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中川清徳のブログ
2018年
7月08日
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【労務管理】懲戒処分の原則

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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
作者: 中川清徳  2018年7月8日号   VOL.3640
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楽観的な人は、強い。
(続きは編集後記で)

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【労務管理】懲戒処分の原則
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・懲戒処分を実施する際には、明確性の原則、不遡及の原則、一事不再理
 の原則(二重処分禁止の原則)、相当性の原則、比例性の原則の各原則
 に準拠した形で行う
・これらの原則違反となる処分を行った場合、処分自体が無効となる可能
 性が高い

1.明確性の原則
 懲戒処分を行うには、懲戒の対象となる事由および処分内容(懲戒の
種類)を、就業規則等において明確に定めておかなければならないという
原則である。
この場合、就業規則をあらかじめ従業員に周知しておく必要がある(フジ
興産事件最高裁二小平15.10.10判決) 。
従業員に非違行為があったとしても、その非違行為に該当する懲戒事由と
処分内容が就業規則に具体的に定められていない場合は、懲戒処分は
できない。
また、就業規則に定められている処分以外の処分を行うこともできない。
就業規則に定められている懲戒処分よりも軽い処分であっても同じである。
例えば、経歴詐称に対して原則懲戒解雇とし、事情によっては出勤
停止・減給または降格にとどめることができる旨が定められている場合に、
謎責処分にまで軽減することは就業規則に違反し無効とされた事案がある
(立川パス事件東京高裁平2. 7.19判決)。

2.不遡及の原則
 新たに就業規則に設けた懲戒に関する規定を、それ以前の行為について
適用し処分対象にできないという原則である。
非違行為があった場合に、就業規則を変更して当該非違行為を懲戒事由に
追加したとしても、その事案に関しては懲戒処分を行うことはできない。

3.一事不再理の原則
 同一の事案に対して重ねて懲戒処分を行うことはできないという原則で、
二重処分の禁止ともいう。
過去に懲戒処分が決定された行為についてはすでに決着がついており、
重ねて責任を問われることはないという原則(憲法39条)である。
例えば、過去に懲戒処分を受けた従業員に対して、反省が見られないから
といって再度懲戒処分を行うことは許されない(平和自動車交通事件東京
地裁平10.2. 6判決) 。
ただし、まったく別の非違行為の処分を検討する際に、本人の過去の処分
歴を考慮に入れて判断することは問題ない。
なお、懲戒処分の有効性を裁判で争う場合に、懲戒当時に使用者が認識して
いなかった非違行為を、裁判において懲戒の有効性の根拠として追加主張
することは許されない(山口観光事件最高裁一小平8.9.26判決)。

4.相当性の原則
 処分の対象となる事由と処分の内容とが釣り合ったものであるという原則。
処分が社会通念上相当であると認められない場合は、権利濫用として無効と
なる(労働契約法15条)。

5.比例性の原則
 過去の同様の処分事例と比べて不均衡な処分ではないという原則。
 
(中川コメント)
 同一の懲戒事案に対して重ねて懲戒処分を行うことは許されません。
例えば、社育車で飲酒運転をした揚げ句、事故を起ごした従業員に対して
減給を行った上で、その後に降格させる懲戒処分を行うことは、
複数回処分を行ったことになり一事不再理の原則違反となります。
しかし、懲戒処分として複数の処分を組み合わせて同時に行うことは、
二重処分にはなりません。

今日はここまで。では、またあした。

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    編集後記      
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楽観的な人は、強い。
人生には、本当に様々な出来事が降りかかって来
ます。それらは、自分だけに起こっているもので
はなく、どんな人にも同じように起こっているも
のと考えましょう。そして出来事は、良くとらえ
たら、良い出来事。悪くとらえたら、悪い出来事。
立派なキャリアを築く人は、学歴や人脈に優れて
いるのではなく、どんな出来事も楽観的にとらえ
る力が優れているのです。
(はたらくきほん100 松浦弥太郎、野尻哲也著)

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