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中川清徳のブログ
2017年
5月28日

 【残業】経営者の意識を変えよう

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 【残業】経営者の意識を変えよう
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
   残業時間が減らないで困っています。
中川:どんな手を打ていますか?
社長:とくにありません。
   時々、残業が多いのではと幹部会議で言っていますが。
中川:それでも減らないのですね。
社長:必要な残業は認めなければサービス残業を言われます。
   だから、残業をするなと強く言えないのです。
   残業を減らす方法はありませんか?
中川:奇策はありません。
   当たり前のことをコツコツと行うことです。
社長:その当たり前のこととは何ですか?
中川:まずは経営者の意識を変えることです。
社長:経営者と言えば私のことですか?
中川:そうです。
   
社長:意識を変えるといいますと?
中川:遅くまで残業をしている人を評価していませんか?
   たとえば、ご苦労さん、がんばっているねとか
   激励していませんか?
社長:それは当然でしょう。
   頑張っている社員に声を掛けるのは。
中川:では、仕事の能率が大変高く、残業をほとんどしない
   社員に対してほめていますか?
社長:うーん。
   早く帰るともっと仕事をしろと言いたくなります。
中川:そのような考えがあればいつまでたっても残業は減りませんよ。
社長:そうは言っても必要な残業はしてもらわなければ。
中川:そうですね。
   
   人事考課の打ち合わせ会議でこの人は頑張っているから
   高い評価をしようという話題になります。
   そのときの頑張っているという基準が遅くまで残業を
   しているからということはありませんか?
社長:...。
中川:どうしました?
社長:指摘のとおりです。
   人事考課調整会議で話題になっているのは遅くまで
   仕事をしているかどうかが中心です。
中川:部長も課長も社長が長時間労働を高く評価することを
   知っていますので、残業が減らないのです。
社長:そういうことですか。
   私に原因がありましたか。
中川:そうですね。
   残業削減の方法はいろいろありますが、
   それはテクニックです。
   それ以前に社風が残業を容認していれば残業は減りません。
社長:なるほど。
   どうしたらいいですかね?
中川:仕事を効率よくして残業が少ない人をまずは見つけましょう。
   そしてときどきほめましょう。
社長:なるほど。
中川:それから、幹部会議で今後は長時間では評価しないと
   宣言しましょう。
社長:そうですか。
   しかし、当社は給料があまり高くないので残業がなくなると
   生活に響きます。
中川:残業をゼロにするとは言っていません。
   月30時間程度の残業はしてもらった方が良いでしょう。
社長:そういうことですか。

(中川コメント)
残業が減らない根本原因は経営者、管理職が「長時間労働=頑張っている=
高い評価をしがち」なことにあります。
まずは経営者の意識を変えましょう。
次のセミナーで具体的な内容をお話ししています。
よろしければお申し込みください。
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2017年
5月24日

 【賃金】給料の振込先を妻の口座としたい

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 【賃金】給料の振込先を妻の口座としたい
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
   Aさんについて相談です。
中川:はい、なんでしょうか?
社長:Aさんから給料は妻名義の口座に振り込んで欲しいと
   申し出がありました。
   それができないのであれば銀行振り込みを止めて現金で払って
   欲しいと言うのです。
   どのように対応したらいいですか・
中川:どうしてそう言うのですか?
社長:奥さんが給料をできるだけ早く引き出したいからだそうです。
   Aさんは残業が多く、普段はなかなか銀行に出向くことができ
   ないからだと言うのです。
中川:事情は分かりました。
   そうしてあげられるといいですが、Aさんの給料を他人名義の
   口座に振り込むことは違法です。
社長:どうしてですか?
中川:給料は現金で直接本人に払わなければならないからです。
   銀行口座に振り込む場合は本人の同意があればOKとなっています。
   しかし、銀行振り込みをするには、本人名義の口座のみOKと
   規制されているからです。
社長:それは分かりました。
   では、Aさんが希望しているので現金で渡さなければならないの
   ですね?
中川:それは簡単な問題ではありません。
   Aさんが同意して銀行振り込みをしているのです。
   したがって、現金支払いに切り替えるのを断ることはできます。
社長:そうは言ってもAさんは困っています。
中川:そうですね。
   もし、御社が現金支払いでもOKということであれば
   現金支払いでも良いです。
社長:多額の現金を渡すと紛失盗難にあう可能性があります。
   それはいやですね。
中川:であれば、Aさんと話し合って銀行振り込みを続けることですね。
社長:銀行振り込みをすると奥さんが困るのですが...。
中川:であれば、Aさんのカードを奥さんに渡せばいいでしょう。
   暗証番号を教えれば奥さんが引き出しできます。
社長:そうですね。
   Aさんと話し合います。

(中川コメント)
給料の銀行振り込みは本人の同意がある場合にのみOKです。
とはいいながら、現在は銀行振り込みが主流であり、ほとんど問題なく
進んでいます。
今回の事例のように当初は銀行振り込みをしていたのですが、事情が変わり
本人が現金での支給を求めた場合は、よほどの事情がない限り応じる義務は
ありません。
現金で払うと紛失盗難のおそれもあります。
給料はできるだけ銀行振り込みをするのがいいでしょう。
余談ですが、一部現金で欲しいという人がいました。
現金の支払いを銀行振り込みに切り替える時(昭和の時代の話です)に
銀行振り込みになると自分の小遣いが自由にならない減るからと言う
理由でした。
給料日には自分の小遣いを抜いて奥さんに渡していたから、銀行振り込みに
なるとそれができないからです。
その会社では社内預金制度(昭和時代の話です)がありましたので
自分の小遣いは社内預金としてその分を引き出すようにと提案した
ことがあります。
2017年
5月23日

 【労務管理】懲戒処分の有効性

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など情報の環境がめまぐるしく変わっています。便利の裏側に
会社のリスクがずいぶんと高くなっています。それらに的確に
対応しなければ倒産の仲間入りをするかもしれません。
 個人情報、企業秘密、パワハラ、セクハラ、反社会的勢力、
マイナンバーへの対応など、労務管理が求められる水準が格段
に高まっています。
 このように難しい時代にしっかりと対応した就業規則が必要
です。御社の就業規則は時代の変化に対応できていますか?
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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
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発行:中川式賃金研究所 中川清徳  2017年5月23日号 VOL.3138
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理由の分からないイライラを解消する

(続きは編集後記で)

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 【労務管理】懲戒処分の有効性
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懲戒処分が有効とされるためには、
(1)根拠規定の存在
(2)懲戒事由該当性
(3)相当性
の三つが必要とされます

1.懲戒処分の有効要件
  労働契約法(以下、労契法)15条は、「使用者が労働者を懲戒する
  ことができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の
  行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な
  理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、
  その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする」と定めて
  います。
  したがって、
  a.「使用者が労働者を懲戒することができる場合j
  b.労働者の行為が就業規則上の懲戒事由に該当し、「客観的に合理
   的な理由」がある
  c.「当該行為の性質・態様その他の事情に|らして社会通念上相当な
   ものと認められること
  が必要となります。

2.使用者が労働者を懲戒することができる場合
  「使用者が労働者を懲戒することができる場合」とは、使用者に
  懲戒権が認められることを意味します。
  具体的には、
 
  「あらかじめ就業規則において懲戒の種別及び事由を定めておくこと」
  「その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られ
   ていること」
  が必要と解されています(フジ興産事件最高裁二小平15.10.10判決)。

3.客観的に合理的な理由
  労働者の具体的な非違行為が就業規則に定める懲戒事由に該当する
  必要があります。
  その判断に当たっては、当該行為の性質・態様等に照らして行われる
  ため、単に懲戒事由に形式的に該当するか否かを判断するのではなく、
  実質的に判断されます。
  広範あるいは不明確な懲戒事由を定めた規定については、合理的意
  思解釈として限定解釈が行われることが多いのでご注意ください。

4.相当性
  当該懲戒処分が社会通念上相当と判断されるには「処分の相当性」と
  「手続きの相当性」が求められます。
  「処分の相当性」に関しては、裁判例では、多くの懲戒処分が、
  懲戒事由に該当するとされながらも、情状を適切に斟酌していない
  ケースや処分が重きに失するとして無効とされている点には穏意する
  必要があります。
  また、「手続きの相当性」では、就業規則や労働協約に反する手続き
  で、懲戒処分を行った場合には無効という判断がなされる傾向にあ
  ります。

(中川コメント)
懲戒処分については下記のセミナーが参考になります。
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    【東京】セミナー開催日   6月26日(月)10時~16時30分
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    編集後記      
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理由の分からないイライラを解消する
どうしても理由が分からない場合は、無理やり理由を作る方法があります。
「イライラしている理由はこれだ」と自分で決めてしまうのです。
それを解決すると、本当にイライラを解消できる可能性があります。
「自分はこれだげ頑強って原因を解決したのだから、イライラは解消
するはすだ」という強烈な暗示が、本人にかかるからです。
人間の脳は自分の行動をフィードバックして考えを調整する性質があり
ますので「原因を解消した」という行動を自己観測すれば「じゃあイライ
ラは解消されるはすだ」という形に脳が調整を始めます。
不安を感じた時も同様です。
人間は理由や原因が分からないと不安になります。
不安の原因が分からない場合、とりあえす何かに原因を決めて、それを
解消することで不安を消せる可能性があります。
一方、真の原因を突き止めたいのであれば、一つの方法として「ライフ
ログ」を取る方法があります。
ライフログとは、一日から一週間、自分がどういう行動を取ったかを克
明に記録する方法です。
自分が何か新しい行動をする度に時刻と行動内容をメモします。
携帯電話のメモ機能を使ってもいいでしょう。
これにより、自分で自分の行動を客観的に眺めるととができます。
ライフログを吟味すると、イライラの原因に気づけるかもしれません。
例えば、長い会議の終わった後にイライラを感じているとか、
通勤中の車でイライラしているのかもしれません。
原因らしきものが分かれば、それを回避する方法を考えればいいのです。

(心を思いどおりにするテクニック サプライズBOOKより)
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  【DVD版】 長時間残業を解消するための
         振替休日(振休)と代休の運用
→ http://nakagawa-consul.com/cd-dvd/dvd-15.html
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月80時間以上の長時間労働(残業)をさせている会社に、労働基準監督署が
立ち入りをする方針が決定されました。
長時間労働を解消するための方法はいろいろありますが、盲点になっている
のが『振替休日(振休)』や『代休』の運用による方法です。
 
このDVDでは、振休と代休の運用方法について、具体的な提案をしています。
振休と代休の運用を知っているといないとでは大違いです。
長時間労働が必ず解消するという保証はできませんが、従業員80人の顧問先
で年間1000万円の残業削減ができた事例もあります。
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    ご質問、ご感想、ご意見をお待ちしています      
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ご質問、ご感想、ご意見をお待ちしています。
→ http://form.mag2.com/stewiobour

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    ご注意      
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このメルマガは、わかりやすさを重視しています。
そのため、用語の使い方、表現の仕方等が不正確な場合があります。
むつかし法律条文をわかりやすく説明するために正確な表現を
犠牲にしています。正確な情報を記載するのであれば、お役所の文書と
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2017年
5月22日

 【労働時間】1週間の限度時間

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 【労働時間】1週間の限度時間
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
   1週間の限度時間というのがよく分かりません。
中川:何が分からないのですか?
社長:一日8時間を超えたら残業代を払うことは知っています。
   その上、1週間の限度時間が40時間となっていることです。
   残業計算はどちらを使えば良いのですか?
中川:社長はどう思いますか?
社長:1日8時間となっているのですから、それでいいのでは?
   1週間の限度時間が40時間といっても、把握するのに手間も
   かかります。
   1週間で40時間という限度があるのが理解できません。
中川:御社は1日の実労働時間は8時間ですね。
   で、1週間40時間を8時間で割りますとどうなりますか?
社長:40時間÷8時間=5日
   となります。
中川:ということは、毎週5日出勤が限度だということです。
社長:当社の出勤カレンダーを見ると土曜日出勤がたまにあります。
   その週は6日出勤となりますね。
   これはダメだと言うことですか?
中川:そうです。
社長:そうは言っても一日8時間の原則は守っていますよ。
   8時間を超えて残業したら残業代をはらっています。
中川:それは混同されています。
   1日8時間を超えたら残業代を払わなければなりません。
   それが大原則です。
   しかし、1日8時間勤務をしたとしても土曜日出勤をしたら
   8時間×6日=48時間
   となります。
社長:それはそのとおりです。
   それがどうかしましたか?
中川:つまり、土曜日出勤をした週は限度時間を超えていますので
   その分は残業(割増賃金のこと)としなければなりません。
   一日8時間なので割増賃金は不要なのですが、1週間でみますと
   40時間を超えているので土曜日出勤は割増賃金を払わなければ
   なりません。
社長:はあ?
中川:土曜日出勤の8時間は125%と割増賃金となります。
社長:つまり残業扱いですか?
中川:そうです。
社長:そんなの変ですよ。
   週に4日しか出勤しない日があります。
   その週は8時間×4日=32時間となります。
   だから一年間で平均すると40時間になるので、それでいいでしょう?
中川:それは一年単位変形労働時間制の場合です。
   それを導入していない御社は1週間単位で労働時間を把握し
   労働時間が40時間を超えるとその分は残業計算をしなければ
   なりません。
社長:そうですか。
   担当者に実務を確認します。

(中川コメント)
1日8時間
1週40時間
と労働時間の上限が法律で定められています。
それを超える場合は
1.労使協定を結び
2.労基署に提出し
3.割増賃金を払わなければなりません。
2017年
5月21日

【役員】委任と雇用関係の違い

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【役員】委任と雇用関係の違い
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会社と役員における「委任関係」は、従業員における「雇用関係」と
法的にどう違うか

1.役員における「委任関係」
 役員とは、取締役、会計参与、監査役、執行役、会計監査人などを指す
(会社法423条1項等)。
 取締役をはじめとした役員と会社との関係は、一般的には委任関係で
 ある(同法330条)。
 そして、委任とは、「当事者の一方が法律行為をすることを相手方に
 委託し、相手方がこれを承諾する」ことである(民法643条)。

2.従業員における「雇用関係」
 従業員(労働基準法上の「労働者」)とは、「職業の種類を問わず、
 事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」をいう
 (労働基準法9 条)。
 従業員と会社との関係は、雇用関係である。
 そして、雇用とは、「当事者の一方が相手方に対して労働に従事する
 ことを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約する」
 ことである(民法623条)。

3.「委任関係」と「雇用関係」の相違点
 委任関係と雇用関係の違いは、負う義務の内容や範囲、指揮命令の強弱
 などさまざまな場面で見られるが、実務上特に重要となるのは、
  (1)契約解除
  (2)報酬
 の2点である。
 以下、役員については取締役を前提に解説する。
 (1)契約解除について
   取締役との委任契約については、民法上、いつでも解除をすることが
   できるが(民法651条1 項)、当事者の一方が相手方に不利な時期
   に契約を解除したときは、その当事者の一方が、相手方の損害を
   賠償しなければならない(同条2 項)。
   会社法上も同様で、取締役は、いつでも、株主総会の決議によって
   解任され得る立場にあるが(会社法339条1 項、341条)、正当な理由
   なく取締役を解任した場合には、会社は取締役に対し解任により
   生じた損害を賠償しなければならない(同法339条2 項)。
   他方、従業員との雇用契約の解除は解雇ということになるので、
   解雇に関する客観的に合理的な理由(労働契約法16条)が必要とさ
   れ、その有効性が訴訟で争われた結果、解雇が無効になるケースも
   少なくない。
   また、原則として、解雇予告期間または解雇予告手当も必要である
   (労働基準法20条1 項)。

以上のように、取締役との委任契約の解除は会社(厳密には株主総会)の
自由であるが、従業員との雇用契約の解除は上記のような制約が課せられ、
会社が自由には行えないという大きな相違点がある。

 (2)報酬の取り扱いについて
   取締役の報酬は、委任契約に基づくが、委任契約では、特約がなけ
   れば報酬は発生しない(民法648条1 項)。
   そのため、報酬を請求するためには、特約が必要になる。
   そして、会社法上、会社が取締役に対して報酬を支給するためには、
   定款の規定または株主総会の決議が必要である(会社法361条1 項)。
   つまり、仮に定款に取締役に対する報酬の支払いの規定がなく、
   株主総会においても取締役に対する報酬の支払い決議がされない場合
   には、原則として、取締役は報酬を請求することができない。
   一方、雇用契約は賃金の支払いを要素としているため、従業員の
   賃金については、会社は合意した賃金を支払わなければならない。
   未払いの場合には罰則や付加金(労働基準法114条)も予定されている。
以上のように、取締役の報酬は定款の規定または株主総会の決議が必要で
ある一方、従業員の賃金は定款の規定や決議は不要であり、合意した金額を
支払うという相違点がある。

(中川コメント)
兼務役員の場合は取締役の面と従業員の面の二つを合わせもっているのです。
その場合は、配慮すべきことがあります。
詳しくは下記のセミナへ。

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 ■オーナー会社のための「役員・幹部の賃金の決め方」セミナー
    【東京】  10月18日(水)13時30分~16時30分 場所:東京都 銀座
    http://nakagawa-consul.com/seminar/045.html
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非上場のオーナー会社は役員、幹部の報酬の決め手がなくて困っています。
まずは、相場を知ることです。独自調査による役員報酬の世間相場を
発表します。つぎに意外に知られていない役員になるリスクを知ること
です。気になる役員退職慰労金はいくら払えばいいのか?
そして励みになる給与体系はどうやって作ればいいのか?
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