【解雇】受注を見込んで採用した場合

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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者: 中川清徳  2012年1月9日号   VOL.1012
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羽田空港発第1番機の乗客は人間ではなかった。

(続きは編集後記で)

 

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 【解雇】受注を見込んで採用した場合
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中川:こんにちは。

社長:こんにちは。
   新規の商談があります。

中川:いいことですね。

社長:ありがたいです。
   もし、受注できたならすぐに始めなければなりません。
   それで受注を見込んで新たに採用が必要です。
   受注が続くかどうかが分からないので1年契約の契約社員と
   します。

中川:でも、まだ受注が決まっているわけではないでしょう?

社長:そうです。
   しかし、受注の決定を待って採用したのでは間に合いません。
   教育訓練が必要ですから。
   
中川:採用しても、受注できなかったら?

社長:解雇するしかありません。
   しょうがないですよね。仕事がなくなったのだから。
   もともと、仕事があることを前提に1年の契約社員として
   雇うのですから。

中川:そうですね。
   今回の場合は応募の人に受注できない場合は解雇すると
   説明しておきましょう。
   雇用契約書には業務内容を明記しておきましょう。
   念のため覚え書きを交わしましょう。

社長:それで問題ありませんか?

中川:受注できなかった場合の解雇は本人も承知していますので
   違法とはなりません。
   ただし、1年契約をしていますので、契約期間満了前に
   解雇したことは契約違反です。
   契約違反に対して損害賠償が発生します。

社長:損害賠償はいくらくらいになりますか?

中川:たとえば1ヶ月勤務したとした後解雇したとしたら
   11ヶ月分(12ヶ月-1ヶ月)は覚悟しておきましょう。
   その他に精神的な苦痛に対しても必要かも。
   話し合いで決めることになります。

社長:えええ!
   では、1年契約をすると損害賠償額は多すぎますので
   半年契約とする方がいいですね。

中川:その場合、半年後に本人が契約期間満了で退職すると
   言われたら拒否できませんよ。
   
社長:うーん、悩みますね。

中川:それが経営リスクです。

社長:どうしたらいいですか?

中川:それは社長がお決めになることです。

   

(中川コメント)

受注を見込んで業務を特定して雇用した場合は、その業務がなくなった
場合は解雇できます。
しかし、今回の事例にように1年契約と期間を定めて雇用した場合は
契約期間の途中で解雇すると損害賠償責任が生じます。

今日はここまで。では、またあした。

 

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    編集後記      
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羽田空港発第1番機の乗客は人間ではなかった。

 羽田空港から1番機が飛び立ったのは、昭和6年8月25日のこと。当時は旅行
といえば、国内旅行は汽車、洋行なら汽船がほとんどという時代でした。飛
行機にしても、海外旅行のために利用されることは少なく、ほとんどは軍用
機でした。
 さて、羽田空港から記念すぺさ第1番機が飛び立ちました。それは、中国の
大連行きの単葉機でした。出発時刻は午前7時30。折からの雨の中を水しぶさ
を上げながら、1番機は一路大連へと向かったのです。
 では、誰が何のために大連に行ったのでしょうか。実は、このI番機の乗客
は人間ではなかったのです。何と、虫だったのです。はるか異国の地にいる
日本人のために、日本の秋を楽しんでもらおうと送られた合計6000匹ほどのス
ズ虫だったのです。

(おもしろ雑学552 刑部澄徹編著より)

では、また明日お会いしましょう!!

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