【残業代】定額残業手当がある場合の計算方法
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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報
労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
作者: 中川清徳 2012年1月22日号 VOL.1026
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最初のノーベル賞受賞者はレントゲン?
(続きは編集後記で)
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【残業代】定額残業手当がある場合の計算方法
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
読者から質問があるそうですね。
中川:はい、匿名希望さんからです。
(引用開始)
いつも有意義な情報をありがとうございます。残業が多く悩んでいます。
弊社の所属する業界では残業手当を支給している会社は少ないようなので
すが、弊社は現在社員の申告通りの残業手当を支給しています。
社員の意識も変わり、経済状況も変わり、このまま手当を支給するのは
難しくなってきました。そこで、定額残業制を検討したいのですが、注意
点等をご教授ください。例えば基本給30万で30時間の残業手当を含むとし
た場合、30時間を超えた残業手当の計算基礎は基本給の30万円になるので
しょうか?基本給25万・固定残業手当5万とした場合の計算基礎は25万円で
いいのでしょうか?よろしくお願い致します。
(引用終わり)
社長:残業が多いそうですがどのようは業界ですか?
中川:イベント会社です。
それ以上は社名が特定されかねませんのでご勘弁ください。
社長:残業代が多いので定額残業制にしたいという相談ですね。
要するに残業代を頭打ちにしたいということですね。
中川:ご相談の会社は社外での仕事が多いので労働時間を把握することが
難しいのだと思います。
たとえば、営業マンは残業代を払う代わりに営業手当を支給しています。
社長:それは結局サービス残業をさせることになりませんか?
中川:定額残業はたとえば30時間分の残業代を定額で払うから
できるだけその範囲内で残業をしてという心理的な抑制効果があります。
サービス残業をさせるのが目的ではありません。
社長:であれば、30時間を超えたら残業代は別に払うのですね?
中川:そうです。
それでその場合の残業代はどのように計算をしたらいいのかという
ご質問です。
社長:そうですか。
それならきちんとした会社ですね。
中川:このメルマガの読者はきちんとした人ばかりです。(エッヘン!)
社長:私もその1人ですね?
中川:ピンポーン!
社長:で、実際の残業代はどうして計算するのですか?
中川:基本給が25万円であれば定額残業手当の5万円は残業時間は
5万円÷(25万円÷173時間×1.25)=27.6時間となります。
27.6時間以上残業した場合は27.6時間を超えた残業時間に対して
残業計算をします。
その場合の計算は25万円を計算基礎とします。
社長:どうして30万円を計算基礎としないのですか?
中川:5万円は残業代だからです。
社長:そういうことですか。
で、その他の注意点はありますか?
中川:定額残業を払う場合は今回の例ですと27.6時間分です。
もし、従業員が20時間しか残業をしなくても27.6時間分を払うことに
なります。
もし、残業を30時間したら2.4時間分(=30時間-27.6時間)は残業代を
追加して払わなければなりません。
社長:ということは少ない残業時間であれば会社は損をしますね。
中川:そうです。
したがって、会社は損をすることはあっても得をすることが
ないのです。
定額残業代とすることで長時間残業の抑制の心理的な効果がありますが。
社長:定額残業代として払うことは違法ではないのですね?
中川:違法ではありません。
しかし、サービス残業が発生しやすいので労働基準監督署は
厳しい姿勢で臨むようになっています。
(中川コメント)
定額残業制は労基署の姿勢が厳しくなっています。
個人的にはお勧めしません。
導入する場合は定額残業の金額が適正かを定期的に
確認しておきましょう。
長年放置していると実態とかけ離れることがあり、
会社が損をするか、賃金不払い(=サービス残業)で
違法状態になる可能性があります。
今日はここまで。では、またあした。
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編集後記
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最初のノーベル賞受賞者はレントゲン?
健康診断に欠かせないのがレントゲン検査。このレントゲンというのは
発見者のレントゲンの名前にちなんだもので、正式にはエックス線といい
ます。
レントゲンは真空放電の実験中、近くにあったシアン化白金バリウムの
板が蛍光を発していることに気づきました。原因は放電管から出ている放
射線なのですが、彼が実験中の真空管はクルックス管といって陰極線を出
すもの。ところが陰極線は、ガラスを通過して管の外に出ることはないの
です。この正体不明の放射線を、彼はエックス線と命名しました。1895年
のことでした。
その後、エックス線は可視光線に対して不透明な物質を透過し、写真乾
板にも感光作用のあることが研究され、1901年、レントゲンはエックス線
発見の功績で最初のノーベル賞を受賞しました。
(おもしろ雑学552 刑部澄徹編著より)
では、また明日お会いしましょう!!
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