【採用】ポジティブ・アクションとは？

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労務管理に奇策なし！大企業20年、中小企業13年　人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者：　中川清徳 　2012年5月9日号   VOL.1127
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大食い競争

（続きは編集後記で）

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　【採用】ポジティブ・アクションとは？
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中川：こんにちは。

社長：こんにちは。
　　　ポジティブ・アクションとは何ですか？

中川：御社の営業は女性がいませんね。
　　　どうしてですか？

社長：先代のときからそうです。

中川：御社は課長、部長は全員男性ですね。
　　　どうして女性はいないのですか？

社長：それも先代からの伝統です。

中川：あのう、時代が変わりましたよ。
　　　昔は女性はサポート役という感覚が強かったですが、現在は
　　　男女雇用均等法ができています。
　　　女性だからという理由で差別をしてはいけないのです。

社長：しかし、女性は責任をとりたがりません。
　　　リーダーとして人を引っ張ることも尻込みするのです。
　　　責任感があり、リーダーシップがあるのであれば女性を
　　　営業や部課長にしてもいいですよ。

　　　しかし、現実は...。

中川：では、男性は全員責任感が強くリーダーシップを発揮して
　　　いますか？

　　　社長の悩みは、管理職の管理能力ではなかったですか？

社長：それは悩みですが、女性の場合は腰掛け意識が強いので
　　　責任ある仕事をさせられません。

中川：たとえば、旅行代理店は多くの方が女性です。
　　　社長が女性、部長も女性という会社は珍しくありませんよ。
　　　腰掛け意識の女性もいるでしょうが、ちゃんと会社として
　　　成り立っています。

社長：それは接客が主体の仕事だからですよ。
　　　当社のように重量物を扱う製造業では女性には向きません。

中川：そうでしょうか？
　　　昔は男性だけだった職場に女性が働いている時代です。

社長：つまり、ポジティブ・アクションは女性に働くチャンスを与え
　　　なさいということだと言いたいのですか？

中川：たしかに、女性向きの仕事、男性向きの仕事はあるでしょう。
　　　しかし、昔のような筋肉労働は少なくなっています。
　　　ダンプカーやトビ職人も女性がいるのです。
　　　雇用する女性の比率を上げてくださいということを政府が
　　　奨励しているのです。

社長：それで、求人の場合は男性だけという表現はできなくなった
　　　のですね。

中川：そうです。

社長：でも、積極的に女性の人数を増やせと言っても、求人では
　　　女性のみ募集とはできないでしょう？
　　　おかしくないですか？

中川：そうです。
　　　原則として性別を明示して求人はできません。
　　　しかし、たとえば管理職に女性がいないとか極端に少ない
　　　会社は女性を優先的に採用することが認められています。
　　　それをポジティブ・アクションといいます。

社長：話は分かりました。
　　　女性の起用は当社の課題ですね。

中川：中小企業の場合は、女性の取締役や部長、課長は多いですよ。
　　　中小企業こそ女性が活躍していると感じています。

社長：なるほど。
　　　そう言われるとＡ子さんはしっかりしているので、管理職に
　　　なれるかもしれませんね。

中川：起用すると女性の底力を感じるかもしれませんよ。

（中川コメント）

　ポジティブ・アクションは固定的な性別による男女の役割分担意識
や過去の経緯から

１．営業職に女性はほとんどいない
２．課長以上の管理職は男性が大半を占めている

等の差が男女労働者の間に生じている場合、このような差を解消しようと、
個々の企業が行う自主的かつ積極的な取組をいいます。

　中川が賃金制度などのコンサルティングの場に女性が同席する場合が
多いです。実務に強いので話が早く、確実に改革が前進していることを
体験しています。

　女性の活用を積極的にすることを推奨します。

今日はここまで。では、またあした。

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　　　　編集後記 　　　　　
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大食い競争

 米国アパラチア山中の小さな町で大食い競争があった。優勝したのは、
ごく普通の風体のやせ型の男だった。男は、分厚いステーキと1キロの
ソーセージをたいらげてから、ミートパイとサンドイッチをおいしそう
に頬ばった。ニ位以下を軽く退け、ダントツの優勝だった。会場を引き
あげるとき、男は関係者に念を押した。

「おれが優勝したことを女房には内緒にしといてくれ。知っちゃうと、
あいつ、今夜の夕食の用意をサボるからな」

（これが本当のジョーク世界一　より　天満龍行編著　アカデミー出版）

では、また明日お会いしましょう！！

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