【年休】60歳になったが
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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報
労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
作者: 中川清徳 2012年10月19日号 VOL.1289
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「はめをはずす」
語源を知ると、恐ろしくて「はずせない」!
(続きは編集後記で)
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【年休】60歳になったが
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
Aさんについて質問です。
中川:はい、なんでしょう?
社長:Aさんは来月末で60歳となり定年です。
勤務ぶりがまじめなので引き続き働いてもらおうと
思っています。
中川:継続雇用ですか?
社長:そうなります。
定年後は嘱託とします。
中川:はい、それで質問は何ですか?
社長:Aさんは年休を全く使わないのです。
いまのままだと年休が40日残ったまま定年を迎えます。
中川:そういう方が結構いらっしゃいますね。
社長:それで、年休をどうせ流すのなら買い上げようと思っています。
これは問題がありますか?
中川:問題があります。
社長:どうしてですか?
中川:年休を買い上げることは違法です。
ただし、退職までの期間で年休が使えきれない場合は
使い切れない年給を買い上げることは違法ではありません。
社長:本人は定年が来るまで年休を使わないと思います。
それでもダメですか?
中川:ダメです。
あのう、年休は定年後も使えますが、ご存じですか?
社長:え?
定年で退職し、嘱託として雇用するのですよ。
だから、年休は定年で終わりでしょう?
中川:そんなことは法律に書いてありません。
法律は勤続期間により年休の付与日数を決めています。
つまり、定年後であっても勤続期間は通算されるのです。
社長:へえ、そうなんですか。
嘱託というように雇用区分を変更しても通算するのですね?
中川:そのとおりです。
社長:Aさんは、1日4時間勤務の嘱託となります。
いままでは8時間勤務でした。
その場合は年休の日数は倍にしなければならないのですか?
中川:日数を倍にする必要はありません。
社長:でも、定年前は8時間の年休だったのが嘱託になったら
4時間の年休になります。
Aさんが年休をとると正社員の時より損をしますよ。
それはおかしいでしょう。
中川:法律は年休を与える日数を示しています。
労働時間は関係ないのです。
社長:そうなんですか。
まじめなAさんだから嘱託になっても年休を使わない
だろうなぁ...。
(中川コメント)
年休は途中で雇用区分が変わっても勤続期間は通算して付与します。
今日はここまで。では、またあした。
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編集後記
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「はめをはずす」
語源を知ると、恐ろしくて「はずせない」!
「たまには、はめをはずして飲もうじゃないか! 」なんて言う人に限って、
たまにどころかいつもはずれているのだが...。
この「はめ」、いったいどういう意味なのだろう。
じつは、「はめ」は馬の口に噛ませる「ハミ」がなまったものなのだ。
「ハミ」は縄や金具でできた道具で、これをくわえさせていることで暴れる
馬を制御できる。ところが、はずしたらそうはいかない。
はめをはずすということは、暴れ馬同様になるということか?
(日本語のマル得雑学 知的生き方文庫より)
では、また明日お会いしましょう!!
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