【残業代】採用時に残業を含むことで同意を得た場合

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労務管理に奇策なし！大企業20年、中小企業13年　人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

発行者：　中川清徳 　2017年1月27日号 VOL.2990
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早食いは肥満のもと？

（続きは編集後記で）

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　【残業代】採用時に残業を含むことで同意を得た場合
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中川：こんにちは。

社長：こんにちは。
　　　採用の時の賃金の設定について質問です。

中川：はい、なんでしょうか？

社長：当社は残業が毎月あります。
　　　しかし、ほとんど30時間前後と安定しています。

中川：はい。

社長：毎月、残業代を計算するのは面倒なので基本給に含めようと
　　　考えています。
　　　注意しなければならないことはありますか？

中川：大ありです。

社長：何がですか？

中川：雇用契約にどう書くのですか？

社長：「基本給　月額25万円（残業手当を含む）」と書きます。
　　　我ながらグッドアイディアですね。
　　　これで給与計算が楽になるし。

中川：たぶん、そんなことだと思った。

社長：ありゃ。
　　　どこが悪いのですか？

中川：基本給と残業手当の区別を明確にしておかないとダメです。

社長：では、どうすればいいのですか？

中川：たとえば
　　　基本給20万円
　　　残業手当5万円（30時間分）
　　　というように。
　　　残業手当の金額とその根拠である残業時間を明記してください。

社長：なぜですか？

中川：月額25万円（残業手当含む）とした場合、残業がいくらか
　　　わかりません。
　　　労基署は月額25万円の他に残業代を払えと言う可能性があります。

社長：わかりました。
　　　ところで、残業時間を30時間としていますので
　　　もし25時間しか残業をしていなかった場合は精算をすることで
　　　ＯＫですか？

　　　30時間を超えている、たとえば35時間残業をした場合は超えた分を
　　　払わなければなりませんか？

中川：25時間の残業でも30時間分の残業手当を払わなければなりません。
　　　30時間を超えた労働時間の5時間分は残業代として
　　　別に払わなければなりません。

社長：そりゃあ、無茶でしょう。
　　　25時間の残業でも30時間分を払え、35時間の残業であれば
　　　5時間分は払えとは。

中川：でも労基署はそう言いますよ。

社長：だったら残業代を30時間と決める意味がありませんね。
　　　会社が一方的に損をするだけ。

中川：そうです。
　　　社長は定額残業ですまそうとしていますが、
　　　定額残業代を払うとしても労働時間を把握する義務が会社に
　　　あります。
　　　したがって、決めた時間より多く残業をした場合は
　　　その分を追加して払わなければなりません。

社長：だったら、いままでどおり残業を実績で払った方が
　　　いいですね。

中川：そういうことです。

（中川コメント）

「残業代は基本給に含まれる」という労働契約は意味がありません。
基本給と残業代は区分して明示しなければ残業不払いとなる可能性が
あります。

定額残業代の払い方をしている場合、設定された残業時間以内であれば
決められた残業代を払い、超えた場合は残業代を追加払いしなければ
違法とあります。

したがって、定額残業代の払い方は会社が損をすることはあっても
得することがないでのです。

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　　　　編集後記 　　　　　
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早食いは肥満のもと？

同じ量、同じ内容の食事を出して実験したところ、標準体重の女性グループ
が食べ終わるのに15～18分かかったのに対し、肥満女性のグループは
11～13分しかかからなかったそうです。

お腹がいっぱいになったという感覚は、脳の視床下部にある満腹中枢が
刺激されて起きます。食事をして血糖値が上がると、満腹中枢が刺激され
「お腹がいっぱい」と認識されるのです。

ところが、血糖値は食事を開始してから15～20分しないと上がりません。
前述のとおり、肥満女性は13分以内に食べ終わってしまいまずから、
本当は満腹になっているにもかかわらず、満腹感を得ないため、さらに
いろいろと口にしてしまうのです。

肥満女性のグループにゆっくり食べるように指導したところ、20週で
平均4.6六キロの減量に成功したそうです。
この結果からも、早食いが肥満に関係しているのは間違いないようです。

(つい他人に自慢したくなる無敵の雑学　角川ソフィア文庫より）

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