【労働時間】プレミアムフライデーの果たす役割とは?

◆────────────────────────────────◆
 【労働時間】プレミアムフライデーの果たす役割とは?
◆────────────────────────────────◆
2月24日から「プレミアムフライデー」が開始されました。
これは、「月末の金曜日は、早めに仕事を終えて豊かに過ごす」
というコンセプトの元に、経済産業省や日本経済団体連合会など
官民一体となって推し進められているものです。
この取組みの狙いは、月末の金曜日に、買い物、外食、旅行、
ボランティア等、日常より少しゆっくりした時間(各人にとって
「プレミアム」「サムシング・スペシャル」と感じる時間)を
過ごす習慣を創り出し、定着させることにより、働き方やライフ
スタイルの見直しを推進することです。また、結果として、消費
マインドの向上につながることが期待されています。
このような取組みの狙いがありながら、初めての「プレミアム
フライデー」が実施された中で、制度自体の認識はあるものの
「何もしなかった」「肯定的ではあるが自分には関係ない」
といった方も多かったようです。また、今後の普及に関しても、
以下のような問題点が挙げられています。
(1)プレミアムフライデーで早帰りする側が抱える問題点
  これまでの就業時間よりも仕事を早く終える必要があるため、
  他の日に残業が増えること。
(2)プレミアムフライデーでサービスを提供する側が抱える問題点
  小売・サービス業などで、サービス利用者の増加が見込まれる
  場合、この制度が充実すればするほど忙しくなること。
  (プレミアムフライデーの趣旨にそぐわない方が出てくる)
しかし、このような問題点は、プレミアムフライデーの実施に
関わらず、「企業として着目し対応すべき課題」と捉えることが
できます。例えば、今回の問題点については、以下のような対策
が考えられます。
(1)への対策例
まず、プレミアムフライデーを実施することを明確にして、早く
終業することを企業の共通認識とすることが大切です。その上で、
労働時間の削減に向け、業務効率の向上について、定期的に従業員
各自が今の業務上の課題を抽出して、「どのようにしたら効率が
良くなるか」「何を変えたらもっと仕事が早く進められるか」と
いうことを考えて、業務効率向上の目標を設定していきます。
その積み重ねにより「早く帰る」「仕事を早く終わらせる」という
意識を従業員に浸透させることが何より重要となってきます。
(2)への対策例
各従業員が様々な業務に携われるよう、担当業務をローテー
ションしていきます。ローテーションを行った結果、経験した
ことのある業務であれば、他の業務のサポートができるように
なりますので、結果的に業務量の平準化につながっていきます。
また、業務を教え合うことで、従業員間のコミュニケーション
が活発になるため、チームワークが良くなり、より一層の業務
効率化につながるという、副次的な効果も見込まれます。
まだ手探り状態のプレミアムフライデーですが、2月16日に、
プレミアムフライデー推進協議会事務局が公表した調査結果に
よると、プレミアムフライデーを契機とした「働き方改革」に
ついての企業の検討状況は、4社に1社が「既に取り組み始めて
いる」、約8割が「前向き検討」となっています。
今後、労働力の減少が見込まれる中で、他社との差別化を図り
生産性の向上や仕事の効率化につなげるという視点からも、
検討してみると良いでしょう。
(中川コメント)
 本日の記事は弊社が有料会員となっている「中小企業福祉事業団」の
提供する記事を転載しました。
 中川はプレミアムフライデーには消極的です。