【年休】パートを正社員した場合

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 【年休】パートを正社員した場合
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
   パートさんの年休について質問します。
中川:はい、なんでしょう?
社長:当社ではパートさんを正社員にする制度をつくりました。
   これからは女性の活用が大切だと思っていますので。
中川:そうですか。
   頑張っていますね。
社長:そこで疑問なのが年休です。
   パートさんは5時間勤務の人が多いのです。
   その人が正社員になった場合の年休はどうなるのですか?
中川:未消化分はそのまま引き継ぎます。
社長:つまり、正社員になった時点で年休がリセットになることは
   ないということですね?
中川:そうです。
社長:でも、正社員は8時間勤務です。
   もし、パートであるときに年休を使えば5時間分です。
   その年休が正社員になったら8時間分になるのは変でしょう?
中川:たしかに。
   たとえば、時給が1000円としますと
   年休を使えば5000円(1000円×5時間)の年休となります。
   しかし、正社員であれば1000円×8時間=8000円となります。
社長:だから、パートのときに持っていた年休は5000円分を払えば
   いいのではないでしょうか?
中川:金額から見たらその通りです。
   しかし、年休は年次有給休暇です。
   つまり、休暇を与えることが趣旨です。
   金額の問題ではありません。
社長:はあ?
   意味が分かりません。
中川:年休は労働を免除するということです。
   労働を免除するということは仕事を休んでもOKということです。
   普通は仕事を休むと給料はもらえませんが、年休は
   給料がもらえると言うことです。
社長:分かったようなわからないような、もやもやした気持ちです。
中川:年休は一日休むことです。
   それはパートであれ正社員であれ変わりは無いでしょう?
社長:それはそのとおりです。
中川:その権利を正社員になったときに行使するだけの話です。
社長:そういわれればそうですが、会社としては損をします。
中川:金銭的には損をしたとも言えますが、金銭で考える
   ものではありません。
社長:なんとなくわかりました。
   であれば、パートさんのときに年休をとってもらうほうが
   いいですね。
中川:それは結果論です。
   年休は本人がとりたいときに取れるものです。
   それに正社員になるパートさんはそんな打算的なことで
   働いていないと思いますよ。
社長:そうかもしれません。
   ふーん、ところで正社員をパートにした場合も
   同じことが言えますね?
中川:そうです。
   正社員として8時間勤務だった人がパートとして5時間勤務に
   なったとして、正社員ときの未消化年休をパートになって
   使った場合は5時間分の給料を払えばいいのです。
社長:なるほど。
(中川コメント)
年休はパートから正社員、正社員から嘱託(60歳定年後など)に
雇用区分が変化しても雇用を継続している場合は
未消化分の年休は継続使用可能です。
労働時間の長短は関係ありません。