【賃金】休業手当

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労使協定は毎年労働基準監督署に届け出なければならないものがあります。
「えーと、なんだっけ?」「今忙しいから後で」と気になりながら気がつ
いたら期間を過ぎていたという経験はありませんか?
総務の方が気になっているのが従業員代表の選出です。
選挙で選出しなければならないのは知っているが面倒だし、時間がないから
と身近な人に署名捺印をしてもらっている。これは違法です。
この際、定期的に提出するもの、必要に応じて提出するものをきちんと
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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報
労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
発行:中川式賃金研究所 中川清徳  2019年10月4日号   VOL.4272
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ドラマで崖から転落したクルマは、その後どうする?
(続きは編集後記で)
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 【賃金】休業手当
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1.使用者の責に帰すべき事由による休業
労基法26条は、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合」における
休業手当(平均賃金の60%以上)の支払い義務を定めている。この場合の
「休業」とは、労働者が労働契約に従って労働の用意をなし、しかも労働
の意思を持っているにもかかわらず、その給付の実現が拒否され、または
不可能となったことを指す。
労務の提供が行われないことから賃金請求権は発生しないが、労働者の
責任範囲にない事情に基づく休業であるため、労基法が使用者に休業手当
の支給義務を課しているのである。
2.災害による休業の判断
問題は、災害の影響による休業であっても「使用者の責に帰すべき事由
による休業」とされるのか否かであるが、この点、平成30年Q&Aにおいて、
「天災事変等の不可抗力の場合」には、次の二つの要件を満たせば、使用
者の責に帰すべき事由に当たらないとしている。
(1)その原因が事業の外部より発生した事故であること
(2)事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けること
 のできない事故であること
具体的には、地震等の災害により事業場の施設・設備が直接的な被害を受
け、その結果、労働者を休業させる場合が挙げられる。この場合は、原則
として使用者の責に帰すべき事由による休業に該当せず、賃金はもちろん、
休業手当の支払い義務も生じない。
他方、事業場の施設・設備が直接的な被害を受けていないケースで、
「取引先や鉄道・道路が被害を受け、原材料の仕入れ、製品の納入等が不
可能となったことにより労働者を休業させる場合」は、原則として使用者
の責に帰すべき事由による休業に該当するとしている。
この点、事業場の施設・設備への被害が直接的か間接的かで判断が分かれ
ることになる。仮に間接的な被害であっても、取引先への依存の程度、
輸送経路の状況、他の代替手段の有無、災害発生からの期間、使用者とし
ての休業回避のための具体的努力等を総合的に勘案して判断されるため、
被害の態様や使用者の対応等によっては、当てはまる可能性もあろう。
しかし、安全を期すのであれば、事業場等に直接的な被害がない場合には、
休業手当を支給すべきと考えられる。
3.派遣労働者の休業手当
派遣中の労働者の休業手当について、労基法26条の「使用者の責に帰すべ
き事由」に当たるか否かの判断は、派遣先ではなく、派遣元の使用者に
ついて行われる。したがって、派遣先の事業場が天災事変等の不可抗力に
よって操業できないため、派遣中の労働者を当該派遣先の事業場で就業さ
せることができない場合であっても、必ずしも使用者の責に帰すべき
事由に該当しないとはいえず、当該労働者を他の事業場に派遣する可能性
を含めて、派遣元事業者について、使用者の責に帰すべき事由による休業
か否かを判断することとなる。
(中川コメント)
松下幸之助は世界大恐慌のとき、商品を売れないので工場を半日休業にし
たが賃金は全額払いました。
どんなに経営が苦しくとも従業員を解雇しない伝統が松下電器(現パナソ
ニック)に生まれました。
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    編集後記      
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ドラマで崖から転落したクルマは、その後どうする?
車ごと海に転落すると、ひじょうに危険だ。海へ落ちた車の中へは、すぐ
に海水が入ってくる。ドアは水圧で開かない。最近のパワーウインドーの
車は、水で電気系統をやられると、窓も開かなくなる。
だから、ドラマや映画で、崖から海に転落する車の窓は、初めから開けて
ある。いかに、優秀なスタントマンでも、窓を閉めた車内からは脱出でき
ないからである。
そして、海に落とした車は、すぐにクレーンで引き上げて、持ち帰る。
こういうシーンを撮影するときには、地元の漁協や港湾局に、撮影許可願
いを申請する。許可の条件には、当然、車の撤去が含まれている。
ちなみに、サイフや時計などを海に投げ込むシーンでも、細い糸を付けて
おいて、その後回収している。
(雑学全書 光文社刊より)
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