「出向」出向を業務命令として命ずることはできるか
[東京] https://nakagawa-consul.com/seminar/092.html
令和2年6月11日(木)13時30分~16時
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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報
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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
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発行者: 中川清徳 2020年3月8日号 VOL.4426
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ひとまわり「大きな心」をもって
(続きは編集後記で)
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「出向」出向を業務命令として命ずることはできるか
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「出向」出向を業務命令として命ずることはできるか
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1.他人への労務提供の意昧
民法625条l項が「使用者は、労働者の承諾を得なければ、その権利を
第三者に譲り渡すことができない」と定めていることから、労働契約に
基づく使用者以外の第三者の下で労務の提供を求めるには、当該労働者の
同意が必要になる。
第三者に譲り渡すことができない」と定めていることから、労働契約に
基づく使用者以外の第三者の下で労務の提供を求めるには、当該労働者の
同意が必要になる。
出向は企業内人事異動である「配転」と異なり、使用者以外の
第三者(違う会社)の下で労務を提供する企業関異動となるため、
対象労働者の同意が必要となる。この「労働者の同意」の態様・レベルが、
どの程度要求されるかが問題になる。
第三者(違う会社)の下で労務を提供する企業関異動となるため、
対象労働者の同意が必要となる。この「労働者の同意」の態様・レベルが、
どの程度要求されるかが問題になる。
まず、出向に際して、労働者の個別同意があれば、使用者は出向を
業務命令として命ずることができるため問題は生じない。
業務命令として命ずることができるため問題は生じない。
では、就業規則や労働協約において、出向に関する条項があれば、
労働契約の内容となり(労働契約法)、労働者の同意と同視する拘束力を
生じさせることができるのか。
できるならば、どの程度の規定内容が必要になるのかということが
問題になる。
労働契約の内容となり(労働契約法)、労働者の同意と同視する拘束力を
生じさせることができるのか。
できるならば、どの程度の規定内容が必要になるのかということが
問題になる。
2.就業規則に基づく包括同意
企業内人事異動である「配転」については、就業規則において「業務の
都合により、配置転換、転勤を命じることがある」という程度の規定で
あっても、業務命令の根拠としてはその程度の抽象的な内容で足りる。
都合により、配置転換、転勤を命じることがある」という程度の規定で
あっても、業務命令の根拠としてはその程度の抽象的な内容で足りる。
しかし、上記のとおり、出向は企業間異動である上、
労働条件が不利益になる可能性もあることなどを考えれば、
就業規則に「業務の都合により、他社への出向を命じることがある」と
いう抽象的な規定を設けるだけでは、出向を業務命令として命じる
根拠としては不十分であって、合理的なものとはいえない(労働契約法)。
労働条件が不利益になる可能性もあることなどを考えれば、
就業規則に「業務の都合により、他社への出向を命じることがある」と
いう抽象的な規定を設けるだけでは、出向を業務命令として命じる
根拠としては不十分であって、合理的なものとはいえない(労働契約法)。
この点について、最高裁は、就業規則に「会社は従業員に対し業務上の
必要によって社外勤務をさせることがある」との規定がある会社において、
労働協約に、出向の定義、出向期間、出向中の社員の地位、賃金、
退職金その他の労働条件や処遇等に関して出向者の利益に配慮した
詳細な規定が設けられているという事実を認定した上で、当該事案に
おいて、使用者は労働者の個別同意を得ずに業務命令として出向を
命ずることができると判断している(新日本製銭[日銭運輸第2]事件最高
裁二小平15.4.18判決)。
必要によって社外勤務をさせることがある」との規定がある会社において、
労働協約に、出向の定義、出向期間、出向中の社員の地位、賃金、
退職金その他の労働条件や処遇等に関して出向者の利益に配慮した
詳細な規定が設けられているという事実を認定した上で、当該事案に
おいて、使用者は労働者の個別同意を得ずに業務命令として出向を
命ずることができると判断している(新日本製銭[日銭運輸第2]事件最高
裁二小平15.4.18判決)。
以上のとおり、就業規則またはその付属規程等に出向に関する具体的な
規定が定められていれば、労働者の個別同意を得ることなく、出向を
業務命令として命ずることができる。
規定が定められていれば、労働者の個別同意を得ることなく、出向を
業務命令として命ずることができる。
(中川コメント)
就業規則に出向に関する具体的な規定が定められていれば、
出向を業務命令として命ずることができます。
出向を業務命令として命ずることができます。
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5月26日(火)10時~16時30分
Webは、日程が合わない場合は上記ページ末より調整ができます
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編集後記
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編集後記
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ひとまわり「大きな心」をもって
怒りを一気に爆発させてしまう癖のある人がいる。
自分のいきり立った感情を、一時的にも抑制することができないため、
相手にぶっつけ、相手を侮辱してしまうのである。
これは突発的なもので、最初から相手を傷つけようとするものではないが、
実害のある性癖である。
自分のいきり立った感情を、一時的にも抑制することができないため、
相手にぶっつけ、相手を侮辱してしまうのである。
これは突発的なもので、最初から相手を傷つけようとするものではないが、
実害のある性癖である。
もしこの性癖があり、ほかに取り柄のない人間だったら、あなたは
こんな人とあえてつきあう必要はない。
こんな人とあえてつきあう必要はない。
しかし、この性癖があっても人柄がよく、愛すべき人物ならば、
おだやかにつきあってあげたらよい。
おだやかにつきあってあげたらよい。
冷笑は、激怒に激怒をぶつけるよりさらに、怒りを煽りたてる力を
もっている。どんな激しい怒りでも永続性はなく、穏やかにつきあい
静観していれば必ずおさまるものである。
もっている。どんな激しい怒りでも永続性はなく、穏やかにつきあい
静観していれば必ずおさまるものである。
(1日「ひと粒」の黄金の知恵 森鴎外著 齋藤孝訳 イープレスト刊より)
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価格 26,000円(税別)
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ご注意
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このメルマガは、わかりやすさを重視しています。
そのため、用語の使い方、表現の仕方等が不正確な場合があります。
むつかし法律条文をわかりやすく説明するために正確な表現を
犠牲にしています。正確な情報を記載しょうとすれば、お役所の文書と
同じになります。結局わかりにくい記事になり、役に立ちません。
正確な情報を期待される方には、その期待にお応えできません。
このメルマガを解除してください。
このメルマガ記事による損害賠償には一切応じられないことを申し添えます。
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