◆今月の経営格言 長嶋茂雄(元プロ野球選手)
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人事労務畑一筋で現場をはいずりまわった人事労務担当者が
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発行者: 中川清徳 2021年8月15日 VOL.4953
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「さじを投げる」は「医者が薬を測るさじ」が語源
(続きは編集後記で)
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◆今月の経営格言 長嶋茂雄(元プロ野球選手)
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◆今月の経営格言
「長嶋はなぜ野球をやるのか。
こう聞かれれば、迷うことなくこう答えます。
自分のためじゃない。ファンのためだと」
長嶋茂雄(元プロ野球選手)
出所:「日経ビジネス(1123)」(日経BP社)
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冒頭の言葉は、
「仕事ぶりを認めてくれる顧客がいるからこそ、自らの仕事が
成り立つ」
ということを表しています。
長嶋氏は読売ジャイアンツ入団1年目から、華々しい成績を収め、
その後も数々のタイトルを獲得するなどしましたが、記録を
残しただけでなく、記憶に残る華やかなプレーをする点でも、
人気を集めました。代表的なものとしては、守備で三塁から
一塁へボールを投げた際に、右手をひらひらと動かすもので、
これは歌舞伎の動きを取り入れたものです。こうしたプレーの
演出は勝敗に関わるものではありません。むしろ、エラーの
危険性をはらんでおり、素人目には楽しめるものの、プロの
視点からすれば避けるべき類のプレーだという見方もできます。
しかし、長嶋氏は「ファンに試合を楽しんでもらいたい」と、
ファンを魅了する華やかなプレーを意識的に心掛けていました。
その活躍ぶりなどから、長嶋氏は「天才」と評されることも
少なくありません。こうした評価に対して、長嶋氏は次のよう
に述べています。
「私は、天才肌でもなんでもない。夜中の一時、二時に苦闘
してバットを振っている。人がいないところでは、自分との
技への血みどろの格闘を一人で必死にやっていた」
長嶋氏は必死の努力を重ねる一方で、報道陣の前では、あまり
練習しているそぶりを見せないなどして、世間が作り上げた
華やかなイメージを壊さないように「天才」を演じていました。
プロ野球の世界は、明確な勝ち負けがあることに加えて、選手
としてはいかに良い個人成績を残すかが問われるなど、「結果」
が重視されるシビアな世界です。そのため、ライバルとの戦い
に加えて、自分自身との戦いといったものに意識がとらわれ
がちで、ファンの重要性は理解していても、常にファンの気持
ちを意識して試合に臨むのは難しいことでしょう。しかし、
長嶋氏を物語る数々のエピソードからは、勝利や成績にプラス
して、ファンの期待に応え、喜んでもらおうとする姿勢が感じ
られます。
長嶋氏が常にファンの視点を持ってプレーすることができた
のは、「自分がプロ野球選手であるゆえんは、応援してくれる
ファンがいてくれるからだ」という思いであり、それが高い
プロ意識につながっていたといえるでしょう。
【本文脚注】
本稿は、注記の各種参考文献などを参考に作成しています。本
稿で記載している内容は作成および更新時点で明らかになって
いる情報を基にしており、将来にわたって内容の不変性や妥当
性を担保するものではありません。また、本文中では内容に即
した肩書を使用しています。加えて、経歴についても、代表的
と思われるもののみを記載し、全てを網羅したものではありま
せん。
【経歴】
ながしましげお(1936~)。千葉県生まれ。立教大学卒。
1958年、読売ジャイアンツ入団。1974年、現役引退。
2013年、国民栄誉賞受賞。
【参考文献】
「日経ビジネス(1123)」
(日経BP社、2002年1月)
「読売巨人軍終身名誉監督長嶋茂雄氏(15)苦悩―プロは命懸け
で練習(私の履歴書)(日本経済新聞朝刊(2007年7月15日付))」
(日本経済新聞社、2007年7月)
「日本プロ野球名球会公式ホームページ」
(一般社団法人日本プロ野球名球会)
「日本野球機構オフィシャルサイト」
(一般社団法人日本野球機構)
(中川コメント)
本日の記事は弊社が有料会員となっている「中小企業福祉
事業団」が提供する情報を転載しました。
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[題名] 社員と、もめごとを起こさない就業規則の作り方セミナー
[配布] レジメ89ページ 資料120ページ
[講師] 中川清徳(中川式賃金研究所 所長)
[料金] 38,000円(税別) 41,800円(税込) 人数不問
[日時] 8月27日(金) 10時00分~16時30分(5.5時間)
9月14日(火) 10時00分~16時30分(5.5時間)
[申込] https://nakagawa-consul.com/seminar/005_web.html
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編集後記
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「さじを投げる」は「医者が薬を測るさじ」が語源
「あの生意気坊主にはまいった。ボクはさじを投げたよ」
「第一志望は受かりっこないだって?もうさじを投げるのかい?」
ものごとをあきらめ見切りをつけることを「さじを投げる」と言う。
なぜ、「さじ」なのだろう。
さじでいいのなら箸でもフォークでもよさそうだ。
それに、言菓の意味を考えたら、筆とか本とか、もっと知的な感じ
のもののほうが合うような気がする。
この「さじ」、医者が薬の量を測るために使ったさじである。
治る見込みのない患者に、いくら薬を出してもしょうがない。
だから、さじを投げ捨てれば見切りをつけたということになる。
ちなみに、「さじ加減」という言葉も、出所は同じだ。
薬の調合次第で患者が元気にもなれば、悲くもなるからだ。
何事につけ、「さじ」を使われているうちが花ということだろうか。
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