精神疾患暦を聞くことは違法か？
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発行者： 中川清徳 2022年12月27日 VOL.5451
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酒にもかつて酒道があった
続きは編集後記で
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精神疾患暦を聞くことは違法か？
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Q
精神疾患の人を採用し、対応に苦労しました。今後は、採用面接の
時に精神疾患暦を確認したいのですが違法ですか？
A
[結論]
違法ではありません。
[理由]
企業には採用の自由があるからです。
[判例]
企業者が雇用の自由を有し、思想、信条を理由として雇い入れ
を拒んでも、これを目して違法とすることはできない以上、
企業者が労働者の採否決定にあたり、労働者の思想、身上調査
し、そのため、その者からこれに関連する事項についての申告を
求めることも、これを法律上禁止された違法行為とすべき理由は
ない。
三菱樹脂事件 最高裁大法廷 S48.12.12判決
（中川コメント）
精神疾患の確認はデリケートな情報なので、回答は任意である
としましょう。
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編集後記
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酒にもかつて酒道があった
茶には茶道があり、花には花道（華道）がある。
同じく酒にも酒道なるものがあった。
酒の注ぎ方、飲み方、洒膳の配し方など、酒席でのマナーを
定め、飲洒における精神性を高めようとしたもので、室町時代
末期に起こったとされているが、明治時代中期ごろになって
消滅してしまった。
酒道がどういうものであったかは、家流の三つの流儀があった
ようで、詳しくはわかっていない。公家流、武家流、商家流
それぞれの流儀ごとに作法の要点を解説した書が伝わっていた
らしい。
そのいくつかが確認されている。『後鑑（のちかがみ）』の
「義尚将軍記」の文明六年(1474）6月28日の条に、
「准后家 御参内 有十種御洒宴」という記事がある。
その「十種酒」というのは酒の性質を判別する一種の利き酒の
競技会みたいなもので、その作法は平安時代に貴族の間で
行なわれた十種香という薫物（たきもの）合わせに似ていたと
いう。十種洒は酒道の公家流の一端を示すものである。
(知って得しない話。 北嶋廣敏著 グラフ刊より）
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