実務に役立つ判例紹介:給与体系変更と労働者の同意

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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報

労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年
人事労務畑一筋で現場をはいずりまわった人事労務担当者が
中小企業経営者のために語る
発行者: 中川清徳  2024年9月26日 VOL.5729
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感謝の力が生む良い関係

(続きは編集後記で)

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実務に役立つ判例紹介:給与体系変更と労働者の同意
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最近の判例から、企業が給与体系の変更を行う際に労働者の
同意をどのように取得すべきか、重要なポイントを紹介します。

ピーラインロジ事件(東京地裁 令和6年2月19日判決)

この事件では、一般貨物自動車運送業を営むY社が給与体系の
変更を行いました。しかし、労働者(Xら)は、その変更が十分
に説明されていないと主張し、未払い賃金の支払いを求めました。
裁判所は、労働者の同意が自由な意思に基づくものではないと
して、Xらの一部請求を認容しました。

Y社は平成25年、基本給と様々な手当を組み合わせた新しい
給与体系を導入し、従業員から同意書を取得しました。
しかし、説明が不十分であり、労働者が新体系の不利益を
正しく認識していなかったと判断されました。また、新給与
体系への変更により、残業代の算定基礎に一部手当が含まれて
いないなど、労働者に不利益が生じていたことも問題視され
ました。

判例から学べる実務上のポイント
この判例から、給与体系を変更する際には、労働者に対して
十分な説明を行い、変更に伴う不利益について正確に伝える
ことが求められることがわかります。特に、労働者の自由な
意思に基づく同意を得るためには、不利益を認識できるだけ
の情報提供が必要です。

企業が就業規則を変更する際は、労働契約法第10条に基づき、
労働者に周知させること、かつ変更が合理的であることが
求められます。本件では、Y社が行った説明は不十分で、
労働者が実際の不利益を十分に把握できなかったため、
変更の合理性が認められませんでした。

(中川コメント)
ピーラインロジ事件では、給与体系の変更に対する労働者の
同意が、十分な説明なしでは自由意思に基づくものと認めら
れないという判断が下されました。企業が賃金制度を
変更する際には、労働者に対して変更内容や不利益を十分に
説明し、労働者がその不利益を正しく認識できるようにする
ことが必要です。
さらに、就業規則の変更に伴う労働条件の変更は合理的である
必要があり、十分な情報提供と手続きの適正さがトラブル
防止のカギとなります。

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編集後記
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感謝の力が生む良い関係

私たちは忙しい日々の中で、つい周囲の人や環境に感謝する
ことを忘れがちです。しかし、感謝の気持ちを持ち、伝える
ことで、職場や家庭での関係が良好になり、結果的に自分
自身にも良い影響をもたらします。

ジョージ・イーストマンの教訓
写真フィルムの発明者であるジョージ・イーストマンの話は、
感謝の力を実感させてくれます。ある家具メーカーの社長、
ジェームズ・アダムソンが、イーストマンのオフィスを
訪れた際、彼の部屋の美しさを率直に称賛しました。
忙しいイーストマンは当初無関心でしたが、その賛辞に
心を開き、会話が弾んだのです。このように、真心からの
感謝や賛辞は、時に相手の心を動かし、信頼関係を築く
重要なきっかけになります。

感謝の効果
感謝は相手を喜ばせるだけでなく、私たち自身にも良い影響
を与えます。研究によると、感謝の心を持つことでストレス
が軽減し、幸福感が高まることがわかっています。職場でも、
日々の小さなことに感謝の気持ちを示すことで、良好な
人間関係が築かれ、仕事の効率も向上します。

感謝を日常に
感謝を日常的に表現することは、それほど難しいことでは
ありません。小さなことにも「ありがとう」と伝えたり、
メモやメールで感謝の気持ちを伝えるだけで、周囲の雰囲気
が変わります。感謝は、誰もが実践できる、良い関係を
築くためのシンプルで強力なツールです。

(「人を動かす」より D・カーネギー 山口博訳 創元社)

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