年次有給休暇の取得理由を聞くのは違法?

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「労務管理に奇策なし」
大企業で20年、中小企業13年の経験を持つ人事労務のプロが
中小企業経営者・労務担当者のために語る!

発行者:有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
2025年3月4日 Vol.5888
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昆虫の脚はなぜ六本?

(編集後記へ)

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年次有給休暇の取得理由を聞くのは違法?
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Q
社員が「来週金曜日に年休を取りたい」と急に申し出ました
が、業務の都合もあるので「理由を教えてほしい」と聞いた
ところ、「年休取得に理由はいらないはずだ」と反発され
ました。どう対応すべきだったのでしょうか?

A
労働基準法第39条により、年次有給休暇(以下、年休)は
労働者の権利であり、取得の際に理由を申し出る必要は
ありません。
使用者(会社側)は、原則として労働者が希望する日に
年休を与えなければならず、理由を聞いたり、取得を拒否
する権限はありません。

ただし、業務に大きな支障が出る場合、「時季変更権」を
行使できます(此花電報電話局事件 昭53・1・31 大阪高判)。
「時季変更権」は、会社の正常な運営を守るために、
年休取得日を変更できる権利です。しかし、時季変更権は
無制限に使えるわけではなく、代替要員の確保が困難で
あるなど、客観的に見て業務に大きな支障が出る場合に
のみ認められます。

Q
それでは、社員が急な年休を申請することを防ぐために、
「年休の申請は〇日前まで」と規定することはできますか?

A
申請期限を設けること自体は可能ですが、「申請が遅れたら
年休を認めない」とするのは違法です。
就業規則などに「原則として〇日前までに申請」と定める
ことはできますが、労働者が急に年休を申請しても、業務に
支障がない限り認める必要があります。
また、業務に支障が出る場合でも、時季変更権を適用する
ことが妥当か慎重に判断しましょう。

Q
年休を認めると業務に支障が出る場合、どうすればよいですか?

A
年休取得をスムーズに進めるため、以下の対応を検討しま
しょう。

・代替要員の確保
急な年休にも備え、業務の引き継ぎやマニュアルを整備して
おく。

・業務の見える化
誰がどの業務を担当しているかを社内で可視化し、
調整しやすい環境を作る。

・計画的な年休取得の促進
希望休の事前申請制度を設け、繁忙期の年休取得ルールを
明確にする。

[中川コメント] 年休取得は労働者の権利であり、理由を聞いたり、むやみに
拒否したりすることは違法となる可能性があります。
ただし、業務への影響を考慮し、適切なルール作りと社内
調整を行うことで、労使双方にとって円滑な年休運用が
可能となります。

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編集後記
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昆虫の脚はなぜ六本?

昆虫の脚は六本である。最古の昆虫の化石は約四億年前の
地層から発見された。昆虫の祖先はムカデのように多くの
脚を持つ生物だったが、歩行の効率を高める過程で脚の数を
減らし、最適な六本に進化したと考えられる。
ムカデは三本の脚で三角形を作りながら歩くが、六本あれば
安定し、効率的に移動できる。こうして昆虫は六本脚が
最適な形として進化した。

出典:
『知って得しない話』 北嶋廣敏著 グラフ刊より)

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