「8時間労働」が企業の未来を変えるとしたら?

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中小企業の人事・労務管理に役立つピカイチ情報

「労務管理は王道こそ最善」
大企業で20年・中小企業13年の経験を持つ人事労務のプロが
中小企業の経営者・労務担当者のために語る!

発行責任者:有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
2025年5月8日 Vol.5953
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「名」という漢字の成り立ちをご存じですか?
(続きは編集後記へ)

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「8時間労働」が企業の未来を変えるとしたら?
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「働きすぎてないか」と感じたことはありませんか?
長時間労働が当たり前だった時代は、もう過去の話。
今は「脳が元気なうちに、集中して働く」ことが大切です。

豪州の研究では、13時間超の労働は酒気帯び並みに
判断力が下がるとされています。睡眠不足も同様です。

生産性を上げるには、「労働8時間以内、睡眠7時間以上」
が科学的に推奨されており、これは大企業だけの話では
ありません。

たとえば、AIやDXを積極活用し始めた製造業の中小企業が
就業時間を1時間短縮しても、生産量はかえって増えたという
実例もあります。

◆事例1:食品製造業(茨城県)
茨城県のあるパン工場では、従来5人で9時間かけて行って
いたラベル貼付作業を、協働ロボットとパラレルリンク
ロボットの導入により、2人で対応可能となりました。
これにより、労働生産性が2.5倍に向上し、不良品の流出も
防止できるようになりました。

◆事例2:醸造食品製造業(岡山県)
岡山県の味噌や甘酒を製造する企業では、麹づくりの温度
管理を職人の勘に頼っていましたが、温度センサーと
空調設備を連動させることで自動化を実現。
これにより、従業員の長時間労働が軽減され、品質も安定。
さらに、通販システムのIT化により、売上が3年間で25%伸びました。

◆事例3:自動車部品製造業(群馬県)
群馬県の自動車部品メーカーでは、作業者の徒歩数歩圏内に
必要な設備を配置し、1個流しの生産体制を構築。
これにより、中間在庫がゼロとなり、不良品の早期発見が
可能となりました。また、複数工程を一人でこなす
システムにより、技術の育成や高齢者の雇用にもつながりました。

また、若手社員の多くは「仕事と生活の両立」を重視して
企業を選ぶようになりました。労働時間を見直さないと、
良い人材が確保できないリスクもあります。

さらに注目すべきは、企業が「休ませ方」まで見直すことで、
利益率が2年後に向上する傾向があるという分析結果です。

中小企業にとって人手不足は深刻な課題です。だからこそ、
今こそ「長時間労働」から「高密度労働」への転換を。

まずは、自社の平均労働時間を把握してみませんか?
時間単位有休やフレックス制度の導入も検討材料です。

「長く働く=良い仕事」という時代は終わりました。

経営層の一歩が、社員の働きがいと企業の成長を生みます。

まずは、できるところから見直してみましょう。

【中川コメント】

労働時間の見直しは、生産性向上の最短ルートです。
中小企業こそ、限られた時間をどう使うかが勝負どころです。
「8時間以内に成果を出す」視点が採用力にも直結。
今後の働き方改革は「休み方改革」と表裏一体です。
人手不足時代においては、離職防止も鍵を握ります。
まずは月の平均労働時間の把握から始めてください。
就業規則の見直しや有休取得の工夫も効果的です。
経営層が「行動」すれば、職場は確実に変わります。

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編集後記

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「名」という漢字の成り立ちをご存じですか?

「名」は「夕(ゆうべ)」と「口」から成り立っています。
夕方になるとあたりが暗くなり、人の顔が見えにくくなります。
そのため、誰かを識別するには「名前」で呼ぶ必要がある——
これが「名」という字の由来なのです。

出典:『話のネタ・雑学の本』 幻冬舎文庫

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