■退職金を早く渡したい…別の方法はある？■

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「労務管理は王道こそ最善」
大企業で20年・中小企業で13年の現場経験を持つ
人事労務のプロが、中小企業経営者の立場で語る！

発行責任者：有限会社中川式賃金研究所　中川清徳
2025年12月17日　Vol.6184
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■返事ひとつで、話し合いは変わる■
（続きは最後のコーナー【本からの気づきメモ】でどうぞ）

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■退職金を早く渡したい…別の方法はある？■

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現場では、
「退職金を少し早めにもらえませんか」
と相談されることがありますよね。

介護や引っ越しなど、
退職前にお金が必要になる事情も多く、
話を聞くと納得できることもあります。

そんなとき、
「何か良い対応はないだろうか」
と頭を悩ませる経営者の方も
少なくないのではないでしょうか。

ここで注意したいのが、
退職金の税金の扱いです。
退職金は、所得税が大きく軽減される、
とても優遇された仕組みになっています。

ところが、
本人の希望で退職前に支払ってしまうと、
退職金ではなく給与と判断される
可能性があります。

もしそうなると、
本来受けられるはずだった
税金の優遇が使えず、
本人が大きく損をすることもあります。

そのため一つの考え方として、
退職金を前倒しで支払うのではなく、
一時的に会社が貸す方法があります。

例えば、
必要な金額を貸付金として支給し、
退職時に正式な退職金から
差し引いて精算する方法です。

この場合、
在職中に渡すお金は退職金ではなく
貸付として整理されるため、
税務上のリスクを抑えやすくなります。

もちろん、
貸付契約書を作り、
金額や返済方法を明確にすることは
欠かせません。

会社の思いやりと、
社員さんの不利益を防ぐこと、
その両方を守るためにも、
安易な前払いは避けたいところです。

まずは、
退職金の税金の仕組みを踏まえた上で、
「貸付という選択肢」が使えないか、
一度整理してみてはいかがでしょうか。

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【本からの気づきメモ】
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■返事ひとつで、話し合いは変わる■

人間関係がうまくいく人は、
必ずしも話が上手な人とは限りません。
実は「返事のしかた」を
とても大切にしています。

相手の話を聞いたとき、
すぐに反論したくなる場面は
仕事でもよくありますよね。
特に感情が動いたときほど、
言葉は強くなりがちです。

そんなときに意識したいのが、
まずは一度、受け止める返事です。
「そう考えたのですね」
「なるほど、そういう見方もありますね」
この一言があるだけで、
相手の表情がやわらぐことがあります。

返事を挟まずに意見を言うと、
相手は聞いてもらえていないと感じ、
話し合いが対立に変わりやすくなります。
一方、受け止める返事があると、
相手は落ち着いて耳を傾けやすくなります。

大切なのは、
賛成することでも、
結論を急ぐことでもありません。
「あなたの話は聞いています」
その姿勢を言葉で示すことです。

返事は会話のクッションです。
一呼吸おいて返すだけで、
職場の空気はずいぶん変わります。

次の打ち合わせでは、
まず一言、受け止める返事から
始めてみてはいかがでしょうか。

出典：『言いかえ図鑑』（ 大野萌子著／ サンマーク出版）

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