■出張に家族同行… 「ちょっとぐらい」が招く深刻な結末とは?■
☆★☆――――――――――――――――――――――
中小企業の人事・労務管理に役立つピカイチ情報
「労務管理は王道こそ最善」
大企業で20年・中小企業で13年の現場経験を持つ
人事労務のプロが、中小企業経営者のために語る!
発行責任者:有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
2025年7月9日 Vol.6015
――――――――――――――――――――――
■なぜ妊娠すると酸っぱいものが食べたくなるのか■
(続きは編集後記へ)
――――――――――――――――――――――
■出張に家族同行…
「ちょっとぐらい」が招く深刻な結末とは?■
――――――――――――――――――――――
本日の記事は日経新聞R7.7.6の記事を参考にしました。
「このぐらいは許されるだろう」──
公私の境目があいまいになりがちなのが、
出張時の経費精算です。
出張のついでに家族と合流、でも申請は
“自分1人分”。これで許されるのでしょうか?
東京高裁で争われた訴訟では、男性社員が
「1人分しか請求していない」と反論しましたが
敗訴が確定。出張経費の扱いによっては
「解雇」や「訴訟」につながることが明らかに。
■実際にあったケース:息子を連れて九州出張へ■
50代男性社員は、夏の福岡出張にあわせて
一時帰国中の息子と合流。湯布院の温泉に宿泊し
観光も兼ねて親子旅行を実施しました。
精算では9万1千円のパック旅行のうち、
8万7千円分の領収書を使い「正規料金相当」と
主張して申請。
最初は1人で出張したと説明していたものの、
後に息子の同行を認め、発言が二転三転。
そのこと自体が問題視されました。
■会社の調査で「虚偽説明」「口裏合わせ」も発覚■
出張初日の仕事が中止になったことを隠すため、
同僚に「口裏合わせ」を依頼して虚偽の文書を作成。
さらに、妻と食事した際の飲食代を経費精算したり
社用車を私用で使った事実も明らかに。
複数の公私混同が発覚し、信頼性が大きく揺らぎました。
■裁判所の判断:「実費精算原則」違反で解雇は有効■
東京地裁は「実費でない正規料金相当の精算は無効」
とし、会社側の判断に問題はないと認定。解雇は有効。
また、男性は旅行会社に対し「個人情報の不正開示」
として330万円の損害賠償も請求しましたが棄却。
追加で起こした未払い請求訴訟でも敗訴となり、
逆に会社への支払いが命じられました(約324万円)。
■中小企業でも起こりうる!経費精算ルールの見直しを■
経費精算は「実際に支払った金額」が原則。
“本来これくらい”といった想定額での申請は不可。
家族の交通費や宿泊費も業務無関係である以上、
会社の経費に含めることはできません。
就業規則や経費規程には、
・業務と私用の線引き
・家族同行時の精算ルール
・領収書の添付義務
を明記し、あいまいさをなくしましょう。
■まずできることから始めましょう■
経費申請の運用ルールを今一度見直してみましょう。
「ついでだから」との軽い気持ちが、
訴訟や解雇に直結するおそれもあります。
日々の声かけや研修などを通じて、
経費の正しい使い方・説明責任の意識を共有し、
組織としてトラブルの芽を摘みましょう。
――――――――――――――――――――――
■65歳定年制の賃金制度セミナー■
【開催日】7月11日(金)、8月19日(火)13:30~15:00
【参加費】23,100円(税込)※顧問契約者は半額
60歳以降の給与の決め方に困っていませんか?
「同一労働同一賃金」でも安心な制度づくりを解説
高年齢社員の給与設計・退職金制度のヒント満載
実例中心で、すぐに使えるノウハウが学べます
社内制度見直しの第一歩に、ぜひご参加ください
▼申込・詳細はこちら
https://nakagawa-consul.com/seminar/137_web.html
――――――――――――――――――――――
編集後記
――――――――――――――――――――――
■なぜ妊娠すると酸っぱいものが食べたくなるのか■
妊娠初期につわりが起こる理由はまだ医学的に
はっきりしていませんが、「酸っぱいものが食
べたくなる」傾向はよく見られます。これは胃
酸の分泌を促す作用や、食欲を刺激する効果が
あるともいわれています。対処法としては、柑
橘類や酢の物を少量ずつとるのが効果的です。
また、水分不足を防ぐためにこまめな水分補給
も大切です。朝食は無理のない範囲で摂るよう
にし、豆腐や乳製品など消化のよい食品を選び
ましょう。
出典:『あの「健康法」のウソ・ホント』(森田豊著)
【無料メールマガジンご登録はこちら】――――――――――――――――――――――
免責事項
――――――――――――――――――――――
このメルマガでは、わかりやすさを重視し、
難解な法律や判例も簡潔に表現しています。
本メルマガに基づく損害やトラブルについて、
弊社は責任を負いかねますのでご了承ください。
――――――――――――――――――――――
メールマガジン
社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報
☆発行責任者 有限会社中川式賃金研究所 所長 中川清徳
☆公式サイト https://nakagawa-consul.com
☆問い合わせ info@nakagawa-consul.com
☆バックナンバー https://nakagawa-consul.com/blog
☆登録・解除 https://www.mag2.com/m/0000283000.html