『出現するか？50ccバイクの代替品』

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発行責任者：有限会社中川式賃金研究所　中川清徳
2025年12月14日　Vol.6181
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■汚れの無い職場をつくるために■
（続きは最後のコーナー【本からの気づきメモ】でどうぞ）

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◆ 今月の経営者向け読み物
『出現するか？50ccバイクの代替品』

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「Love is my message」

マイケル・ジャクソンが踊る。ささやく。

1982年発売の50cc（原付）スクーター「スズキ　ラブ」のテレ
ビCMです。これがマイケルの日本CM初登場でした。アルバム
「スリラー」の爆発的ヒット前とはいえ、世界的スターを起用
できる。当時の50ccスクーター市場にはそれだけの勢いがあっ
たのです。

価格が安い。小さくて軽いから取り回し（※）が楽。免許取得
も簡単。手軽さに加え、洗練されたデザインのスクーターが多
品種投入されたことにより、一気に50ccバイクブームが訪れま
す。85年には、50ccバイクの保有台数は1461万台と過去最高に。
二輪全体（1818万台）のおよそ8割を占めるまで拡大しました。

（※取り回し：エンジンのかかっていない状態で人の手でバイ
クを移動させること）

その50ccバイクが、25年11月に生産中止となります。理由は
「新排出ガス規制」に対応できないからです。

バイクの排出ガスは、マフラーを通過させ、内部の「触媒（特
殊金属）」と化学変化させることにより、クリーンになります。
ただ、この「触媒」は300度という高温にならないと機能しな
いのです。排気量の少ない50ccバイクでは、300度に達するま
で240秒もかかる。マフラーが暖まらないうちに運転し始める
と、有害物質が外に出てしまう。これでは、新規制値をクリ
アできない。そこで、業界は「苦肉の策」を考案します。

「もっと排気量の大きいバイクを『50cc扱い』すればいいのでは？」

例えば、125ccバイク（小型二輪車）なら、300度に達するまで
70秒しかかからない。これなら規制値をクリアできる。125cc
バイクの性能を、50ccバイクと同程度まで低下させ、50ccバイ
クの免許（原付免許）で乗れるようにすればいい。法定最高速
度30km、二人乗り禁止、右折は二段階、などルールもこれまで
通り。

これが「新基準原付」です。

警察庁主催の有識者検討会にて「新基準原付」の走行評価を行
ったところ、「50ccバイク（現行原付）とほぼ同等の運転特性
を有する」という結果だったのだそう。業界・行政ともまるく
収まったというところでしょうか。

では消費者はどうでしょう？　新基準原付（50cc扱いされるバ
イク）は、従来の50ccバイクと馬力は同じ。一方、車体が大き
くなり、価格・重量ともアップします。

（メーカーが違うので単純比較はできませんが）ホンダの「新
原付基準 DIO」は、50ccバイク 「スズキ アドレスV50」に比
べ、価格は4万6千円程度、重量は20キロ以上アップしています。
特に重量アップは、エンジンを止めて押すときや駐輪場に入れ
るときなど、取り回しに大きく影響します。先の有識者検討会
のアンケート調査でも、

「50ccバイクより大きく重いため取り回しが難しい」
「足つきが高くなるため、女性・高齢者・低身長の方への負担
が大きい」

という意見があり、やや心配です。似て異なる乗り物と考えた
方が良いかもしれません。

坂道を楽に走れる電動アシスト自転車、ちょっとした移動に便
利な電動キックボードなど、50ccバイクの一部用途を代替する
製品は出現していますが、遠くまで速く移動できる、重い荷物
が運べるといった50ccバイクの多様さを備える代替品は出現し
ていません。

今回の規制強化を契機に、より革新的な代替品の出現を期待し
たいものです。

（執筆　関谷中小企業診断士事務所　関谷 信之）

本日の記事は弊社が有料会員となっている「中小企業福祉事業団」
が提供する情報を転載しました。

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【本からの気づきメモ】
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■汚れの無い職場をつくるために■

棚の下や机の裏など、日頃は手が届きにくい部分ほど
汚れが溜まりやすく、放置すれば小さな問題が大きな
故障の原因につながることがあります。例えば棚を移
動して掃除するか、移動棚に変えるかを考えるなど、
物を動かす仕組みを工夫するだけで清掃の負担は軽く
なります。さらに油やコーヒーのこぼれ跡といった細
かな汚れも、早い段階で対処すれば時間と労力の節約
につながります。

清掃すべき対象を一つずつ明確にし、どこに汚れが残
りやすいのかを把握しておくことが、職場の清潔を保
つ近道です。会社として日常の清掃ルールと発生源の
対策を整えていくことで、働きやすい環境が自然と形
づくられていきます。

出典：『５ゲン主義　５Ｓ管理の実践』（古畑友三著／日科技連）

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