【休職】うつ病により断続的に欠勤が続く

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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者: 中川清徳  2012年6月23日号   VOL.1172
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なぜ硬貨には製造年が入っていて、紙幣には入っていない?

(続きは編集後記で)

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【休職】うつ病により断続的に欠勤が続く
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中川:こんにちは。

社長:こんにちは。
   Aさんのことで相談します。

中川:はい、なんでしょう?

社長:Aさんはうつ病になり、欠勤が多くなりました。
   1日出勤して2日欠勤するなどが頻繁で、同僚からは当てになら
   と苦情がきています。

中川:戦力外なのですね。
   うつ病は仕事と関係ありますか?

社長:いいえ、ありません。
   入社後分かったことですが前勤務先もうつ病が原因で退職した
   のです。

   出退勤を繰り返すので、就業規則の連続して欠勤が1ヶ月を超え
   たら休職とする条文に該当しないのです。
   休職してもらって治療に専念して欲しいのです。

中川:なるほど。
   就業規則を拝見します。

   「会社が必要と認めた場合に休職とする」とありますね。
   この条文を適用して休職してもらいましょう。

社長:でも、他の条文には私傷病により1ヶ月を超えたら休職を命じる
   とあります。
   Aさんはこの条文を盾に取り休職にするのはおかしいと
   文句を言ってくるのではと心配です。

中川:その条文もありますが、会社が必要と認めた場合も休職を
   命じると書いてあります。
   だから、休職を命じることができます。

社長:でも、私傷病により1ヶ月と書いてあります。
   私傷病による場合は1ヶ月の欠勤が必要ではないでしょうか?

中川:会社が必要と認めた場合は休職を命じることができます。

社長:どうしてですか?

中川:そもそもAさんとの雇用契約は正常な労務の提供を約束して
   いるものです。
   欠勤を繰り返すのであれば正常な労務提供とはいえません。

社長:一種の欠陥商品ですね。

中川:そうです。
   欠陥商品はどうしますか?

社長:欠陥を直してもらうか返品しますね。

中川:そういうことです。
   人と商品を一緒にするのはどうかと思いますが、考え方は
   同じです。

   労務の提供を拒否することができます。

社長:そうですか。

中川:昔は私傷病と言えば結核あるいは交通事故による身体的な障害
   が多かったので、治療するためには連続欠勤が普通でした。
   そのような時代背景で作られた休職の条文は現在多くなっている
   うつ病などの精神疾患を想定していませんでした。

社長:当社の就業規則はダメですか?

中川:御社の就業規則は「会社が必要と認めた場合は休職を命じる」と
   明記されています。
   だから、見直す必要はありません。

(中川コメント)

 御社の就業規則の休職条文に「会社が必要と認めた場合は休職を命じる」
と記載されているか確認しましょう。

今日はここまで。では、またあした。

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    編集後記      
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なぜ硬貨には製造年が入っていて、紙幣には入っていない?

 日本に硬貨が登場した頃、硬貨に含まれる金や銀の量は一定ではなく、
その年の経済状況などによって変わっていた。硬貨の額面が同じでも、
国の財政が厳しいときには、金や銀の含有量一を減らして製造せざるを
得なかったのだ。

 だから当然、硬貨の品質はつくられる年によって変わる。これでは、
ニセの硬貨が出回った際に、本物かどうかを見分けることができない。

 そこで、含まれる金や銀の割合が後年になってもわかるようにとの
配慮から、硬貨には必ず製造年を入れたというわけである。

 近年になって、硬貨の品質が時代ごとに変わることがなくなったため、
製造年を入れる意味合いは薄れている。しかしながら、これまでの慣例と
デザイン性を尊重して、今でも製造年を入れているのである。

(雑学裏事情おもしろ事典 より 王様文庫発行)

では、また明日お会いしましょう!!

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