【降格】課長を主任に降格
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労務管理に奇策なし！大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
発行者： 中川清徳 2016年12月26日号 VOL.2948
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なぜ東ではサケを食べ、西ではブリなのか？
（続きは編集後記で）
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【降格】課長を主任に降格
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中川：こんにちは。
社長：こんにちは。
Ａさんについて相談です。
中川：はい、なんでしょうか？
社長：Ａさんは課長です。
しかし、管理職失格です。
それで主任に降格したいのですが、問題がありますか？
中川：管理職失格といいますと？
社長：会社の方針に取り組まないのです。
中川：たとえば？
社長：過労死問題が世間で騒がれています。
それで、60時間以上の長時間残業は減らすように方針を決めました。
他の部長、課長は具体的に取り組んでいます。
しかし、Ａさんは何もしないのです。
中川：今回のその件で降格しようと？
社長：いえ。
数えだしたら切りがありません。
管理職の役割について自覚がありません。
中川：そうですか。
降格を含めた人事権は会社にあります。
降格をしてもＯＫです。
社長：わかりました。
中川：ところで、主任に降格した場合、今いる主任はどうするのですか？
社長：主任を課長に昇進させます。
中川：では、元部下が今度は上司になるのですね。
Ａさんはつらいでしょうね。
社長：私は好きこのんで降格するわけではありません。
Ａさんに能力不足であることを自覚してもらいたいのです。
中川：降格後の仕事は何をするのですか？
社長：現在、受付業務を派遣社員がやっています。
その仕事をＡさんにやらせようと思います。
中川：それは、嫌がらせですね。
Ａさんのプライドを傷つけますね。
社長：そうかもしれません。
反省してもらいたいのです。
中川：Ａさんは勤続何年ですか？
社長：30年くらいです。
課長に昇格させて5年経ちます。
中川：昇格を認めたのは社長ですよね？
社長：私です。
しかし、あれほど仕事ができないとはびっくりです。
中川：今回の降格はしょうがないでしょう。
しかし、だれでもできるレベルの仕事をさせるのでは、
明らかに嫌がらせです。
もし、パワハラだと訴えられたら、敗訴する可能性が高いですよ。
社長：では、どうしたらいいですか？
中川：主任にふさわしい仕事を与えましょう。
社長：わかりました。
（中川コメント）
本日の記事は、バンク・オブ・アメリカ・イリノイ事件（東地H7.12.4）
の判決を参考にしました。
勤続30年課長を、キャリアにふさわしくない業務（20歳代前半の女性
契約社員が担当）をさせたのは、退職をさせる目的であり、慰謝料100万円
の支払を命じました。非常に露骨で分かりやすい判例です。
能力不足であれば、その能力に見合った仕事を与えることが必要です。
そのため、配転、出向、降格をすることは違法ではありません。
この判例は、退職目的で嫌がらせをしたことに対してノーとした事例です。
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講師 北見 昌朗 氏
株式会社北見式賃金研究所 所長
昭和３４年名古屋市生まれ。
平成７年独立して株式会社北見式賃金研究所を設立して所長に就任し、
オーナー会社を対象にした賃金・人事コンサルタント業を始める。
著書は「製造業崩壊」「サービス残業・労使トラブルを解消する就業規則の
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編集後記
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なぜ東ではサケを食べ、西ではブリなのか？
年の暮れ、東京のアメ横では、正月用の食料品を求める人でごったがえす。
そのなかでも主役は、なんといっても新巻き鮭である。
東京ではお歳暮にも、新巻き鮭が贈られる。
ところが関西では、新巻き鮭は人気がない。
大阪の黒門市場や京都の錦市場で売れるのは、もっぱらブリである。
大晦日から三が日にかけて、一家の繁栄を願って食べる魚を「正月魚」と呼ぶ。この正月魚に、東日本ではサケが選ばれ、西日本ではブリが選ばれるのだ。
東のサケ、西のブリと分かれた理由は、その産地にある。
サケとブリの境界線は、新潟県、長野県、静岡県である。
新潟県内は、旧西頚城（にしくびき）郡と佐渡郡の一部だけがブリ。
あとはサケである。
長野県内は長野市など北東部ではサケだが、松本市などの南西部ではブリになる。また、静岡県内も天竜川あたりでサケとブリに分かれる。
たとえば、長野県内では、お歳暮も長野市ではサケ、松本市ではブリと
はっきり分かれている。
こうした地域差について専門家は、長野市などの北東部では昔、サケが遡上
したし、産地の新潟に近い。
それに対して松本市などの南西部では、富山でとれたブリが、飛騨から
野麦峠を通って県南西部に広まったからと説明している。
正月魚はブツ切りではなく、尾頭付きの魚を食べることに意味がある。
各地域とも、サケとブリで手に入りやすいほうを選んだようだ。
ただし最近は、もともとのサケ圏でもブリを正月魚にするところが目立って
きている。
サケは年中食べられるようになり、ありがたみが減少した。
それにくらべて寒ブリには高級感があるので、正月魚としての人気を高め
ている。
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