【労使紛争】個別と集団がある

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 【労使紛争】個別と集団がある
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
   たまに「個別労使紛争」という言葉を目にします。
   あれはなんですか?
中川:そうですね。
   対峙する言葉として「集団的労使紛争」があります。
社長:個別と集団的とあるのですか。
   集団的というのはなんだか恐ろしそうですね。
中川:労使関係には個別的労使関係と集団的労使関係があります。
社長:へえ。
   なんだか頭が痛くなりそうですね。
中川:そうですね。
   なじみがないですからね。
   集団的労使関係とは労働組合がある場合の労使関係です。
   労使関係は使用者側が強いので、それに対抗するために
   労働者が集団で交渉することになります。
   その権利は労働組合法で認められています。
社長:あのう、お言葉を返すようですが、今は使用者より労働者の
   方が強いですよ。
   法律を盾にとり権利を主張されて経営者は泣き寝入りしています。
中川:そうかもしれませんが、でも労働者は働くこと以外に
   収入の道がありません。
   雇わないといわれれば一家心中をしなければならなく
   なります。
社長:また、極端はことを。
中川:とうことで、集団的労使紛争は労働組合ともめることを   
   指します。
社長:当社は労働組合がないので集団的労使紛争は関係がありませんね。
中川:普段はそうですね。
   でも、今は1人で労働組合に加入できますので、労働組合がない
   会社でも集団的労使紛争が起きる可能性はあります。
社長:そうですか。
   ところで個別労使紛争とは何ですか?
中川:個別ですから、従業員1人1人との紛争のことです。
社長:紛争とはどんなものですか?
中川:従業員の日常の不満が表面化された場合のことと思えば良いです。
   たとえば、採用時に給料は30万円を保証すると言われたのに
   残業時間が少ない場合は25万円しかないから約束が違うとか。
社長:それは会社に誠意がありませんね。
   その他には?
中川:上げればきりがありません。
   配置転換や通勤手当、サービス残業、給料の決め方などいろいろあります。
   
社長:ふーん。
   要するに従業員の不満が表面化することが紛争ですね?
中川:会社の不満も表面化すると紛争になります。
社長:え?
   会社に不満があるのですか?
中川:不満と言うからピンと来ないかもしれません。
   たとえば、企業秘密の漏洩、家族手当の不正受給、
   通勤費の虚偽申告、残業代の水増しなど。
社長:そうか。
   たしかにそのようなことがありますね。
中川:従業員の個人的な不満、従業員の不正になどは
   従業員全体の問題ではなく、個人個人の問題です。
   それが表面化したものを個別労使紛争と言います。
社長:紛争という言葉からはとっくみあいのけんかを想像しますが
   普段起きている問題のことですね。
中川:はい、そういうことです。
(中川コメント)
個別労使紛争とは、個々の労働者とその雇い主である企業との
間のトラブル、紛争のことを指します。