【労務管理】マズローの欲求階層理論

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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者: 中川清徳  2011年12月24日号   VOL.995
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キモッ玉の「キモ」は心臓のこと?

(続きは編集後記で)

 

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 【労務管理】マズローの欲求階層理論
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中川:こんにちは。

社長:こんにちは。
   マズローの欲求階層理論とは何ですか?

中川:いきなり何でしょうか?

社長:先日、講演会で講師が言った言葉が気になったので
   メモをしました。
   講師はさらりと言っただけなのでもっと知りたいと思いまして。

中川:マズローというのはアメリカの心理学者です。
   モチベーション(ヤル気)理論の一つとして注目を浴びています。
   人間の欲求を5段階に分類しそれを低次の欲求から高次へと
   階層が上がっていくことという理論です。

社長:5段階の内容は何ですか?

中川:第一段階が生理的欲求
   第二段階が安全欲求
   第三段階が社会的欲求
   第四段階が自我欲求
   第五段階が自己実現欲求
   となっています。
   第一段階の欲求を満足したら第二段階の欲求に上がっていくのです。

社長:第一段階の生理的欲求とは何ですか?

中川:生命維持のための食事・睡眠・排泄等の本能的・根源的な欲求
   のことです。

社長:腹が減っては戦はできぬというやつですね。
   なるほど。

中川:第二段階の安全の欲求は
   誰にも脅かされることなく、安全に安心して生活をしていきたい
   という欲求です。
   雨・風をしのぐための住居を欲するというものから、
   戦争などの争いごとのない環境で過ごしたいという欲求まで
   含まれます。
   第一段階の食べるものに不自由しなくなると、次は安心して
   食事や睡眠を取れる場所が欲しくなるということです。

社長:なるほど。分かりますね。

中川:第三段階の社会的欲求は
   集団に属したり、仲間から愛情を得たいという欲求です。
   寝食が満たされると、誰かにかまってほしくなるのですね。
  
社長:1人では生きていけませんからね。

中川:第四段階の自我の欲求は
   他者から、独立した個人として認められ、尊敬されたいという
   欲求です。
   今度は、かまってもらうだけでなく、自立した個人として尊重
   されたくなるわけです。

社長:勲章をもらいたくなるのはこれですかね。

中川:第五段階の自己実現の欲求は
   自分自身の持っている能力・可能性を最大限に引き出し、
   創造的活動をしたい、目標を達成したい、自己成長したいという
   欲求です。

社長:なるほど。
   では、自己実現がもっとも価値があるということですね?

中川:人によって価値観が違いますから断定できません。

社長:ところでこの欲求階層理論はどのように役立つのですか?

中川:たとえば、給料を世間並みにもらっているので生活が安定している
   社員はどのような欲求が生まれるでしょうか?

社長:うーん、安定した生活が確保されているので
   第三段階の社会的欲求でしょうか。

中川:そうです。
   社会的欲求が満たされないとどうなると思いますか?

社長:うーん。

中川:定型的な例はクレーマーです。
   何かにつけて文句を言う人。

社長:どうして?

中川:自分をかまってもらいたからです。
   事故多発者や仕事のミスが多い社員は第三段階の欲求が
   満たされていない可能性があるのです。
   それが分かればその従業員に対する対応も立てやすいですよね。

社長:なるほど。
   では、第四段階の自我の欲求は役職者になりたいとか言うことですね?

中川:ピンポーン!
   だから昇進は大切なのです。

社長:でも、だれでも昇進できるわけではないですね。

中川:そこです。
   昇進以外でも自我の欲求が満たされるような施策を会社で
   とることです。
   それがヤル気につながるのです。

社長:具体的には?

中川:たとえば社員旅行の幹事や宴会の責任者に任命する、
   あるいは改善提案で優秀者を表彰することなど
   工夫次第でたくさんあります。

社長:へえ、マズローの欲求階層理論は使えますね。

 

(中川コメント)

マズローの欲求階層理論は分かり易いので受け入れられやすいです。
ただし、個人は複数の欲求によって動機づけられるのが普通です。
必ずしも第一段階の欲求が満たされなければ第二段階の欲求が生まれないと
いうことでもありません。

マズローの欲求階層理論は科学的根拠がなく単なる仮説であるとの
批判もあります。

しかし、茶道、柔道と日本人は道を求める(第五段階の自己実現の欲求)ことに
価値を見いだす人が多いので、人気のある理論です。

時には、マズローの欲求階層理論を思い出し、労務管理に応用すると
良いでしょう。

 

今日はここまで。では、またあした。

 

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第一、資金繰りや営業のことで頭がいっぱいでそれどころではない。
誰か、いないのか?

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    編集後記      
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キモッ玉の「キモ」は心臓のこと?

「キモがすわっている」、「キモを冷やす」、「キモ
に銘ずる」など、キモという一言葉を使った言い方
はいくつかありますが、一体この「キモ」という
のは何のことなのでしょうか。
実はこの「キモ」、漢字で「肝」と書くことから
もわかるように、肝臓のことなのです。もちろん
それは内臓器官としての意味で、「肝玉がすわって
いる」というときの「肝」 は、精神力とか度胸と
いう意味になります。
肝臓というのは、普通の大人でその重さが約1
キログラムから1 ・5キログラムもあります。し
かも、悪くなったからといって切除してしまうこ
とはできません。ともすれば生命にかかわります。
また、酒量にも関係が深く、お酒の飲み過ぎは肝
臓に負担がかかります。くれぐれも飲み過ぎのな
いよう肝に銘じてください。

(おもしろ雑学552 刑部澄徹編著より)

では、また明日お会いしましょう!!

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