【賃金】育児短時間勤務者の賃金

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労務管理に奇策なし！大企業20年、中小企業13年　人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者：　中川清徳 　2012年11月8日号   VOL.1309
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背後で

（続きは編集後記で）

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【賃金】育児短時間勤務者の賃金
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中川：こんにちは。

社長：こんにちは。
　　　Ａ子さんが育児短時間勤務の申請をしてきました。
  
中川：何時間としましたか？

社長：当社は所定内労働時間が8時間です。
　　　Ａ子さんは6時間の申請をしてきました。

中川：そうですか。
　　　
社長：育児短時間勤務をとる従業員の賃金を減額したり賞与などで
　　　不利な取り扱いをしてはいけないとなっていると聞きました。

中川：そのとおりです。

社長：変な法律ですね。

中川：どこがでしょう？

社長：だって、本来は8時間勤務をすることで給料を決めています。
　　　それが、育児をするから6時間だけの勤務となっても
　　　8時間分の給料を払わなければならないのでしょう？
　　　そんなことをしたら、今後もどんどん育児短時間勤務の申請が
　　　出てきそうです。

中川：あのう、6時間勤務の日は6時間分の給料を払えば良いのですよ。
　　　8時間分は払わなくてもよいのです。

社長：しかし、国がそのような指針を出していると総務が言って
　　　いましたよ。

中川：それは誤解です。
　　　国が指針をだしているのは、育児短時間勤務を申請したり
　　　利用したことを理由として減給したり、賞与等で不利益な
　　　扱いをしてはいけないとなっているのです。

社長：はあ？？？？

中川：Ａ子さんの給料はいくらですか？

社長：21万円です。

中川：Ａ子さんが育児短時間勤務を利用することを理由に
　　　たとえば21万円の給料を10％カットして18,9千円に
　　　することはダメだとなっているのです。

社長：うーん。

中川：8時間勤務が前提で21万円の給料を払っていますね？
　　　もし、Ａ子さんが2時間遅刻をしたらどうしますか？

社長：2時間分を給料から引きます。

中川：そうですよね。
　　　8時間勤務のＡ子さんが6時間勤務をした日は2時間分を
　　　給料から引くことは遅刻などと同様に計算をして良いのです。

社長：だんだん分かってきました。
　　　育児短時間勤務を利用することを理由に給料の本体そのもの
　　　を下げるのはだめだということですね。
　　　給料をそのままにして、6時間勤務の日は2時間働いて
　　　いないのだからその分は給料を引いてもいいということですね？

中川：ピンポーン！

 

（中川コメント）

　育児短時間勤務者の賃金はノーワークノーペイの原則で処理することは
違法ではありません。
　育児短時間勤務を利用することを理由に賃金の本体を減額するのは
違法です。

今日はここまで。では、またあした。

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　　　　編集後記 　　　　　
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背後で

「人の陰でぐちゃぐちゃ言うやつって嫌だよな」
「ああ、特に映画館でな」

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では、また明日お会いしましょう！！

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