【不利益変更】出張日当を減額したい
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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
作者: 中川清徳 2013年7月19日号 VOL.1570
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[渋沢栄一の名言・格言|信を守らねばたちまち失敗する]
(続きは編集後記で)
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【不利益変更】出張日当を減額したい
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中川 こんにちは。
社長 業績が思わしくありません。
それでいろいろ経費節減を考えています。
その中の一つに出張日当を減額あるいは廃止が取り上げ
られました。
中川:細かなことでも塵も積もれば山となるといいますからね。
社長:で、日当は賃金ではないから減額しても不利益変更には
ならないのではと言うのです。
であれば、減額しやすいのですが、法的にはどうなっていますか?
中川:出張日当はいくらですか?
社長:役職によって異なりますが、2000円~3000円です。
中川:常識的な金額ですね。
その程度の日当であれば賃金ではありません。
社長:そもそも日当は何で出しているのでしょうね?
中川:それは会社の考えです。
社長:出張の場合は日当をどの会社も出しているので出すのが
当たり前と思っていました。
中川:日当を出さない会社もありますよ。
社長:そうなんですか。
中川:昔は出張は選ばれた人だけだったので
ご苦労さんとうまいものでも食えやという意味合いがありました。
遠隔地に出張する場合は上司から二、三日遊んでこいと
言われたものです。
社長:へえ、それは大会社の話でしょう。
中川:古き良き時代の話でした。
ある時期から日当は弁当代だとか必要経費だと
いわれるようになりました。(中川の勤務した会社の場合です)
社長:ふーん。
そうとも言えますね。
中川:しかし、食事は出張しない場合は自腹です。
食事をするのは当たり前のことで、出張だからといって
弁当代を出すのはおかしいという考えもあります。
社長:そう言われればそうですね。
中川:しかし、出張だと弁当を持参できないので
割高になるから日当を支給すべきだという考えもあります。
社長:そう言われればそうですね。
中川:話を戻しまして、日当は労働の代償ではないので
賃金ではありまません。
しかし、労働条件です。
社長:なるほど。
中川:で、労働条件を下げることは不利益変更となります。
社長:そうですか。
では、どうすればいいですか?
中川:従業員に説明をして就業規則を変更することです。
社長:同意は必要ありませんか?
中川:賃金ではないので同意までは不要です。
でも、従業員が納得する説明を心がけましょう。
社長:どうして同意が不要なのですか?
中川:恩恵的なものだからです。
労働の対価であればそう簡単ではありませんが。
社長:いきなり日当を廃止するのは抵抗感があるでしょうから
日当を半額にすることで説明します。
(中川コメント)
出張の日当は労働の代償ではありませんから、賃金ではありません。
しかし、労働条件ですから日当を減額あるいは廃止する場合は
不利益変更となりますので従業員への説明と就業規則の変更が必要です。
サラリーマン時代の密かな楽しみは出張日当と宿泊費でした。
今日はここまで。では、またあした。
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編集後記
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[渋沢栄一
の名言・格言|信を守らねばたちまち失敗する]
最も重んずべきは信である。信を守らねばたちまち失敗す。
では、また明日お会いしましょう!!
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