【昇進】昇進でやる気を出させたい
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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報
労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
作者: 中川清徳 2013年9月9日号 VOL.1623
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[孫正義の名言・格言|のほほんとやっていたら、つぶれてしまう]
(続きは編集後記で)
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【昇進】昇進でやる気を出させたい
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
Aさんについて相談です。
中川:はい、何でしょうか?
社長:Aさんは能力不足です。
中川:それは困りましたね。
社長:Aさんが意欲を持てば技術は向上するのです。
会社がいくらAさんに教えてもAさんがその気にならなければ
どうにもなりません。
中川:やる気がないのであれば注意したらどうですか?
社長:それとなく注意をするのですが、変化がありません。
中川:それでは手の打ちようがありませんね。
社長:それで、Aさんを店長に抜擢しようかと思うのです。
部下は数人ですが、責任ある役割を与えると、技術を
向上しようとする意欲が湧いてくるのではと思います。
その是非を相談したいのです。
中川:責任を与えるとやる気になることは確かです。
それで、もし、Aさんを店長にしても技術が向上しなかったら
どうしますか?
社長:それはその時に考えます。
中川:あのう、Aさんが技術を向上できない可能性があることが
分かっているのに、それはその時に考えるではトラブルの元ですよ。
そこまで考えて人事異動をすべきです。
社長:うーん。
Aさんが店長になってもやる気がない場合は解雇せざるを
得ませんね。
中川:どういう理由で?
社長:能力不足だからと。
中川:Aさんが「不当解雇だ」と訴訟を起こしたらどうなりますか?
社長:そこまで考えなければならないのですか?
中川:はい、トラブる可能性が高いのでいろいろな状況を考えて
人事異動をすべきです。
社長:そうですか。
中川:仮に訴訟になった場合に解雇理由が能力不足であれば
そのことを証明しなければなりません。
Aさんは、「店長に昇進してもらったということは会社は
能力があったと判断したのだ」と反論する可能性があります。
これは説得力のある証拠です。
社長:そうですか。
中川:裁判は証拠がすべてです。
会社はAさんの能力不足の証拠を示さなければなりません。
それらの具体的な証拠となると難しいでしょう。
反面、Aさんは店長に昇進してくれたという動かぬ証拠を
示すことができます。
社長:つまり、会社が不利だと?
中川:そうです。
社長:では、どうしたらいいでしょう?
中川:店長に昇進させるのであれば、その趣旨を書面でAさんに
伝えましょう。
社長:昇進の趣旨ですか?
中川:そうです。
「技能、意欲に問題があるが、店長に昇進することによって
責任を自覚し、問題点を改善することを期待しています。
もし、1年後に問題点の改善がない場合は降格します」
というような書面でAさんに伝えます。
社長:つまり、技能や管理能力があるから昇進させるのではないよ
と伝えるということですね。
中川:そうです。
(中川コメント)
昇進するとやる気が出てくることは良く見受けられることです。
しかし、本日の事例のように能力不足ややる気の欠如を改善するために
昇進をさせることはリスクが高いのでお勧めできません。それでも昇進
させるのであれば昇進の趣旨をきちんと伝えましょう。
あなたの会社は、やる気を出させるために昇進していることはありませんか?
今日はここまで。では、またあした。
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編集後記
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[孫正義の名言・格言|のほほんとやっていたら、つぶれてしまう]
のほほんとやっていたら、あっという間につぶれてしまうのがベン
チャーです。ベンチャー企業イコール危なっかしいってことです。
では、また明日お会いしましょう!!
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