【年休】行方不明者の場合の取扱

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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務
畑一筋で現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業
経営者のために語る7
作者: 中川清徳  2015年9月21日号   VOL.2399
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僧に似て塵(ちり)あり、俗(ぞく)に似て髪(かみ)なし

(続きは編集後記で)

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【年休】行方不明者の場合の取扱
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中川:こんにちは。

社長:こんにちは。
   Aさんについて相談です。

中川:はい、なんでしょうか?

社長:Aさんは出社しません。
   自宅に連絡しても音沙汰なしです。
   
中川:それは困りましたね。

社長:Aさんは借金を抱えており、その支払いに困っていたようです。
   たぶん、行方をくらましたのだと思います。

中川:そうですか。

社長:弊社では無断欠勤14日になったら解雇することになっています。

中川:就業規則で定めてあれば解雇できます。

社長:そこで相談です。
   Aさんは年休が20日残っています。
   その場合は、年休を使うことにして20日間は出勤とし、その
   あと14日の欠勤があったら解雇としなければならないのですか?
   それとも年休のことは無視して解雇して良いのですか?

中川:年休は無視して良いです。

社長:どうして無視して良いのですか?

中川:年休はAさんが事前に申請をしなければなりません。
   御社の就業規則には「年休を取得する場合は1週間前に届けなければ
   ならない」とあります。
   その規則に違反していますので、年休の残日数は無視して良いです。

社長:分かりました。

(中川コメント)

 年休は本人の申請の基づき付与するものです。

今日はここまで。では、またあした。

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    編集後記      
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僧に似て塵(ちり)あり、俗(ぞく)に似て髪(かみ)なし

山折哲雄(国際日本文化研究センター名誉教授)

 芭蕉の「野ざらし紀行』に出てくる言葉である。ときに芭蕉四十歳。伊勢、
奈良、吉野、京都を旅して、江戸にもどっている。

 自分は頭陀袋(ずだぷくろ)をさげ、手に数珠(じゅず)をもって僧の姿
に似せているが、実は世俗の塵にまみれている。それならば、全くの俗人か
といえば、そうでもない。髪を剃りおとしているからだ。

 かって十三世紀の親驚も同じようなことをいった。何ものにもとらわれ
ない生き方をいったものであろう。現代人にも通ずる旅の心得である。

(心を豊かにする100の言葉 PHP より)

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180回に及ぶ無断遅刻をした社員を懲戒解雇しました。
経営者からみると懲戒解雇は当然過ぎる処分でしょうが、裁判で会社は敗
訴しました。
信じられないでしょうが。 

問題点は二つあります。
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