【経営】目標と手段を間違えない
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【経営】目標と手段を間違えない
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【経営】目標と手段を間違えない
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
何かためになる話はないですか?
何かためになる話はないですか?
中川:そうですね。
目標と手段を混同しないという話があります。
目標と手段を混同しないという話があります。
社長:目標と手段ねぇ。
どういうことですか?
どういうことですか?
中川:社長は経営計画を立てますよね?
社長:もちろんです。
中川:その計画は売上がいくら、利益がいくらとなっていませんか?
社長:それが経営計画でしょう。
利益がなければ会社は倒産しますから、売上、利益は
重要です。
利益がなければ会社は倒産しますから、売上、利益は
重要です。
中川:そのとおりです。
しかし、売上を上げること、利益を上げることが目標ですか?
しかし、売上を上げること、利益を上げることが目標ですか?
社長:それが目標ですよ。
でも、質問をするところから売上、利益は目標では
ないと言いたいのですか?
でも、質問をするところから売上、利益は目標では
ないと言いたいのですか?
中川:はい、売上、利益は手段なのです。
社長:では、目標とは何ですか?
中川:目標は「いい会社を作ろう」です。
結果として売上利益が上がると言うことです。
結果として売上利益が上がると言うことです。
社長:難しいことをいいますね。
わかりやすく説明をしてもらえませんか?
わかりやすく説明をしてもらえませんか?
中川:たとえば子供の目標は何でしょうか?
社長:それは立派な大人になって世の中の役に立つことでしょう。
中川:そうですよね。
で、子供の成長を期待し、育てます。
どんなときに子供が成長したと感じますかね?
で、子供の成長を期待し、育てます。
どんなときに子供が成長したと感じますかね?
社長:うーん。
身長が伸びたとき。
体重が増えたとき。
学年があがったとき。
学校を卒業したとき。
身長が伸びたとき。
体重が増えたとき。
学年があがったとき。
学校を卒業したとき。
中川:いろいろありますね。
身長が伸びた、体重が増えたと言うことは数字で把握できます。
とてもわかりやすい尺度ですね。
身長が伸びた、体重が増えたと言うことは数字で把握できます。
とてもわかりやすい尺度ですね。
社長:そうですね。
学校の学年があがったというものわかりやすいですね。
学校の学年があがったというものわかりやすいですね。
中川:で、身長が伸びたとか体重が増えたとかは結果ですよね?
社長:そうですね。
中川:身長や体重は目標ではありませんよね?
身長や体重を目標にするとおかしくなると思いませんか?
身長や体重を目標にするとおかしくなると思いませんか?
社長:おかしくなりますかね?
中川:体重を増やすためには過食をすればいいですね。
身長を伸ばすを目標にすればムリに体を引っ張るとか
鉄棒に過剰にぶら下がるとか。
身長を伸ばすを目標にすればムリに体を引っ張るとか
鉄棒に過剰にぶら下がるとか。
社長:それでは体を壊しますね。
中川:だから身長や体重を目標にすべきではないのです。
立派な大人になるために勉強をし運動をし、
友達つきあいをしながら社会性を身につけることになります。
結果的に、身長が伸び、体重が増え、学年が上がっていく。
立派な大人になるために勉強をし運動をし、
友達つきあいをしながら社会性を身につけることになります。
結果的に、身長が伸び、体重が増え、学年が上がっていく。
社長:うーん。
中川:数字はわかりやすいです。
だから、結果を把握するためにはとても良いのです。
しかし、それを目標にしてはいけない。
だから、結果を把握するためにはとても良いのです。
しかし、それを目標にしてはいけない。
社長:なんとなくわかりました。
経営の売上や利益は結果であってそれを
目標にしてはいけないと言うことですね?
経営の売上や利益は結果であってそれを
目標にしてはいけないと言うことですね?
中川:はい、そういうことです。
社長:では、会社の目標は何にすればいいのですか?
中川:いい会社を作ることです。
社長:はあ。
いい会社といわれても。
いい会社といわれても。
中川:いい会社とはどんな会社かは社長が考えなければ
なりません。
なりません。
社長:なにか事例はありませんか?
中川:会社の職場環境がとても悪く従業員の定着が悪かったのです。
それで、働く人が気持ちよく働いてもらうために
設備投資をしました。
その結果、従業員が喜ぶのです。
たとえばこれがいい会社にする例です。
それで、働く人が気持ちよく働いてもらうために
設備投資をしました。
その結果、従業員が喜ぶのです。
たとえばこれがいい会社にする例です。
社長:でも設備投資をしたら利益が減るではありませんか。
中川:そうです。
利益を目標にしたら従業員が苦労しても見過ごすでしょう。
しかし、いい会社を作ることを目標にしたら
従業員の苦労は見逃せないでしょう。
利益は二の次になります。
利益を目標にしたら従業員が苦労しても見過ごすでしょう。
しかし、いい会社を作ることを目標にしたら
従業員の苦労は見逃せないでしょう。
利益は二の次になります。
社長:それは分かりますが会社は儲けなければなりません。
会社が倒産したら社員も失業します。
そんなきれい事では経営者できませんよ。
会社が倒産したら社員も失業します。
そんなきれい事では経営者できませんよ。
中川:そうですね。
実は、売上や利益を経営計画に一度も書いたことがないのに
48期連続増収増益(2009年時点)の会社があります。
実は、売上や利益を経営計画に一度も書いたことがないのに
48期連続増収増益(2009年時点)の会社があります。
社長:えーー!
信じられない!
信じられない!
どこの会社ですか?
中川:伊那食品工業(長野県)です。
従業員650人の会社です。
家内工業からスタートした会社です。
従業員650人の会社です。
家内工業からスタートした会社です。
社長:へえ。
どうして48期連続で増収増益ですか?
どうして48期連続で増収増益ですか?
中川:目標と手段を間違えなかったからです。
この会社は社員が出勤前の30分から掃除をすることでも有名です。
目標はいい会社を作ろうですから、庭の手入れもちゃんとする。
この会社は社員が出勤前の30分から掃除をすることでも有名です。
目標はいい会社を作ろうですから、庭の手入れもちゃんとする。
社長:何を作っている会社ですか?
中川:寒天です。
社長:また地味な商品を作っているのですね。
中川:今は倒産しましたが全国展開をしている大手スーパーから
寒天の販売の話が舞い込んできたそうです。
営業は大型受注ができると沸き立ったそうです。
しかし、社長は断ったのです。
寒天の販売の話が舞い込んできたそうです。
営業は大型受注ができると沸き立ったそうです。
しかし、社長は断ったのです。
社長:え?
生産が追いつかないからですか?
生産が追いつかないからですか?
中川:工場を増設すれば対応できます。
断ったのは、そのスーパーの経営者の考えがキライだったから。
断ったのは、そのスーパーの経営者の考えがキライだったから。
社長:なんともったいない。
中川:伊那食品工業の目標はいい会社を作ることであり
売上や利益が目標ではなかったから断ることができたのです。
もし、売上、利益を目標にしていたら飛びついた商談です。
売上や利益が目標ではなかったから断ることができたのです。
もし、売上、利益を目標にしていたら飛びついた商談です。
社長:うーん。
結果的には良かったですね。
大型設備投資をした矢先にその会社が倒産したら
伊那食品工業も危なかったでしょうね。
結果的には良かったですね。
大型設備投資をした矢先にその会社が倒産したら
伊那食品工業も危なかったでしょうね。
なるほど。
目標と手段を混同しないか。
目標と手段を混同しないか。
中川:伊那食品工業も利益は大事だと考えています。
でも、それは結果だと。
その結果、48期連続増収増益です。
単なるラッキーではない証拠です。
でも、それは結果だと。
その結果、48期連続増収増益です。
単なるラッキーではない証拠です。
(中川コメント)
伊那食品工業の専務の講演をもとに作成しました。
関心のある方
は下記にアクセスを。ご参考までに。
は下記にアクセスを。ご参考までに。
「いい会社とつくりましょう」 塚越寛著
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%84%E3%81%84%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%E3%80%82-%E5%A1%9A%E8%B6%8A-%E5%AF%9B/dp/4990085876/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1293680851&sr=8-1