【年休】研修日に年休を申請してきた

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発行者: 中川清徳  2017年3月2日号 VOL.3453
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(続きは編集後記で)
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 【年休】研修日に年休を申請してきた
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中川 こんにちは。
社長 こんにちは。
   A君には困ったものです。
中川:どうしたのですか?
社長:研修日に年休を申請してきました。
中川:理由はなんですか?
社長:旅行に行きたいからというのです。
   しかし、年休は認めたくありません。
中川:どうしてですか?
社長:今回の研修はA君のために設定したのです。
中川:どんな研修なのですか?
社長:ドイツから輸入した機械の操作についての研修です。
   A君だけにするものです。
中川:研修期間は1日ですか?
社長:最低でも3日間、場合によっては1週間くらいになるかもしれません。
   で、当てつけのようにその3日間に年休を申請してきたのです。
中川:本人は研修があることを知っているのですか?
社長:もちろんです。
   1ヶ月前から伝えていましたから。
   エンジニアがドイツから来日するのでその日程に合わせています。
中川:では、日程の変更は難しいですね。
社長:そう難しいです。
中川:A君以外にはその研修は受けないのですか?
社長:そんな余裕はありません。
   一人だけです。
   だから年休の取り下げをさせたいのです。
   このような事情があれば年休の取り下げをさせてもOKでしょう?
中川:うーん。
   取り下げではなく、年休の変更をさせることがいいでしょう。
   これを時季変更権といいます。
   年休をとられると仕事に支障がある場合は年休を変更させる
   権利が事業主にはあります。
社長:わかりました。
   では、そうします。
   それでも本人が年休を取ったらどうしたらいいですか?
中川:業務命令違反で懲戒処分をすることになります。
社長:そうですか。
中川:ところで気になるのですがA君がなぜ年休を申請してきたかです。
   事情を聞きましたか?
社長:テレビを観ていて急に雪景色を観たくなったからと言うのです。
   仕事と雪景色とどっちが大切なのかと言いたくなります。
中川:A君は今回の研修について不満があるのかもしれませんよ。
   でも、口に出せないので無言の抵抗をしているのかも。
社長:どういうことですか?
中川:憶測ですから当たっていないかもしれませんが、
   たとえば研修は二人にして欲しいと思ったかもしれません。
   A君が私病などで欠勤したとしたらその機械を操作できる
   人がいなくなります。
   そうするとムリをして出勤することになるかも。
   責任が重くなるのが負担なのかもしれません。
社長:うーん、本人に聞いてみないと何とも言えません。
   普段は熱心に仕事をしているので、今回の年休は意外でした。
   A君と話し合ってみます。
中川:少しはムリをしてでも研修は2名にしたらどうでしょう?
   
社長:そうですね。
   A君に万一のことがあったらお手上げになりますね。
   それを前提にA君と話し合います。
(中川コメント)
年休は本人が取りたいときに取れます。
しかし、仕事に重大な支障がある場合は年休を強制的に他の日に
変更させることができます。
これを時季変更権といいます。
時季変更権が行使できるのは仕事に重大な支障がある場合だけです。
重大な支障がない場合でも本人と話し合い本人が了解すれば
年休の取得日の変更は可能です。ただし、強制はできません。
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    編集後記      
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組む(提携する)以上はナンバーワンのところと最初からがっちり組む。
これが僕の主義です。
そのために全ての精力をつぎ込む。
ナンバーワンのところと組むことに成功すれば、あとは黙っても
すべてがうまくいく。そういうものです。
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