顧客とのトラブルは会社に責任があると従業員が訴訟

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発行者: 中川清徳  2022年7月30日 VOL.5301
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世界30万人をジョブ型に転換?

(続きは編集後記で)

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顧客とのトラブルは会社に責任があると従業員が訴訟
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[事件]
スーパーマーケットの従業員Xがポイントカードを出す前に精算が
終了してポイントを付ける機会を逃した顧客AがXの接客態度を
不満に思い、「ポイント付けられないって何ですか」「ってか
なんでそんな言い方されなきゃいけないんですか」「上から目線
でものを言うのか」などと述べて騒いだため. 店舗マネー
ジャーが対応をしました。

XはAから謝罪を求められましたが応じず、AはXを辞めさせたほう
がよいなどと言い残して退店しました。

約2週間後にAが来店し、ネームプレートを見て「あなた、Xさんっ
ていうんですか」と話しかけたところ Xは名乗る必要はないと
大きな声で答えました。Aが責任者を呼ぶように求めたため、他の
従業員がサポートセンターに連絡し、Aはレジカウンターを叩いた
り、蹴ったり、そこから身を乗り出すなどして怒った様子で
あったことから、Xはレジカウンターの通報ボタンを押し、警備
会社を通じて警察に通報し、警察が来店してその場を収めました。

Xからスーパーマーケットを経営するY社に対して、生命・身体の
安全確保の配慮をせず損害を被ったことを理由に損害賠償請求した
事件です。

[判決]
会社の対応はちゃんとしていたので、損害賠償請求を却下する

[理由]
1.入社テキストを配布して、苦情を申し出る客への初期対応を
指導
2.店舗マネージャー不在時にはサポートデスクや近隣店舗の
マネージャー・エリアマネージャーに連絡をすることができる
態勢にあり、店員が接客においてトラブルが生じた場合の
相談体制が整えられていた
3.店舗には店舗マネージャーやエリアマネージャーの緊急
連絡先や近隣店舗の連絡先が掲示されており、トラブルが生じ
た場合の相談体制が整えられていた
4.各店舗のレジカンウンターには非常事態に備えて通報用の
緊急ボタンが設置されており、その存在は従業員に周知されて
いた
5.深夜の従業員を1名ではなく必ず2名以上の体制とし、 1人が
接客しながら他の1人が相談および通報等をして接客トラブル
に対応することができるようにしていた
6.これを超えて深夜の時間帯に正社員を急行させる体制をとる
義務はない
7.トラブルの際の対応として、
(1)当該従業員の接客態度について指導する一方、顧客へ謝罪を
するとともに当該従業員への退職要求に応じることはなく
関係が修復されるよう双方に働きかける
(2)他店で1週間勤務させる等をして2カ月程度トラブルを鎮静
化させた
(3)トラブル再発の際は入店拒否措置の可能性を顧客に伝え
る(なおその後顧客は来店せず)

[補足]
裁判所は当該従業員と当該顧客との間のトラブルを終息させるた
めに考えられる策のうち穏便なものから順次実施しその効果を
上げていたものであり、この間に入店拒否措置という厳しい措置
を早期の選択すべき義務はなかったとした。

(中川コメント)
本日の記事は「ビジネスガイド八月号」を参考にしました。

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編集後記
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世界30万人をジョブ型に転換?

2020年8月19日付のネットメディア『日経クロステック』に、
「世界30万人をジョブ型に転換、日立が壮大な人事改革に挑む
本当の理由」という記事が載りました。

日立は確かにジョブ型を掲げて改革を進めているのですが、
この記事には「国内で働く16万人を含め世界中の従業員30万人を
ジョブ型の人事制度ヘー。日立製作所が壮大な社内改革に乗り
出した」とあります。

国内で働く16万人は確かに今メンバーシップ型の中にいるわけ
ですから、これをジョブ型に転換するというのは分かります。
しかし、世界30万人がジョブ型に転換するというのです。
ということは、残りの14万人は今、何型なのでしょうか。
今ジョブ型であればジョブ型には転換しないはずです。

おそらくこの記事を書いた人は、ジョブ型というのは日本だけで
はなくて、欧米諸国でもこれから目指すべき理想像だと思って
いるようです。

このジョブ型、メンバーシップ型というのは、言葉自体は私が
作った言葉ですが、概念自体はそれ以前からあります。
これは現実に存在する各国の雇用システムを分類するための学術的
概念です。学術的概念ということは、本来、価値判断とは独立の
ものです。
つまり、先験的にどちらが良い、悪いという話ではありません。
もちろんそれぞれの時代の国あるいは企業のパフォーマンスで毀誉
褒貶はあります。ですが、だからといって認識論的基礎が変わる
ものではありません。

ところが、各種メディアの報道を見ていると、商売目的の経営コン
サルタントやそのおこぼれを狙うメディアは、どうも、もっぱら
新商品として「これからのあるべき姿」としてのジョブ型を売り
込もう、そのためのいネタだと思っているのではないかと感じら
れます。

そのために、そもそもジョブ型とは何か、メンバーシップ型とは
何かという認識論的基礎が極めていい加減なまま、価値判断ばかり
を振り回したがる傾向が見られるのでしょう。

(ジョブ型雇用社会とはなにか 濱口桂一郎著 岩波新書より)

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