■社会保険料の負担軽減、会社は使うべき?3年後まで考えた判断を■
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中小企業の人事・労務管理に役立つピカイチ情報
「労務管理は王道こそ最善」
大企業で20年・中小企業で13年の現場経験を持つ
人事労務のプロが、中小企業経営者の立場で語る!
発行責任者:有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
2026年10月7日Vol.6377
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■世界の難民・避難民は1億人を超える■
(続きは最後のコーナー【本からの気づきメモ】でどうぞ)
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■社会保険料の負担軽減、会社は使うべき?3年後まで考えた判断を■
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「社会保険に入ると手取りが減るので、
勤務時間を減らしたいです」
パート社員から、こんなことを言われたら
会社としても困りますよね。
働いてほしいのに、
社会保険料の負担を避けるために
勤務時間を減らされてしまう。
今後、社会保険の適用が広がっていくと、
こうした問題に直面する会社も
増えてくるかもしれません。
そこで注目したいのが、
令和8年10月から始まる
「保険料調整制度」です。
一定の短時間労働者について、
会社が通常より多く保険料を負担することで、
本人の負担を軽くできる仕組みです。
では、会社はこの制度を
利用したほうがよいのでしょうか。
■Q1 会社にとって何がメリットなの?■
A 大きいのは、社会保険加入による
社員の手取り減を和らげられることです。
たとえば標準報酬月額8万8千円以下で、
会社が保険料の75%を負担すれば、
1年目と2年目の本人負担は25%に抑えられます。
3年目は本人負担が37.5%になります。
社会保険に加入すると手取りが減るから、
勤務時間を減らしたい。
そんな社員が出ることを防ぐ効果も
期待できるでしょう。
人手不足の会社にとっては、
単なる保険料の問題ではありません。
社員にこれまでどおり働いてもらえるか、
採用した人に長く働いてもらえるかという
人材確保の問題でもあるのです。
■Q2 では、会社は利用したほうが得なの?■
A 必ずしもそうとは限りません。
会社は通常の労使折半より多く
保険料を負担することになります。
そのため、会社の負担だけを考えれば、
利用しないほうが少なくて済みます。
また、申出などの手続きも必要です。
つまり、
「国の制度だから使えば会社も得をする」
という制度ではありません。
会社が負担を増やす代わりに、
社員の手取り減を緩やかにする制度だと
考えたほうがわかりやすいでしょう。
その負担によって社員の定着につながるなら、
会社にとってもメリットがあります。
逆に、対象者が少ない会社などでは、
どこまで必要なのかを考える余地があります。
■Q3 3年間なら、とりあえず使えばいい?■
A ここは特に注意したいところです。
3年間は社員一人ひとりについて
個別にカウントされるわけではありません。
会社が制度の利用を開始した月から
3年間が進んでいきます。
したがって、制度開始から2年後に
新たな対象者が出たとしても、
その社員がそこから丸3年間
軽減を受けられるわけではありません。
会社としては、
「対象者が出た。ではすぐ申し込もう」
だけで判断するのではなく、
これから対象者が何人くらい増えそうなのかも
考えておきたいところです。
■ワンポイントアドバイス■
利用する場合に、私が特に大切だと思うのは、
社員への最初の説明です。
「会社が保険料を多く負担します」
これだけでは不十分です。
軽減措置はずっと続くものではありません。
最初から、
「これは一定期間の負担軽減措置です。
その後は通常の負担になります」
というところまで説明しておきましょう。
そうしないと軽減が終わったとき、
「どうして急に手取りが減ったのですか?」
という不満につながる可能性があります。
会社としては親切で始めた制度なのに、
3年後に社員から不満を持たれたのでは
残念ですよね。
社会保険の適用拡大というと、
どうしても保険料の計算に目が向きます。
しかし、経営者として考えたいのは
もう少し先です。
社員の手取りはいくら減るのか。
それによって勤務時間を減らす人はいないか。
会社が負担を増やせば、
人材の定着につながるのか。
そして3年後にどうなるのか。
こうしたことまで含めて考えると、
この制度を利用するかどうかは、
単なる社会保険料の問題ではありません。
「人材をどう確保するか」という
経営上の判断でもあります。
まずは自社で今後対象になりそうな社員が
何人いるのか。
そこから一度、考えてみてはいかがでしょうか。
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【本からの気づきメモ】
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■世界の難民・避難民は1億人を超える■
世界では、紛争や迫害などによって、
住み慣れた土地を追われる人が増えています。
その数は世界で1億人を超える規模に達しています。
難民というと、国境を越えて逃れた人を
思い浮かべることが多いでしょう。
しかし、国外へ逃れた人だけでなく、
自分の国の中で避難生活を続ける人もいます。
数字があまりに大きいため、
一人ひとりの姿が見えにくくなります。
しかし、その一人ひとりに家族があり、
仕事があり、それまでの日常生活がありました。
「1億人」という数字の向こうに、
それだけ多くの人生があるということです。
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