■育休を取りやすい会社は、仕事の減らし方が上手!■
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中小企業の人事・労務管理に役立つピカイチ情報
「労務管理は王道こそ最善」
大企業で20年・中小企業で13年の現場経験を持つ
人事労務のプロが、中小企業経営者の立場で語る!
発行責任者:有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
2026年10月10日Vol.6380
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■育休を取りやすい会社は、仕事の減らし方が上手!■
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「育児休業を取りたいと言われたけれど、
その間の仕事を誰に任せればいいのだろう」
「人手が足りないのに、これ以上休まれると
現場が回らなくなってしまう」
中小企業の経営者や管理職の皆さんには、
こんな悩みがありますよね。
育児休業を応援したい気持ちはあっても、
現実には人員に余裕がない。
実は、育児休業を取得しやすい職場づくりには、
意外なほど大切なポイントがあります。
それは「誰に仕事を任せるか」よりも、
「仕事そのものを減らせないか」と考えることです。
■男性の育休取得率は50%を超えた■
令和7年度の調査では、育児休業取得率は
女性88.3%、男性50.9%となりました。
男性の取得率は前年より10.4ポイント上昇し、
育児休業は特別なことではなくなりつつあります。
しかし、制度があっても安心して休めるとは
限りません。
本人は「同僚に迷惑をかけるのでは」と心配し、
周囲は「また自分の仕事が増える」と感じる。
こうした状況では、制度が整っていても、
なかなか利用しやすい職場にはなりません。
■Q1 育休中の仕事は誰に任せればいい?■
A まずは仕事の中身を整理するとよいでしょう。
よく見られるケースです。
休業する社員の仕事を、そのまま同僚に
振り分けてしまうことがあります。
しかし、これでは周囲の負担が増えるだけです。
例えば、毎週の会議を月2回にする。
報告書を簡素化する。
紙とパソコンへの二重入力をやめる。
休業期間中だけ、一部の仕事を延期することも
考えられます。
仕事を減らしてから担当者を決める。
この順番が大切なのです。
■Q2 育休を申し出た社員に何と言えばいい?■
A まずは希望を前向きに受け止めましょう。
「忙しい時期だから困る」
「もう少し短くできないかな」
つい言いたくなる気持ちもわかります。
しかし、こうした言葉は、本人に取得を
ためらわせる原因になりかねません。
まず希望する時期や期間を確認し、
業務の調整は会社として考えると伝えましょう。
本人に代わりの担当者を探させるのではなく、
管理職、総務、経営者が協力して対応します。
また、育休を取得したことを理由に、
不利益な評価をしない姿勢も大切です。
■Q3 残された社員の不満にはどう対応する?■
A 支える側の負担にも目を向けましょう。
育休を取得する社員だけを大切にしても、
職場全体の納得は得られません。
仕事を引き受ける社員にも事情があります。
業務量や残業時間を定期的に確認し、
負担が偏っていれば分担を見直しましょう。
他部署からの応援や外部委託も選択肢です。
最近は、育休取得者の仕事を支える社員に
手当を支給する会社もあります。
ただし、手当を支給すれば問題が解決する
わけではありません。
まず仕事の負担を減らし、そのうえで
協力した社員の貢献を評価することが大切です。
■ワンポイントアドバイス■
社員が育休を申し出たら、担当業務を
次の5項目で整理してみましょう。
・どんな仕事をしているか
・毎日、毎週、毎月のどの頻度か
・本当に続ける必要があるか
・ほかの社員でも対応できるか
・一時的に休止や簡素化ができないか
これだけでも、引継ぎの進め方が
ずいぶん考えやすくなります。
特に管理職の仕事は、判断や情報が
一人に集中しやすいものです。
日頃から情報を共有しておくことが、
管理職自身の育休取得にも役立ちます。
■育休対策は会社を強くするチャンス■
ここで経営者の皆さんに考えていただきたい
ことがあります。
育児休業だけでなく、病気や介護などで
社員が長期間休むこともあります。
そのたびに仕事が回らなくなる会社では、
経営上の不安も大きくなります。
反対に、誰かが休んでも仕事が回る会社なら、
社員も安心して働き続けられます。
育休への対応は、単なる福利厚生ではありません。
仕事の無駄を減らし、人材の定着にもつながる
大切な経営課題なのです。
皆さんの会社でも、まずは一つ、
減らせる仕事がないか確認してみませんか。
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