【うつ病】自殺された

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労務管理に奇策なし！大企業20年、中小企業13年　人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者：　中川清徳 　2011年12月19日号   VOL.990
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モーターショーは華やかですね。

（続きは編集後記で）

 

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　【うつ病】自殺された
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中川：こんにちは。

社長：こんにちは。
　　　なにか話をしてください。

中川：質問がないということは問題のない良い会社ですね。

社長：いやあ、問題はたくさんあります。
　　　でも、たまには他の話を聞かせてください。

中川：では、うつ病になって自殺した事件をお話しします。

社長：自殺ですか。
　　　あまりいい話ではないですね。

中川：そのようなこともありうることを知っておくことは
　　　ためになります。

社長：そうですね。
　　　で、どんな内容ですか？

中川：Ａさんは健康診断でＣ型慢性肝炎と指摘され
　　　健康指導員の指導を受け内服、静脈注射を受けていました。
　　　その間にインターフェロン治療を提案されましたが
　　　応じませんでした。

社長：それでうつ病になったのですか？

中川：いいえ。
　　　その後、Ａさんは他の支店に転勤になりました。
　　　転勤後、入院してインターフェロン治療を受けました。

社長：転勤そうそう入院ですか。
　　　上司の心証は悪いでしょうね。

中川：その後の経緯をみるとそう感じます。（個人的な感想です）
　　　Ａさんは2ヶ月後に退院し通院治療を受けることになったので
　　　復職のため次長と面談をしました。

社長：回復したのですね。
　　　よかったですね。

中川：とこが次長から
　　　「治療に専念した方がよいのではないか。
　　　自分から身を引いたらどうか」等退職を示唆する発言がされ、
　　　Ａさんは相当の精神的衝撃を与え不安症状を強めました。
　　　その結果うつ病になりました。

社長：ありゃ。
　　　それは気の毒ですね。

中川：うつ病になりその後自殺しました。

社長：うーん。
　　　で、自殺が労災になったのですか？

中川：うつ病になったは次長の発言が原因ですから
　　　業務上のできごととして因果関係があります。
　　　しかし、自殺するとまでは予見できないので
　　　自殺の因果関係はないという判決がでました。

社長：ふーん。
　　　で、慰謝料は払わなかったのですか？

中川：うつ病になったことは因果関係がありますので
　　　慰謝料を払うように命じられました。
　　　しかし、自殺は因果関係がないということで
　　　慰謝料の支払いはありませんでした。

社長：で、慰謝料はいくらだったのですか？

中川：300万円です。

社長：遺族の方は納得できないでしょうね。

中川：裁判所の判決です。
　　　不服であれば控訴ですね。

（中川コメント）

本日の記事は日本通運事件（大阪地裁平成22年2月15日判決）を
参考にしました。

上司の不用意な発言が招いた悲劇です。
管理監督者に注意を促しましょう。

 

今日はここまで。では、またあした。

 

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　　　　編集後記 　　　　　
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モーターショーは華やかですね。

東京ビッグサイトで毎年開催されている東京モーターショーに初めて
入場しました。
今まで、テレビのニュースで見ていましたが、
会場の広さと華やいだ訴求力は現場でないと実感できませんね。

エンジンだけ取り出して展示されている場所では、目を最大限に接近し
なめるように見ている人やビデオカメラで細部まで撮影している
ライバル会社らしき人などがいました。

車体の側のモデルさんは、一流どころなのでしょうね...。
地元ではなかなかお目にかかれない...。
カメラを向けるとカメラ目線を送りサービス満点。

では、また明日お会いしましょう！！

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