【労務管理】業務委託とは

◆─────────────────────────────────◆

 「平成26年の給与改定 ここがポイント!」セミナー 大阪・千葉も開催
 
昇給のしかたのみを話すのではありません。降給についてもお話しします。

   【東京】1月23日(木)13時30分~16時30分 
  ★【大阪】2月 5日(水)13時30分~16時30分 
   【東京】2月20日(木)13時30分~16時30分 
   【東京】3月 4日(火)13時30分~16時30分
  ★【千葉】3月 7日(金)13時30分~16時30分
   【東京】3月13日(木) 9時30分~12時30分
   【東京】4月10日(木)13時30分~16時30分
 
    
    http://nakagawa-consul.com/000057.html
◆─────────────────────────────────◆

給与改定の時期を迎えます。
給料はまずは世間相場を知ること、その次に社内バランスをとることです。

最新の賃金相場に基づく平成26年の給与改定について新たな提案をします。
大阪でも開催します。

詳しくは(セミナー申し込みもできます)

→→  http://nakagawa-consul.com/000057.html

☆★☆―――――――――――――――――――――――――――――――
社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報

労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者: 中川清徳  2013年12月27日号   VOL.1733
――――――――――――――――――――――――――――――――――

[ヘンリー・フォードの名言・格言|悩みたくないなら、他人に期待するな]

(続きは編集後記で)

◆────────────────────────────────◆

【労務管理】業務委託とは

◆────────────────────────────────◆

中川:こんにちは。

社長:こんにちは。
   業務委託とはなんですか?

中川:どうしてそのような質問をするのですか?

社長:知り合いの社長から業務委託契約をすると残業代を払わないで
   よい、健康保険や厚生年金保険も必要がない、雇用保険も
   必要ないからいいよと聞きました。

中川:業務委託は直接の雇用関係にありませんから、
   労働基準法も社会保険も適用されません。
   だから、残業代や健康保険への加入も必要ありません。

社長:そんないい方法があるのであれば、当社でも検討したいです。

中川:従業員の仕事を業務委託するという話ですか?

社長:そうです。
   製造ラインを業務委託するというようなことが考えられます。

中川:業務委託をするということは雇用関係がなくなります。
   したがって、仕事をしたくなければしないでよいのです。
   残業をして欲しいと会社が考えていても、本人にその気が
   なければしないでもよいのです。

   雇用関係があれば指示命令ができますので、仕事をしないと
   業務命令違反、残業を指示したにもかかわらず残業をしなと
   業務命令違反として懲戒処分できます。つまり、強制できる
   のです。

社長:雇用関係がなくても、業務委託契約をしたのであれば、
   契約を履行する義務があると思います。

中川:義務はありますが、その業務を受けるかどうかは相手に
   決定権があります。
   
社長:つまり、気が向いたときだけ、気に入った業務だけを行うとい
   うことですか。
   それでは製造ラインが止まってしまいます。
   それは困ります。

中川:委託業務中に負傷した場合は労災が適用されません。
   重大な障害が残ったとしても、あるいは万が一死亡したとしても
   自己責任となります。

   そのような事態になるおそれがあるので、本人や家族が
   業務委託を納得するとは思えません。

社長:うーん。

中川:人件費を削減したいというお気持ちは分かりますが、
   業務委託をすることによるデメリットが大きいと感じます。

社長:どのような場合にはメリットがありますか?

中川:たとえば、定年を過ぎた独立心旺盛な人に業務委託をすること
   はありますね。

社長:労災は適用されませんね。

中川:そうです。
   労災の適用を希望するのであれば、一人親方などが加入する
   「特別加入」の方法があります。

社長:そのような方法があるのであれば、製造ラインも業務委託に
   切り替えても良いのでは?

中川:定年前の方は扶養する家族を抱えています。
   社会保険(健保、厚年)も雇用保険も入らない不安定な状態
   にすべきではないと思います。

   また、雇用関係がありませんから、業務命令はできません。
   その結果、製造ラインがストップすることもありえますよ。

社長:分かりました。

(中川コメント)

 業務委託は一つの契約ですからそれ自体は違法ではありません。
しかし、労働基準監督署は形式ではなく実態で判断します。
業務委託契約をしていたとしても実態として労働者性があると判断されると
労働基準法を適用します。

次の項目の実態を総合的にみて判断されます。

•仕事の依頼に対して相手が断れるかどうか、断った事実があるか
•仕事の進め方について、指定や指示があるか、ないか
•作業場所や勤務時間が自由かどうか
•本人が仕事をするのか、他人が代わって行っても良いのか
•報酬が時間制か、出来高払制か
•欠勤や遅刻に対して報酬を控除しているかどうか
•超過時間に対して報酬や手当を支給しているかどうか
•仕事に必要な場所や機械、器具等が誰の所有なのか
•当社の仕事だけを行っているのか、他社と契約しているかどうか
•報酬の源泉徴収や各種保険の適用があるか、ないか
•第三者から見て、仕事の内容や遂行方法について従業員としての外形を
 備えているかどうか

これらを総合的に見て判断されますので、全部を満たしている必要はありま
せんが、社員から業務委託に切り替えるようなケースでは難しいと思います。

 業務委託にすると、企業から仕事の指示が出せない、技能が蓄積されない
といったデメリットが考えられます。
業務委託契約を行う場合は、
このようなデメリットも考えながら、実態も間違いのないよう慎重に検討し
て進めて下さい。

今日はここまで。では、またあした。

◆─────────────────────────────────◆
    ご質問、ご感想、ご意見をお待ちしています      
◆─────────────────────────────────◆

ご質問をお待ちしています。下記の様式でご質問ください。
なお、必ずしも回答するとは限らないことをご承知ください。

→ http://form.mag2.com/sufraegepr

ご感想、ご意見をお待ちしています。この様式で質問をされた場合は
回答しかねる場合があります。

→ http://form.mag2.com/stewiobour

◆─────────────────────────────────◆
 「社員が一丸となる賞与の払い方」出張セミナー
       <3時間コース(一般公開セミナーと同じ内容>
  御社に訪問するマンツーマン形式(複数の参加もOK)です
◆─────────────────────────────────◆

 セミナーに参加する時間がとれない方のために御社(あるいはご自宅)
にお伺いして公開セミナーと同じ内容のセミナーを承ります。
 訪問日は休日(祝日・土曜日・日曜日など)も対応しています。
 訪問先は北海道から沖縄まで日本全国対応しています。

 これは「セミナー」となっていますが、マンツーマン形式です。
集合形式ではありませが、同一の会社であれば何人でも参加できます。
マンツーマン形式であれば「今さら聞けない質問」「個別の質問」も可能
です。

 好評です。
 よろしければお申し込みください。

お申し込みは下記のページの最下段にある「出張セミナーを申し込む」から
お願いします。

http://nakagawa-consul.com/seminar/003.html

◆─────────────────────────────────◆
    編集後記      
◆─────────────────────────────────◆

[ヘンリー・フォードの名言・格言|悩みたくないなら、他人に期待するな]

 現代の悩みは、人が自分のために何かをしてくれるものと期待している人間
が多すぎることだ。今日の大部分の問題の解決は、自分で何かをする一人一
人の中に見出される。

では、また明日お会いしましょう!!

◆─────────────────────────────────◆
    ご注意      
◆─────────────────────────────────◆
このメルマガは、わかりやすさを重視しています。
そのため、用語の使い方、表現の仕方等が不正確な場合があります。
むつかし法律条文をわかりやすく説明するために正確な表現を
犠牲にしています。正確な情報を記載しょうとすれば、お役所の文書と
同じになります。結局わかりにくい記事になり、役に立ちません。
正確な情報を期待される方には、その期待にお応えできません。
このメルマガを解除してください。
このメルマガ記事による損害賠償には一切応じられないことを申し添えます。

◆─────────────────────────────────◆
メールマガジン社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報

☆発行責任者 有限会社中川式賃金研究所 所長 中川清徳
☆公式サイト http://nakagawa-consul.com
☆問い合わせ qwk01012@nifty.com
☆バックナンバー http://archive.mag2.com/0000283000/index.html
☆登録・解除 http://www.mag2.com/m/0000283000.html
☆Facebook  http://www.facebook.com/profile.php?id=100003506067345
      
◆─────────────────────────────────◆