【労基法】労基法は経営者の敵?

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 【労基法】労基法は経営者の敵?
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
   最近つくづく経営者は因果な商売だと思います。
中川:また、なんでそんなしんみりした顔をして。
社長:身勝手な従業員がいるのです。
   法律だ!法律だ!と権利ばかり主張するからです。
   
中川:たとえば?
社長:退職のときに年休を全部使って辞めるなどです。
   言いたいことを言われ経営を辞めたくなります。
中川:そうですか。
社長:資本主義は契約自由が原則ですよね。
   最低賃金以下でも働きたい人がいるのなら
   それで良いと思います。
   残業代はいらないから働かせてくださいという人もいます。
   でも、法律では払わなければ違法となります。
   言いたくありませんが、労働基準法は経営者の敵です!
中川:まあまあ。
   虫の居所が悪いですね?
社長:従業員をこんなに甘やかせて日本が心配だ!
中川:確かに民法では契約は双方が同意をすれば成立します。
   極端な話、時給1円でいいから働くといえば契約自由であれば
   Okとなります。
社長:そうそう、それが本当ですよ。
中川:以前、牛丼は激しい値引き合戦がありましたね?
社長:民法から急に牛丼ですか!
   話についていけません。
中川:まあまあ、そうおっしゃらずに。
   あの牛丼の値引き合戦はどう思いますか?
社長:それが経営ですよ。
   生きるか死ぬかで戦っています。
   
中川:その結果?
社長:値引きについていけない会社は業界から去るしかないでしょうね。
中川:ということです。
社長:はあ?
中川:労働基準法は労働者保護のために生まれました。
   契約が自由だという時代は、低賃金で過酷な労働をさせられました。
   学校で学んだ歴史に、子供や女性が炭鉱の坑内で働いてたと
   ありました。
   賃金の値引き合戦が行われたのです。
   それしか生活の手段がないので。
社長:それは行き過ぎです。
   そこまでやろうとや思いません。
   時代が違うのです。
中川:そうですね。
   でも、働く以外に収入の道がなければどんどん値引き競争が
   始まります。
   それが、資本主義の初期で起こりました。
   低賃金なので一家の主(あるじ)の他に女性、子まで共働きを
   しなければ生活ができなかったのです。
   それではいけないと契約自由を束縛したのです。
社長:今でも契約は自由だが、法律の範囲内でということですか?
中川:そのとおりです。
   経営者が好き勝手にできなくなったのです。
社長:好き勝手という言い方は不適切でしょう。
   会社は従業員があって成り立ちます。
   好き勝手にしようとは思っていません。
中川:不適切な言葉をすみません。
   たしかに、労働基準法を逆手にとって権利を主張する従業員も
   います。
   しかし、それは一部の人たちでしょう。
社長:たしかに。
   でも、なにかにつけて「社長、それは違法です!」といわれるのが
   どうにも合点がいきません。
   経営者の気持ちが分かっているのかと言いたくなります。
中川:すみません。
   このメルマガも違法!違法!と言い過ぎていますね。
社長:うーん。
   でも、知らないこともあるので、教えてもらうことはありがたいです。
中川:社長は日頃、従業員あっての会社だとおっしゃっています。
   従業員がよりよい労働条件で働けるような会社にするのは
   大切な事業目標ではありませんか?
社長:うーん。
   たしかに。
   しかし、現実は...。
中川:労働者の地位が向上したのは労働基準法の果たした役割が
   大きいでしょう。
   社長は、今、社長の立場でお考えですが
   息子さんやお嬢さんが他の会社の従業員として
   働くことがありえますよね?
   就職した会社が労基法を守らない会社だったら?
社長:そんな会社は辞めろと言います。
中川:でしょう?
社長:ははは。
   わかりましたよ。
(中川コメント)
資本主義社会では
1.私有財産
2.契約自由
が原則です。
しかし、労働者は経済的な力が弱いことから契約自由の原則を
修正しました。
それがたとえば労働基準法です。