【雇用】有期契約の対応についての質問

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作者：　中川清徳 　2013年2月19日号   VOL.1417
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（続きは編集後記で）

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【雇用】有期契約の対応についての質問
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中川：こんにちは。

社長：こんにちは。
　　　読者から質問があるそうですね。

中川：はい、匿名希望さんからです。

（引用開始）

中川先生、いつも分かりやすく実践で使えるメルマガありがとうござい
ます。
先ほど、メルマガの質問フォームで送信しましたが、文字数制限で送信
不十分ではないかと思い、こちらからメールいたしました。
 
さて、平成25年2月14日のメルマガ【雇用】有期契約の対応についての
質問です。
 
当社は60歳定年退職です。その後、パートとして継続雇用行っております。
現在、高齢者雇用安定法改正の対応として、本年3月31日まで、労使協定、
就業規則変更届、パートタイマー規定の３点セットを整えております。
 
今回のメルマガは、それとは別の話で、改正労働契約法は平成25年4月1日
施行され、パートタイマー等の有期契約が5年を超えたら、本人から申込
みがあったら自動的に無期契約になるという内容だと解釈しております。
 
そこで、現在59歳の正社員が60歳で定年退職し、その後パートとして有期
契約を5年（例えば、1年有期契約を5回）以上更新し、労働契約に「5年を
超えて更新することはない」という同意をしなかった場合は、本人が希望
すれば、一生雇用しなければならないのでしょうか？
 
労働契約法と高齢者雇用安定法の改正を同時に対応しなければならないと
思い、質問させていただきました。
 
（引用終わり）

社長：労働契約法では有期契約が5年を超えたら本人が希望すれば
　　　無条件に無期契約にしなければならないという困った法律の
　　　ことですね。

中川：困った法律かどうかは一概に言えませんが、趣旨はそうです。

社長：私のこの方の質問と同じ疑問を持っていました。
　　　高齢者雇用安定法では65歳まで雇用する義務がありますが、
　　　それ以上の義務がないのに、労働契約法では5年を超えたら無期契約に
　　　しろという法律は理不尽だと思います。
　　　やはり困った法律です。

中川：国の年金が破綻状態であることは周知のことです。
　　　国の本音は年金をあてにしないで死ぬまで働いてもらいたいのです。
　　　その本音が見え隠れします。

社長：といいますと？

中川：60歳から65歳までの雇用義務があります。
　　　多くの会社が有期契約に切り替えると思います。
　　　65歳で雇用を終了すれば労働契約法に違反はしません。
　　　しかし、65歳以降も雇用をする場合、本人が無期契約にして欲しいと
　　　申し出たら死ぬまで雇用する義務があります。
　　　それが国のネライかと...。

社長：ところで、質問にあるように労働契約に「5年を超えて更新することはない」
　　　という同意をしなかった場合は、本人が希望すれば、一生雇用しなけ
　　　ればならないのでしょうか？はどうなんですか？

中川：労働契約は双方の同意によって成立すると法律に定めてあります。
　　　したがって、本人が同意しなければ契約は成立しません。

社長：であれば、一生雇用しなければならないのですか？

中川：5年でもって雇用契約を終了すれば良いです。
　　　これについては昨日のメルマガで記載しています。

社長：そうですか。
　　　要するに5年を超えて雇用しなければ良いのですね。

中川：ピンポーン！

（中川コメント）

　5年を超えて雇用する有期契約は本人が希望すれば無期雇用契約と
なります。多くの会社は定年が60歳だと思います。
それを法律で65歳までの雇用を義務づけているので，65歳を超えて
有期契約をした場合本人の申出があると無期契約にしなければならないのは
不合理だと思います。
　
　中川の勝手な思いですが、国は65歳を越えた場合の有期契約は
特別な扱い、つまり本人の申出があったとしても無期契約にしなくても
良いというようになるのではと。これは今後の国の動きを見るしか
ありませんが。

　ご質問に対しては、現行では65歳を超えた5年を超える有期契約は
無期契約にしなければならないことを前提に雇用管理をされることですね。
それがいやなら、65歳で雇い止めにすることです。

　

今日はここまで。では、またあした。

 

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　　　　編集後記 　　　　　
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