【今月の経営格言】新浪剛史

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「賃金決定の急所は世間相場と社内バランスです!」セミナー

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賃金を決める急所は世間相場と社内バランスです。
いくらりっぱな賃金制度があっても、実際に払う金額が妥当かどうかは
別問題です。
あなたの会社はどうやって賃金額を決定されていますか?
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セミナーの内容

第1部 コレが現実! 「ズバリ!実在賃金」による最新の賃金相場 
第2部 世間相場と比較した賃金改善の具体的な方法
第3部 社内バランスが一目で分かるグラフの作成方法と賃金改善の方法
第4部 「ズバリ!実在賃金」からみた「取締役・管理職・一般社員別の
    賃金モデル」の作り方
第5部 諸手当の見直し方

詳しくは(セミナー申し込みもできます)

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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報

労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者: 中川清徳  2014年10月12日号   VOL.2033
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[黒田如水の名言・格言|上司の威厳をつける方法]

(続きは編集後記で)

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【今月の経営格言】新浪剛史

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 『実際、部下は馬耳東風になっていて、自分でもこれはやばい
    ぞと感じて悩みました。その頃、近しい人に、僕の指示は
    書き留めているうちにノートいっぱいになるほどで、とても
    できる量ではないと言われました』

    新浪剛史
  (サントリーホールディングス株式会社 代表取締役社長)

  出所:「『好き嫌い』と経営」(東洋経済新報社)

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冒頭の言葉は、

「部下に伝えたいことは、吟味して絞り込んで話さなければ
  ならない」

ということを表しています。

新浪氏はローソンを変革に導いたリーダーシップを評価され、
サントリーホールディングスの社長に抜てきされるに至りました。
しかし、新浪氏がローソンの経営に関わった当初、ローソンは
組織として疲弊状態であり、前途多難な状況に置かれていました。

当時、ローソンの親会社であったダイエーは、ローソンの公開
株価を上げてダイエー本体を救済しようと、出店を加速させて
いました。この方針によって、出店前に十分な調査ができずに
開発の審査が甘くなり店舗の採算性が悪化したり、社員の教育が
追いつかずにサービスの質の低下を招いたりといった弊害が出て
いました。

また、新浪氏は当初、ローソンがコンビニエンスストア(以下
「コンビニ」)業界のリーダー企業である株式会社セブン-イレ
ブン・ジャパン(以下「セブン-イレブン」)をまねて、セブン-
イレブンのような企業を目指すべきだと考えていました。しかし、
ローソンでは、常態的に「セブン-イレブンをまねろ」と言われ
続けており、社内にはまねることばかりで、社員が主体的に考
えることを避ける雰囲気がまん延していました。

こうした状態を目の当たりにした新浪氏は、「このままではロー
ソンは潰れてしまうかもしれない」と大きな危機感を抱きました。
そして、一刻も早く組織としての立て直しを図らなければなら
ないと考え、矢継ぎ早にさまざまな指示を出したのです。

しかし、新浪氏の焦りとは反比例するように、それまでセブン-
イレブンと比較されてきたことから劣等感で凝り固まり、主体的
に考えることを避けていた社員の心には、三菱商事出身者という
よそ者である新浪氏の言葉は届きませんでした。

そこで、新浪氏は三菱商事には戻らないという決意を固めた上で、
知人から指摘された「指示の量が多過ぎる」という点を改めま
した。組織として疲弊状態にあった当時のローソンとは、いわば
基本的なことができていない状況であったにもかかわらず、新浪
氏は応用的なことを含めた、さまざまなことを社員に求め過ぎて
しまっていました。その点を反省した新浪氏は、必ず守ってもら
いたい点を「ローソン3つの徹底」にまとめて、絞り込んで社員に
示したのです。

また、新浪氏はローソンがナンバーワン企業であるセブン-イレ
ブンとは異なる、オンリーワンのコンビニになることを目指しま
した。その一環として、全店舗において画一的な商品・サービス
を提供するのではなく、「ナチュラル・ローソン」「ローソン
ストア100」などさまざまな形態の店舗を展開しました。

オンリーワンの存在であるためには、コンビニの常識を覆すよ
うな、コンビニの在り方を模索することが求められます。

新浪氏は女性や外国人、中途採用者などの採用比率を高めて
多様性のある組織とし、社員の自主性を高めるための権限移譲
を進めるなどして、ローソンの変革を図りました。

組織をつくり上げていく際、経営者はさまざまな対象や事柄に
わたって、自社のあるべき姿や、社員が取るべき姿勢や行動を
示したいと考えるでしょう。しかし、社員の多くは経営者の
ように高い視点から、全社的に物事を考えられるわけではあり
ません。

経営者は最初から社員に多くを求めるのではなく、まずは基本
を徹底させるために、必ず守ってもらいたい点を絞り込んで、
メッセージを提示することが肝要です。

それに加えて、経営者が社員にメッセージを伝えるために欠かせ
ない点として、新浪氏の次の言葉も参考になるでしょう。

「ビジネスの現場では、論理的には甲乙をつけられない複数の
 選択肢から、一つの選択を迫られることがよくあります。

 お互いの選択肢が異なるときには、主観がぶつかり合うこと
 になる。その際、最終的に『この人の言うとおりだな』と
 納得したり、『この人についていこう』と思ったりするのは、
 その人の持っている『エモーション(感情)』や『パッション
 (情熱)』によります」

経営者の言葉は、「自分たちは期待されている」といった社員の
モチベーションを高める良薬になることもあれば、「現場の状況
も分からずに、多くを求め過ぎた」といったように社員のモチ
ベーションを低下させる劇薬にもなり得るものです。

経営者のメッセージを社員にしっかりと届けるためには、社員が
その言葉を受け止められる状況にあるかということに加えて、
言葉から経営者の思いが感じられることが重要なのであり、経営
者はいま一度自らの言葉を見直してみるとよいでしょう。

【本文脚注】
本稿は、注記の各種参考文献などを参考に作成しています。本稿
で記載している内容は作成および更新時点で明らかになっている
情報を基にしており、将来にわたって内容の不変性や妥当性を
担保するものではありません。また、本文中では内容に即した
肩書を使用しています。加えて、経歴についても、代表的と思わ
れるもののみを記載し、全てを網羅したものではありません。

【経歴】
にいなみたけし(1959~)。神奈川県生まれ。ハーバード大学
経営大学院修了。1981年、三菱商事株式会社(本稿では「三菱
商事」)入社。2002年、株式会社ローソン(本稿では「ローソン」)
代表取締役社長執行役員就任。2005年、代表取締役社長CEO就任。
2014年10月、サントリーホールディングス株式会社(本稿では
「サントリーホールディングス」)代表取締役社長就任。

【参考文献】
「『好き嫌い』と経営」(楠木建編著、東洋経済新報社、2014年7月)
「プレジデント51(1)」(プレジデント社、2013年1月)

(中川コメント)

 本日の記事は弊社が有料会員となっている「中小企業福祉
事業団」が提供する情報を転載しました。

今日はここまで。では、またあした。

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    編集後記      
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[黒田如水の名言・格言|上司の威厳をつける方法]

 まず自分の行状を正しくし、理非賞罰をはっきりさせていれば、叱ったり
脅したりしなくても、自然に威は備わるものだ。

【覚書き|自分の行いを正しくし、公平に部下に接すれば、叱ったり脅した
りしなくても上司としての威厳が生まれるという発言】

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