【出勤停止】給料は払わなければならないか?

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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報

労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務
畑一筋で現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業
経営者のために語る

作者: 中川清徳  2015年6月22日号   VOL.2299
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船の進水式でシャンペンをかける理由

(続きは編集後記で)

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 【出勤停止】給料は払わなければならないか?
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中川 こんにちは。

社長 こんにちは。
   今日はA君の件で相談します。

中川 はい、どんな相談ですか?

社長 無断欠勤が続いたので、出勤停止3日にしました。

中川 ずいぶん厳しい処分ですね。

社長 無断欠勤はこれが最初ではないのです。
   前の無断欠勤にたいしては減給処分にしました。

中川 そうですか。
   こまった人ですね。

社長 本当にそうですね。

中川 で、相談は何ですか?

社長 出勤停止の3日の取り扱いです。
   たしか、会社が休業を命じた場合は休業手当を
   出すことになっていますよね。

中川 たしかに出勤停止も休業も会社が命じますよね。
   しかし、性格が全く違います。

社長 そうですか。
   同じに思えるのですが...

中川 休業は、仕事などが減少したために会社が休ませることです。
   まあ、言ってみれば会社都合です。

社長 そうですか。

中川 出勤停止は懲戒処分です。
   前は減給処分をしたとのお話ですが、
   減給処分は給料をカットされるのです。

   働いたにもかかわらずたとえば3000円の減給とか。
   出勤停止とはそれより重い処分です。

社長 ああ、そうか。
   減給処分は本来もらえる給料をカットしたことになるのでね。
 
中川 はい、出勤停止はそもそも出勤できません。
   制裁として出勤停止なのです。

   だから、出勤停止にした日にたいして休業手当を払う必要はないのです。

社長 なるほど

(中川コメント)

出勤停止は服務規律違反にたいする制裁として
就労を禁止するものです。
これは給料を払わない制裁です。

したがって、出勤停止にした分は給料を支払う必要はありません。

今日はここまで。では、またあした。

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    編集後記      
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船の進水式でシャンペンをかける理由

 船が完成すると進水式が行なわれる。その際、シャンペンのビンを船首
に叩きつけたり、くすだまを割ったりする。シャンペンを叩きつけるのは
もとは西洋の習慣だが、日本でも行なわれている。

 船の航行にとって最大の敵となるのは、海上の天候異変である。暴風雨
などに遭うと、船はこわされてしまいかねない。とくに昔の木造船はそう
であった。昔の人々は暴風雨を神の怒りと考え、それを静めるために人を
いけにえに捧げたらしい。

 しかし暴風雨に遭ってからいけにえを捧げても手遅れである。そこで航
海に出る前に、いけにえを捧げ、海中に投げこんだという。それが進水式
のルーツである。

 その後、人をいけにえにするのは野蛮だということから、人間(の血)の
代わりとして赤ワインを船にかけるようになった。そして、シャンペンが
作られるようになると、今度はワインに代わってシャンペンが用いられる
ようになった。

(話のネタ・雑学の本 幻冬舎文庫より)

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