【労務管理】外国人

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 【労務管理】外国人
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  『増加する外国人労働者と適正な雇用管理について』
厚生労働省では、毎年6月を「外国人労働者問題啓発月間」と
定めています。
国際化の進展に伴って、外国人労働者は年々増加していますが、
派遣・請負などの就労形態が多く雇用が不安定な状態にあったり、
社会保険に未加入の方が多かったりと、雇用管理上の改善が早急
に取り組むべき課題となっています。
一方、専門的な知識・技術を持つ外国人の就業促進については、
企業側の受け入れ環境が整っていないなどの理由で、まだ不十分
な状況です。
そこで厚生労働省では、「外国人雇用はルールを守って適正に
~外国人が能力を発揮できる適切な人事管理と就労環境を!~」
を今年の標語とし、以下に掲げる取組の推進により、外国人雇用
の基本ルールの遵守に関して、啓発・指導等を行っています。
・我が国の外国人雇用対策の基本的な考え方の周知
・外国人雇用状況届出の厳格な履行確保
・外国人指針に基づく雇用管理改善指導等を始めとする外国人
 労働者の適正な雇用管理と労働条件及び安全衛生の確保対策
・日系人等の定住外国人の就労支援及び安定雇用の確保対策
・高度な技能を有する外国人材が能力を発揮しやすい職場環境
 の整備
・留学生を始めとする「専門的・技術的分野」の外国人の就業
 促進対策
・技能実習生の適正な雇用・労働条件の確保対策
・不法就労防止対策
外国人労働者の雇用は、政策として積極的に進められています。
法務省が定める「第5次出入国管理基本計画」では、「専門的・
技術的分野の外国人については、我が国の経済社会の活性化に
資することから積極的に受け入れる」ことが、「外国人受入れに
関する政府の現在の基本方針」だとしています。
また、同計画によると「我が国は、本格的な少子高齢化、人口
減少時代を迎え、平成42年には人口が平成22年と比べ1,000万人
以上減少するという推計(国立社会保障・人口問題研究所
「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」)もあるとして、
特に、専門的・技術的分野の外国人は、今後の日本の経済社会
の活力を維持・発展させていくために必要・不可欠な人材であり、
引き続き積極的な受入れを進めていく必要があるとしています。
なお、厚生労働省から発表された、昨年の外国人雇用の届出状況の
取りまとめでは、外国人労働者は約108万人と過去最高を更新して
おり、今後ますます外国人雇用が進むことが想定されます。
しかし、初めて外国人労働者を雇用する企業においては、在留
資格の確認や外国人雇用状況届出書の提出などの事務手続きが
あったり、また、既に外国人労働者を雇用している企業でも、
職務等の明確化、公正な能力評価・処遇、外国語でも活躍できる
環境の整備など考慮しなければならないことが多々あります。
外国人労働者の雇用に当たっては、相談窓口として、東京・大阪・
名古屋に外国人雇用サービスセンターがある他、厚生労働省の
ホームページにおいて「高度外国人材の日本企業就職支援事例集」
が公開されていますので、ご活用いただけます。
(厚生労働省HP:高度外国人材の日本企業就職支援事例集)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/oshirase/130416-01.html