【採用】健康診断

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 【採用】健康診断
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
   弊社は選考段階で健康診断を実施しています。
中川:応募者全員ですか?
社長:いいえ。
   採用してもよいかと思った人に限定しています。
中川:そうですね。
   費用がかさみますからね。
社長:求人に応募したAさんが健康診断はいやだというのです。
   どのように対応したらいいですか?
中川:Aさんはなぜ、受診を拒むのでしょうか?
社長:理由を聞きました。
   それに対してAさんは、重要な個人情報だから知られたく
   ないと言うのです。
   拒否されたのは初めてです。
中川:ひょっとしたら、知られたくない健康問題を抱えている
   可能性がありますね。
社長:たとえばどんなものですか?
中川:HIV感染やB型肝炎などです。
   これらは、感染したり蔓延する可能性が低いから
   採否には影響ないのですが。
   また、色覚検査は特別な事情がなければ検査すべきでは
   ないとなっています。
社長:HIV検査やB型肝炎などの検査はしません。
   通常の健康診断です。
中川:であれば、そのような検査はしないことを、
   言葉を選びながらAさんに説明をしたらどうでしょう?
社長:そうですね。
   デリケートなことなので、言葉は選んで説明します。
   それでも拒否する場合はどうしたらいいですか?
中川:拒否する場合は、強制しないことです。
   しかし、それは採否の判断の一つの情報ですね。
   通常の健康診断は、入社時検診や定期健康診断で行う
   ものです。
   その受診は義務です。
社長:そうですね。
   遅かれ早かれ実施する健康診断を拒否する理由が
   わかりませんね。
中川:Aさんの採否は社長のご判断です。
   
(中川コメント)
選考段階の健康診断を実施していない会社が多いですね。
HIV検査、B型肝炎、色覚検査などは仕事に支障がないので
実施しないようにという指導をしているハローワークがあります。
それには従うとしても、健康で働けるかの情報は、採用する会社に
とっては重要なものです。
選考段階での健康診断の実施を推奨します。
ただし、念のため一言加えてください。
「よろしければ健康診断を受けていただけませんか?
もし、以前の会社で定期健康診断を受けていてそれが3ヶ月以内で
あればその診断書でもよいです」
つまり、よろしければと一言加えて、強制ではないことを
伝えます。