【配転】配転を拒否する場合強制できるか?
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【配転】配転を拒否する場合強制できるか?
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【配転】配転を拒否する場合強制できるか?
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
工場が地震で工場が被害に遭いました。
当分は生産ができないので他の工場で生産をすることに
しました。
そのために従業員を配転させます。
工場が地震で工場が被害に遭いました。
当分は生産ができないので他の工場で生産をすることに
しました。
そのために従業員を配転させます。
中川:大変ですね。
社長:で、A子さんを除いて全員が配転に同意してくれました。
中川:A子さんが同意しない理由は?
社長:母を父親と交代で介護しているので、遠隔地の勤務は
できないからというのです。
できないからというのです。
中川:そうですか。
で、被害のあった工場は全員が配転となるのですか?
で、被害のあった工場は全員が配転となるのですか?
社長:対象者は製造部門です。
営業と事務関係は今までどおりです。
営業と事務関係は今までどおりです。
中川:A子さんができる仕事はありませんか?
社長:それは考えました。
しかし、現場の仕事しかしていないのでムリだと思います。
逆に営業や事務関係の仕事をさせるとA子さんが
つらい思いをするでしょう。
しかし、現場の仕事しかしていないのでムリだと思います。
逆に営業や事務関係の仕事をさせるとA子さんが
つらい思いをするでしょう。
中川:どのくらい距離が伸びるのですか?
社長:今は車で15分程度です。
それが30分伸びるので45分程度の通勤時間となります。
ガマンできる時間だと思います。
また、介護は年金をもらっている父親がいるので
それほど深刻ではないと思います。
それが30分伸びるので45分程度の通勤時間となります。
ガマンできる時間だと思います。
また、介護は年金をもらっている父親がいるので
それほど深刻ではないと思います。
中川:そうですね。
常識的な範囲ですね。
常識的な範囲ですね。
社長:A子さんは配転があるとは聞いていないともいうのです。
配転を強制するのなら訴えると言うのです。
配転を強制するのなら訴えると言うのです。
中川:就業規則を拝見します。
就業規則には配転することもあると書かれていますね。
この就業規則はA子さんは知っていますか?
この就業規則はA子さんは知っていますか?
社長:はい、入社直後に説明をしています。
また、休憩所に備え付けてありますので
その気になれば見ることができます。
また、休憩所に備え付けてありますので
その気になれば見ることができます。
中川:であれば、A子さんは配転に応じる義務がありますね。
訴えてもA子さんは勝てないでしょう。
訴えてもA子さんは勝てないでしょう。
社長:それを聞いて安心しました。
でも、あくまでも配転を拒否する場合はどうしましょう?
でも、あくまでも配転を拒否する場合はどうしましょう?
中川:業務命令違反による懲戒処分となります。
ただし、母の介護が必要だという同情すべきことも
ありますので、軽い処分がいいでしょう。
ただし、母の介護が必要だという同情すべきことも
ありますので、軽い処分がいいでしょう。
それから、どうしても配転を拒否するのであれば
軽作業をさせることで配慮したらどうでしょう。
軽作業をさせることで配慮したらどうでしょう。
社長:そうですね。
法的に正しいからといって強制的に配転をさせるのは
心が痛みます。
法的に正しいからといって強制的に配転をさせるのは
心が痛みます。
(中川コメント)
配置転換をすることが就業規則に記載してあれば原則として従業員は
配転命令を拒否できません。
ただし、親の介護など家族の事情で遠隔地への配転が事実上できない
状態の場合は拒否が認められます。(裁判例があります)
配転命令を拒否できません。
ただし、親の介護など家族の事情で遠隔地への配転が事実上できない
状態の場合は拒否が認められます。(裁判例があります)
配転命令を出す場合は事前に本人の状況を確認しておきましょう。