【労働時間】就業中の私的なチャット行為

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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報
労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
発行者: 中川清徳  2017年2月2日号 VOL.3415
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「毛嫌い」 そもそも「誰の・どこの」毛?
(続きは編集後記で)
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 【労働時間】就業中の私的なチャット行為
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
   Aさんについて相談です。
中川:はい、なんでしょうか?
社長:A課長が仕事中にチャットをしていることが分かりました。
   一日300回以上はしているようです。
中川:どうして分かったのですか?
社長:チャットを見た社員からの報告です。
   A課長が会社の悪口を書いているのです。
   ブラック企業だとか、悪徳会社であるとか。
   根拠はありません。
中川:それは困ったものですね。
社長:さらに、他の社員に誹謗中傷を繰り返していました。
   女性社員に対しては性的な誹謗中傷を再三行っていました。
中川:それは悪質ですね。
   懲戒解雇すべきですね。
社長:当然です。
   それで懲戒解雇しました。
中川:それで一件落着ですね。
社長:ところが、残業代をもらっていないから払えと言うのです。
中川:うーん。
   最近の裁判では、課長は労働基準法でいう管理監督者では
   ないから残業代を払えとう判決が多いですね。
社長:しゃくにさわりますが、残業代を払わなければならないのですね。
中川:そうです。
   くやしいでしょうが。
社長:しかし、A課長は勤務時間中に私的なチャットを繰り返しています。
   仮に、チャット1回が1分としても一日300分です。
   それと相殺できませんかね?
   怠けた時間を会社が請求したいくらいです。
中川:A課長がチャットしていたことを知っていましたか?
社長:いいえ、最近です。
中川:A課長にチャットをしていはいけないと注意しましたか?
社長:分かってから注意しました。
中川:A課長がいつチャットしていたかを特定できますか?
社長:推測はできますが、特定はできません。
中川:であれば、残業代を払わなければなりません。
社長:どうしてですか?
中川:チャットした時間を特定できないことと
   チャットが判明するまで会社は通常の仕事をしていたと
   とらえていたからです。
社長:そんなバカな。
中川:そう思います。
   しかし、裁判になったら勝ち目はありませんよ。
社長:うーん。
   分かりました。
(中川コメント)
本日の記事はドリームエクスチェンジ事件(東京地裁 平29.12.28判決)を
参考にしました。
この事件は、経理課長が業務中に7ヶ月間で合計5万158回のチャットを
したことで
(1)仕事を怠った
(2)重要な顧客データ等を社外に持ち出すように他の社員に指示をした
(3)会社が悪徳企業であるとか倒産寸前であるとか誹謗中傷を繰り返した
(4)他の社員へ誹謗中傷をした
(4)女子社員に対し性的は誹謗中傷をした
として懲戒解雇しました。
経理課長は残業の支払を求めましたが、チャットしていた時間は
払わないと争いました。
結果はチャット時間は労働であるから残業代を払うようにとの判決です。
その理由は
(1)チャットは会社のパソコンで行われた
(2)発覚まで会社は労務を提供していると認識していた
(3)業務態度を注意をしていないこと
(4)あきらかに業務と関係がないチャットを長時間行っていたことを
 会社は特定できない
ことでした。
これを読んだ経営者は賛同しかねる判決だと思います。
しかし、裁判になると証拠が決め手になります。
けしからん行為を見つけたらすぐに懲戒処分をしましょう。
あなたの会社はきちんと懲戒処分をしていますか?
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入社後1年5ヶ月の間に180回に及ぶ無断遅刻をした社員を懲戒解雇しました。
経営者からみると懲戒解雇は当然過ぎる処分でしょうが、裁判で会社は敗
訴しました。
信じられないでしょうが。 
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    編集後記      
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「毛嫌い」 そもそも「誰の・ど
この」毛?
「毛嫌いする」と言えば、きちんとした根拠もなく感情的な決めつけで
嫌うことだ。
似た言葉に「食わず嫌い」があるが、こちらは「食べないうちから
不味いと決めてかかっている」ということであり、本当は食べたら
好きになるかもしれないという、前向きな予感を思わせる。
ところが「毛嫌い」は、もっと厳しい。
何と言われようとイヤなのである。
この語源は、鳥獣の毛にあると言われている。
鳥獣は毛並みで好き嫌いを決める。
オスは自分の毛並みの美しさをメスにアピールして交尾に持ち込み、
自分の子孫を残そうとする。
しかし、その毛並みがメスの好みと合わなければうまくいかない。
つまり、「毛嫌い」は、動物的本能に基づいたものなのだ。
人間で言えば「肌嫌い」という感じだろうか。
「手が触れただけでぞっとしちゃう」とでもいうような...。
(日本語のマル得雑学 知的生き方文庫より)
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