休業給付を調整か？　老齢年金受給者がケガ

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「労務管理は王道こそ最善」
大企業で20年・中小企業13年の経験を持つ人事労務のプロが
中小企業の経営者・労務担当者のために語る！

発行責任者：有限会社中川式賃金研究所　中川清徳
2025年5月10日 Vol.5955
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本来の身体機能を使えば健康になれる
（続きは編集後記へ）

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休業給付を調整か？　老齢年金受給者がケガ

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Ｑ．高齢の労働者が仕事中にケガをし、２週間ほど休みました。
休業補償給付を請求しますが、この労働者はすでに老齢基
礎・厚生年金を受給しています。後者で所得補償がある状
態ですが、支給額の調整などあるのでしょうか。

Ａ．同一の事由ではないため受けず

労災保険の保険給付と同時に、同一の事由で国民・厚生年
金からも支給を受けられるときは、併給調整する仕組みが
設けられています。国民・厚生年金が全額支給される一方、
労災保険は減額調整されます。

休業補償給付については、障害基礎年金だけ受けている場
合は本来の休業補償給付の額の88％まで減額され、障害厚
生年金だけの場合は86％、両方支給される場合は73％とな
ります。なお、(1)調整後の休業補償給付の額が、(2)調整
前の額から、厚生年金等の額の365分の１の額を減じた額
を下回るときは、(2)が休業補償給付の支給額となります。

調整を受けるのは同一の事由により支給されるものです。
たとえば障害補償年金と老齢年金のように、支給事由を異
にするときは、年金が同時に支給される際も調整しないと
しています。ご質問の場合も調整されないといえるでしょう。

【中川コメント】

ポイントは「同一の事由で支給されるかどうか」。
この判断基準が制度上の分かれ道になります。

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編集後記

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本来の身体機能を使えば健康になれる

人間は本来そなわった身体機能をうまく使えば、
病気になることはないと露伴は説きます。筋肉が
あるなら存分に使うべきであり、使わなければ
日に日に衰え、やがて体全体も弱っていきます。

呼吸器も同様で、酷使することなく上手に使えば
身体の機能は十分に保たれます。無理なく自然に
体の器官を活用すれば、人は本来の能力を発揮し
健康を維持することができる――これは努力以前
の大前提であると筆者は教えてくれているのです。

出典：『努力論』 幸田露伴（三輪祐範訳／ディスカバー刊）

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