【残業代】深夜はいくらの割増率なのか？

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労務管理に奇策なし！大企業20年、中小企業13年　人事労務畑一筋で
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発行者：　中川清徳 　2016年8月30日号 VOL.2801
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[松下幸之助の名言_格言｜商売戦術３０ヶ条]

（続きは編集後記で）

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　【残業代】深夜はいくらの割増率なのか？
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中川　こんにちは。

社長　こんにちは。
　　　深夜の割り増しについて教えてください。

中川　はい、なんでしょう？

社長　そもそも深夜とは何時から何時ですか？

中川　２２時から５時です。

社長　つまり夜の１０時から明け方の５時までということですね？

中川　そうです。

社長　それで、この時間帯に残業したら割増賃金を
　　　払わなければなりませんね。
　　　複雑でよくわかりません。

中川　そうですか。
　　　たとえば、夜の１０時から明け方の６時までの勤務時間の
　　　場合は１０時から５時までの７時間は２５％以上の割り増しを
　　　払わなければなりませんね。

社長　その時間帯に１時間休憩をとっても払わなければ
　　　ならないのですか？

中川　休憩時間は除きます。
　　　休憩を１時間した場合は７時間から１時間引きますので
　　　６時間が２５％の割り増しの対象となります。

社長　朝９時に出勤した人が明け方の６時まで仕事した場合は
　　　どうなるのですか？

中川　御社の所定内時間は夕方の６時までですね。
　　　それ以降は残業代が発生します。
　　　残業代の割増率は２５％です。
　　　しかし、深夜時間も働いていますので
　　　夜の１０時から明け方の５時まではさらに２５％割り増しとなります。

社長　と、いいますと２５％＋２５％＝５０％となるのですか？

中川　ピンポーン！
　　　そのとおりです。

社長　念のためにお聞きしますが、深夜時間に休憩を１時間とったら
　　　そのぶんは引いてよいのですね？

中川　はい、そのとおりです。

社長　たしか、法定休日の場合は３５％割り増しを払わなければ
　　　なりませんね。
　　　法定休日に深夜まで仕事をしたらどうなりますか？

中川　それも足し算です。
　　　法定休日分の３５％＋深夜分の２５％＝６０％です。

社長　法定休日に深夜まで仕事をすると大変な額になりますね。

中川　そうです。
　　　安易に深夜まで仕事をさせるべきではありません。

社長　だれも好き好んで深夜仕事をする人はいませんよ。
　　　でも、６０％割り増しもあり得るのであれば
　　　もっと厳密な管理をする必要があると思いました。

中川　それから忘れてはならないのが管理職です。
　　　管理職は残業代は払わなくてもよいですが
　　　深夜労働に対しては２５％割り増しを払わなければ
　　　なりません。

社長　そうですか。わかりました。

　　　ところで、私も仕事が深夜に及ぶことが多いのですが
　　　私も対象になるのでしょうか？

中川　はあ？
　　　社長はそもそも労基法が適用されません。
　　　したがって、深夜まで働こうが、休日に働こうが
　　　その結果過労死しようが、一切の救済がありません。

社長　本当に経営者は損な役回りですね。

中川　そうです。
　　　従業員に給料を遅配することなく何年も経営を
　　　されていること自体がすごいことです。

　　　...と京セラの稲盛和夫さんがおっしゃっています。

社長　うれいしいねえ。
　　　私の苦労をわかってもらえたような言葉ですね。

中川　健康に注意してがんばってください。

（中川コメント）

深夜とは２２時から５時までのことです。
その間に労働をした場合は無条件に２５％以上の割り増しを
払わなければなりません。
これは管理職も同様です。

もし、深夜時間が残業の場合は
２５％＋２５％＝５０％となります。
（管理職は２５％のみ）

もし、深夜時間が法定休日であれば
３５％＋２５％＝６０％となります。
（管理職は２５％のみ）

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　　　　編集後記 　　　　　
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15.良き品を売ることは善なり。
　 良き品を広告して多く売ることはさらに善なり。

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