【解雇】遅刻欠勤が多い

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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報

労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者: 中川清徳  2012年9月13日号   VOL.1253
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その場限りの「出まかせ」が自分を縛る(森鴎外)

(続きは編集後記で)

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【解雇】遅刻欠勤が多い
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中川:こんにちは。

社長:こんにちは。
   A君の解雇について相談です。

中川:解雇とは穏やかではありませんね。
   解雇の理由はなんですか?

社長:遅刻/欠勤が多いのです。
   いくら注意しても直らないのでもうガマンができません。
   ばっさりと解雇したいのです。

中川:それはけしからん社員ですね。
   いくら注意をしてもということですが、何回注意しましたか?

社長:え...。
   その都度です。

中川:遅刻や欠勤の頻度はどのくらいですか?

社長:え...。
   うーん、たぶん1ヶ月に一回くらいでしょう。

中川:あのう...。
   解雇は死刑に値するほど重大なものです。
   具体的な数字を把握していないで死刑にするのはどうでしょう?
   感情的になっていませんか?

社長:感情的になりますよ。
   解雇はムリですか?

中川:放送会社のアナウンサーが2週間のうち2度も宿直勤務で寝過ごし
   朝のラジオニュースを放送できなかったことがあります。
   
社長:それはひどいですね。

中川:それで解雇されました。

社長:当然でしょう。

中川:しかし、裁判では解雇無効と言うことで会社は負けました。

社長:そんなばかな!
   裁判官はどうかしていますね。

中川:たしかにアナウンサーとしての責任感は欠けているが、悪意や故意で
   はない。それから勤務成績も悪くなく、本人が深く反省している
   からと言う理由です。

社長:悪意や故意がなかろうが公共性のあるラジオで放送できなかった
   のですから解雇は当然だと思います。
   裁判所はそれほど甘いのですか?

中川:私に怒りをぶつけられても。
   要するに裁判になったらよほどのことがないと解雇は無効と
   される可能性が高いと言いたかったのです。

社長:つまり、A君を懲戒解雇するのはムリと言いたいのですか?

中川:懲戒解雇してもよいですが、裁判になると負ける可能性が
   高いのです。

社長:では、どうしたらいいのですか?

中川:まずは現状把握です。
   過去の遅刻や欠勤の実態を把握することです。
   そのデータをA君に見せて指導教育します。

社長:その程度では効果がないと思いますよ。

中川:で、今後は遅刻や欠勤をしないように指導し、その都度記録に
   残します。

社長:それだけですか。

中川:指導しても改まらない場合は就業規則に照らして懲戒処分をします。

社長:それって、懲戒解雇のことですか?

中川:いきなり懲戒解雇はムリです。
   それほど重大なことではないからです。
   しかし、指導を繰り返しそれでも改まらない場合は
   当社の社員としてふさわしくないという理由で解雇するのです。

社長:懲戒解雇ですね。

中川:懲戒解雇が可能な状態であれば懲戒解雇OKです。
   しかし、懲戒解雇は争われると会社が負ける可能性があります。
   だから、就業規則の普通の解雇の条文を適用するのです。

社長:そんな条文ありましたっけ?

中川:中川がお手伝いした就業規則ですからその点は抜かりがありません。

社長:そうですか。
   手間がかかりますね。

中川:解雇は死刑と同じですから慎重に行うべきです。

(中川コメント)

 遅刻、欠勤が多いだけの理由で解雇すると解雇権の乱用となり
裁判になると会社が負ける可能性が高いです。
 日常でコツコツと指導し、その内容を記録つまり証拠固めをします。
そのような事実の積み重ねをしても行動が改まらない場合は解雇が
有効となる可能性が高くなります。

 望ましいのは、会社は解雇となるとリスクが高くなりますので、
退職勧奨をするつまり退職願を出してもらって自主的に辞めてもらうよう
にしましょう。

今日はここまで。では、またあした。

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    編集後記      
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その場限りの「出まかせ」が自分を縛る(森鴎外)

 嘘をついてはいけない。約束を破ってはいけない。世間には、その場
限りの出まかせや言い訳を言って、うまく立ち回っている者が多いが、
これは絶対してはならないことだ。

 正直に言うと不利になるから黙っていようというのは、まあ許しでも
よいが、作り話をして辻棲(つじつま)を合わせてしまうことは許され
ない。

 人と約束した時間を必ず守るということは、それほど大したことのよ
うには見えないが、そうではない。こういう心がけを忘れず怠らずにい
ると、たったこれだけのことで世間から絶大なる信用を得られるのである。

(1日「ひと粒」の黄金の知恵 森鴎外著 齋藤孝訳 イープレスト刊より)

では、また明日お会いしましょう!!

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