【賃金】賃金の減額は同意が必要
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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報
労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
作者: 中川清徳 2014年1月16日号 VOL.1754
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[シェイクスピアの名言|逆境には貴重な宝玉が隠されている]
(続きは編集後記で)
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【賃金】賃金の減額は同意が必要
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中川:こんにちは。
社長:こんにちは。
中川:賃金の減額をする場合は、本人の同意が必要です。
社長:いきなりなんですか?
中川:失礼しました。
技術翻訳会社で業績が下降しているので賞与を支給できません
でした。
社長:うーん。
中川:で、Aさんは「代表者会議」のメンバーですが20%の賃金の減額
をすることを提案されました。
社長:金額はいくらだったのですか?
中川:48万円の給料が20%カットとなり、38.4万円になります。
社長:厳しいが生活はなんとかなりそうですね。
中川:そうですが、Aさんは反対の意思表示をしました。
社長:ほう。
中川:しかし、会長、社長の強い説得がありAさんは沈黙しました。
社長:そうですか。
中川:それで、同意書をとることなく翌月から減額した金額を払いました。
それが3ヶ月続きました。
社長:そうですか。
3ヶ月も給料をもらえば、同意したことになりますね。
Aさんは抗議しなかったのですか?
中川:はい、抗議しませんでした。
しかし、その後、裁判沙汰になりました。
社長:そうなんですか。
で、どうなりましたか?
中川:Aさんの同意を得ていないので減額は無効だとなりました。
社長:3ヶ月間給料をもらっていたのでなんだか釈然としませんね。
沈黙をしたことは同意したことと同じだと思いますね。
中川:この裁判では同意書がないことが会社にとって不利に
なりました。
沈黙だけでは同意したことにはならないからダメだったのです。
社長:そうなんですか。
当社は55歳になったら基本給が減額になります。
その場合、同意がなければ減額できないのですか?
中川:賃金規程にそう書いてあれば同意は必要ありません。
社長:わかりました。
(中川コメント)
本日は「技術翻訳事件(東京地裁 平成23年5月17日判決)を
参考にしました。
就業規則や賃金規程で記載されていない賃金の減額は本人の同意が
必要になります。同意書がなければ会社は不利になります。
今日はここまで。では、またあした。
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編集後記
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[シェイクスピアの名言|逆境には貴重な宝玉が隠されている]
逆境から与えられる収益は美しい。それはヒキガエルに似て、醜く毒を
持っていても、その頭の中には、貴重な宝玉が隠されている。
では、また明日お会いしましょう!!
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