【今月の経営格言】 『意志あるところに道はある』

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 【今月の経営格言】 『意志あるところに道はある』
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◆今月の経営格言
 『意志あるところに道はある』
   宮里藍(プロゴルファー)
   出所:「毎日新聞 朝刊(2017年5月30日付)」
           (毎日新聞社)
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冒頭の言葉は、
「プロとしての強いこだわりが、自分を成長させる」
 
ということを表しています。
2017年5月、惜しまれながらも今季限りの引退を表明した宮里
選手。冒頭の言葉は、宮里選手が2017年5月29日の引退会見に
おいて座右の銘を問われて、答えた一言です。
高校在学中にプロに転向した宮里選手は、同い年の横峯(よこみね)
さくら選手とのライバル対決なども注目を集め、女子ゴルフ
界の一時代を築きました。宮里選手は、本格的にレギュラー
ツアーに参戦したプロ2年目には5勝を挙げるなど、日本では
早くから華々しい成績を残してきました。
その後、憧れだった米国に戦いの場を移してからは、米国ツアー
参戦4年目の2009年に初優勝した後、2010年には世界ランキング
1位に躍り出ます。しかし、米国ツアーは万事が順調というわけ
ではありませんでした。
米国ツアー中は、自身のけがの影響で思うようなゴルフができ
ないことや、飛距離が要求されるパワーゴルフが世界的な潮流
となるなど、フィジカル面で宮里選手は逆境に立たされること
になります。
 
また、宮里選手は2012年6月を最後に優勝から遠ざかったことで、
モチベーションを維持することが難しくなっていました。この
時期、宮里選手は自身のコンディションに手応えを感じていた
ものの、2013年のシーズン中には1勝もできませんでした。
そして、「こんなに調子が良いのに勝てないのなら、何をどう
立て直したらいいのだろう」と、迷いを感じるようになります。
宮里選手に対してメンタルコーチは、「どの選手にもモチベー
ションの維持が難しい時期があるのだから、焦る必要はない」と
アドバイスをしたそうです。とはいえ、その後も現在に至るまで、
宮里選手は、自分が目指している姿を実現することができず、
引退という決断を下しています。
宮里選手には、引退以外にもさまざまな選択肢があったはずです。
2013年のシーズンは1勝もできなかったとはいえ、前年の2012年
には2度の優勝を果たしています。この頃の宮里選手は、プロと
して決して恥ずかしくない成績を残しているといえるのではない
でしょうか。
 
しかし、宮里選手は過去と同じ成績の自分には満足できず、常に
新たな目標を設定し、前進したかったのでしょう。そんな宮里
選手の姿勢は、次の言葉から感じることができます。
「限界は自分でつくるもの。選手、人間として、やるべきことは
 いっぱいある」
ゴルフは競技人生の長いスポーツですが、宮里選手は31歳という
若さで引退を決意しました。引退会見の場で復帰の可能性につい
て質問を受けましたが、現状では復帰は考えられないと答えて
います。若い頃からトッププロとして活躍してきた宮里選手には
強いこだわりがあり、モチベーションを維持できないままの自分
では、プロとしての活動を続けられないと判断したのかもしれません。
 
宮里選手の言動からは、プロとしての強いこだわりが感じられます。
「引退はまだ早いのでは」との声も多く聞かれますが、経営に対し
て強いこだわりを持っている経営者なら、宮里選手の決断に共感で
きる部分があるのではないでしょうか。スポーツとビジネスでは
環境が全く違います。しかし、経営者にも社内外からの強い反対を
押し切って貫き通さなければならないことがあります。そのような
立場にある経営者にとって、宮里選手の言動は勇気を与えてくれる
ものだといえるでしょう。
【本文脚注】
本稿は、注記の各種参考文献などを参考に作成しています。本稿
で記載している内容は作成および更新時点で明らかになっている
情報を基にしており、将来にわたって内容の不変性や妥当性を
担保するものではありません。また、本文中では内容に即した
肩書を使用しています。加えて、経歴についても、代表的と思わ
れるもののみを記載し、全てを網羅したものではありません。
【経歴】
みやざとあい(1985~)。沖縄県生まれ。東北高等学校卒。2003年、
プロ転向。2005年、日本女子オープンゴルフ選手権競技、最年少
優勝(当時)。2006年、米LPGAツアー参戦。2010年、日本選手初と
なる世界ランキング1位を獲得。2017年、現役引退を表明。
【参考文献】
「毎日新聞 朝刊(2017年5月30日付)」
 (毎日新聞社)
「日刊スポーツ(2010年12月9日付)」
 (日刊スポーツ新聞社 2010年12月)
「ai-miyazato54.com 宮里藍オフィシャルサイト」
 (宮里藍 有限会社エム・プロジェクト)
(中川コメント)
 本日の記事は弊社が有料会員となっている「中小企業福祉事業団」の
ビジネスリポートの記事を転載しました。