■「全力で走れ!」社長の言葉が不正を生むとき■v

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中小企業の人事・労務管理に役立つピカイチ情報
「労務管理は王道こそ最善」
大企業で20年・中小企業で13年の現場経験を持つ
人事労務のプロが、中小企業経営者の立場で語る!

発行責任者:有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
2026年9月17日 Vol.6557
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■CO2の見える化が中小企業の営業力に■
(続きは最後のコーナー【本からの気づきメモ】でどうぞ)

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■「全力で走れ!」社長の言葉が不正を生むとき■
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「いつになったらできるんだ!」

「もっと早くできないのか!」

「議論ばかりしていないで、まずやれ!」

社長や上司なら、一度くらいは
こんなことを言った経験があるかもしれません。

しかし、その言葉が部下にどのように
受け取られているかを考えたことがありますか?

中部電力の浜岡原子力発電所で、
耐震審査に使うデータの不正が問題になりました。

第三者委員会の調査では、
地震動のデータを都合よく選別するなどの
不適切な行為があったことが認定されています。

そして私が特に気になったのが、
経営トップの過去の発言です。

2018年、当時の勝野社長は、

「審査スケジュールが
尺取り虫のように遅れる」

という趣旨の発言をしていました。

さらに2022年には林社長が、

「議論をすることではなく、
全力で走ることが重要」

と発言していました。

もちろん、

「データを改ざんしろ」

「ルールを破ってでも早くしろ」

と言ったわけではありません。

おそらく経営者としては、

「もっとスピード感を持って仕事を進めてほしい」

という意味だったのでしょう。

しかし、問題はここです。

社長が言った言葉と、
部下が受け取った意味は同じとは限りません。

「とにかく早くしろ」

「遅れることは許されない」

「議論より結果を出せ」

そんなメッセージが何度も繰り返されれば、
現場では次第に、

「正しいかどうかより、
予定どおり進めることが重要なのだ」

と受け取られる可能性があります。

第三者委員会の調査でも、経営層が
再稼働を急ぐよう現場に圧力をかけていたことが
不正の背景として指摘されています。

これは中部電力だけの問題でしょうか?

私は、中小企業でも十分に
起こり得ることだと思います。

たとえば社長が営業社員に、

「理由はいいから、今月の数字を達成しろ」

と言う。

工場長が、

「何があっても納期だけは守れ」

と言う。

管理職が、

「残業するな。でも仕事は全部終わらせろ」

と言う。

社長としては、不正を命令したつもりなど
まったくありません。

しかし、部下には、

「結果さえ出せばいい」

と聞こえているかもしれません。

すると、

「この程度ならいいだろう」

「ここだけ数字を合わせよう」

「この手順は省略しよう」

「問題が起きても黙っておこう」

という行動が始まります。

さらに怖いのは、

組織の中で不正が正当化されていくことです。

今回の第三者委員会は、現場に
独自の論理や「自分たちは正しい」という意識があり、
ルール順守より目的を優先する文化があったことを
厳しく指摘しています。

「安全上問題がないのだからいい」

「再稼働という大きな目的のためだから仕方ない」

そんな理屈が組織の中で通用するようになると、
ルール違反への抵抗感は次第に薄れていきます。

しかも今回、社内から不適切な行為を指摘する
情報が出ていたにもかかわらず、
適切な対応につながらなかったことも
明らかになっています。

ここにも経営者が学ぶべきことがあります。

悪い情報が上がってこない会社ほど危ない。

社長が、

「なぜできない!」

「言い訳するな!」

「とにかくやれ!」

という姿勢を続ければ、社員はやがて
本当のことを報告しなくなります。

良い報告だけが上がり、
悪い情報は途中で止まる。

そして社長は、

「うちの会社は順調だ」

と思ってしまう。

これが一番怖いのです。

社長・上司が部下に

「早くやれ」

と言うこと自体が悪いわけではありません。

厳しい要求が必要な場面もあります。

しかし、そのとき同時に、

「何か問題はないか?」

「無理なところはないか?」

「できない理由があるなら言ってくれ」

と聞くことが大切です。

そして、問題を報告した社員を
叱らないことです。

「全力で走れ」と言うだけでなく、
「危ないと思ったら止まれ」と言える会社にする。

今回の問題は、経営者や管理職に
そんな大切な教訓を示しているように思います。

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■今日のポイント
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社長は不正を命令していなくても、
社長の言葉が不正を生みやすい職場を
つくってしまうことがあります。

部下に結果を求めるときほど、

「ルールを守ることが最優先」

「問題があれば遠慮なく報告してほしい」

という言葉も一緒に伝える。

社長の一言には、
それだけ大きな力があるのです。

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【本からの気づきメモ】
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■CO2の見える化が中小企業の営業力に■

商品が生まれてから廃棄されるまでに排出する
CO2の量を示すものを、カーボンフットプリント
(CFP)といいます。

東京吉岡が開発した100%再生可能なポリ袋は、
1000枚当たりの排出量が11.7キログラムで、
一般的なポリ袋より最大8割少なくなりました。
採用企業は7社に増え、2025年のCO2削減量は
合計3万5400キログラムに達しています。

廃棄された貝殻を再利用した「ホタメット」は、
一般的なプラスチック製品より排出量を36%削減。
CFPによる消費者向けの販促効果は限定的でしたが、
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CFPを算定できる会社は、仕事の管理もしっかり
していると評価されたためです。排出量の算定は、
信用力を高めるだけでなく、製造工程のムダや
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