[雇用] 障害者雇用促進法における雇用率とはどのようなものか

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発行者: 中川清徳  2020年3月11日号              VOL.4429
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賞賛を求めない。
(続きは編集後記で)
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[雇用] 障害者雇用促進法における雇用率とはどのようなものか
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1.雇用率の算定
障害者の雇用の促進等に関する法律(以下、障害者雇用促進法)に
おいては、事業主に対して、常時雇用する労働者の数に応じて、
障害者雇用率を掛け合わせた人数(以下、雇用障害者数)に相当する
障害者を雇用することを義務づけている(障害者雇用促進法43条)。
民間企業における障害者雇用率は、2018年(平成30年) 4月1日以降、
2.2%と設定されており、2021年(令和3年) 4月までにはさらに0.1%
引き上げられ、2.3%と設定される予定である。
これに従い、2018年4月1日時点の障害者雇用率によれば、
最小で45.5人の常時雇用する労働者が在籍している事業主であれば、
少なくとも1人(45.5人×2.2%= 1人。小数点以下は切り捨て)を
雇用する義務が生じることになる。
2.算定方法の詳細
具体的な計算をするに当たっては、「常時雇用する労働者数」の
意味と、対象となる「雇用障害者数」の意味が重要となる。
なぜなら、「常時雇用する労働者数」-「雇用障害者数」の数値が、
障害者雇用率を超えている必要があるため、自社におけるこれらの
数字が不明では、雇用すべき障害者数が明確にならないからである。
「常時雇用する労働者数」については、期間の定めがない雇用契約を
締結している、いわゆる正社員はもちろん、過去1年引き続き雇用を
継続している有期雇用労働者および1年を超えて引き続き雇用されると
見込まれる労働者が含まれる。
この中には更新されることが常態化している派遣労働者や休職中の
労働者なども含まれることになる。
ただし、「常時雇用する労働者」のうち、短時間勤務となっている
労働者については、異なる取り扱いがある。
まず、週所定労働時間が20時間未満である短時間労働者は含まれない。
また、週所定労働時間が20時間以上30時間未満である場合は0.5人と
してカウントする。
そして、週所定労働時聞が30時間以上である場合は1人として
カウントすることになる。
「雇用障害者数」の計算方法も、短時間であるか否かによって異なる。
週所定労働時間が20時間未満の障害者については、カウントすることは
できず、週所定労働時間が20時間以上30時間未満の場合は、0.5人と
してカウントすることができる。週所定労働時聞が30時間を超える
場合は、1人とカウントすることになる。
なお、「雇用障害者数」の算定に当たっては、身体障害者および知的障
害者のほか、精神障害者もカウントする。
さらに、「雇用障害者数」については、重度の身体障害者(身体障害者
手帳の等級が1級または2級の身体障害者)または重度の知的障害者
(知的障害の程度が重いと判定された知的障害者)の場合は、上記の
数を2倍してカウントすることになる。
なお、短時間労働者である精神障害者については、2018年4月以降に
雇い入れられた場合で、
(1)新規雇い入れから3年以内、または精神障害者保健福祉手帳の
 公布日から3年以内の者
(2)かつ、2023年(令和5年) 3月31日までに雇い入れられた者
または2023年3月31日までに精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者
である場合、0.5人ではなく、1人としてカウントすることができる
特例措置が実施されている。
3.算定のタイミング
障害者雇用率の算定は1カ月を単位として、毎月の雇用率に対して
不足がないことが必要である。従業員45.5人以上の事業主は、
毎年6月1日現在の障害者雇用の状況(障害者雇用状況報告)を
7月中旬ごろにハローワークに報告しなければならない(障害者雇用
促進法43条7項)。
また、常時雇用する労働者数が100人を超える事業主で、障害者雇用数が
不足している場合、不足する人数の1人当たり月5万円の納付金(ただし、
常時雇用する労働者が100人超200人以下の事業主は月4万円)の支払い
義務がある一方、超えている場合には、1人当たり2万7000円の調整金の
給付を受けることができる。
これらの納付金または調整金に関して、翌年度の4月1日から5月15日まで
の間に、申告または申請する必要がある。
(中川コメント)
2018年4月1日以降、45.5人に1人の割合で障害者を雇用する義務が
あります。
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    編集後記      
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賞賛を求めない。
人からの賞賛を求めたがるのは、自分自身のビジョンが薄弱な証拠です。
自分なりの目標を持たないために、ほめ言葉という燃料がないと
走ることができないのです。
確かなビジョンをもっ人は、ほめられでも、おだてられでも、
喜んだりしないもの。
なぜなら、何かを成し遂げたとしても、「いまだ道の途中」と考えて
いるから。人としてのスケールが大きいほど、賞賛など必要ないのです。
(はたらくきほん100 松浦弥太郎、野尻哲也著)
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