役職手当を支給すれば時間外手当の支払いは不要か

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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年
人事労務畑一筋で現場をはいずりまわった人事労務担当者が
中小企業経営者のために語る

発行者: 中川清徳  2024年2月1日 VOL.5492
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「札(ふだ)つき」
どんな札がつけられた?

続きは編集後記で

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役職手当を支給すれば時間外手当の支払いは不要か
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会社では管理職として位置付けていても、職責・権限・処遇
などの実態を見ると労基法の管理監督者とはかけ離れている
者が散見されます。

これらの“名ばかり管理職”が、「自分は管理監督者には該当
しない」として、時間外手当を請求する裁判事案が頻出しました。

管理職は通常、役職手当を受給されていますが、仮に裁判で
会社が敗訴した場合、この役職手当が残業等に対する対価と
して認められるか否かで、会社が支払う時間外割増賃金の額が
大きく変わってきます。

そのためには、「役職手当は20時間の残業代見合い分として
定額支給する」などと就業規則等で明確にしておくことが
必要です。

一般職に対して残業代を定額支給する場合も同じですが、
定額受給する割増賃金相当部分と、その他の賃金とが明確に
区分されていること、割増賃金相当部分の賃金が一定の割増率
で計算した賃金額を下回らないようにしておくことが必要です
(一般職の場合、実際の残業時聞に相当する割摺賃金額
が定額支給分を超える場合、その差額を麦払う必要があり
ます) 。

[中川コメント]
中小企業の課長は残業代を払わなければならないと思って
対処することをお勧めします。
部長は微妙ですが、労基法の管理監督者として認められる
可能性は低いと思われますので、残業代を払うことを
お勧めします。
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編集後記
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「札(ふだ)つき」
どんな札がつけられた?

「札つきのワル」「札つきの女たらし」など、悪評が定着し
ていることを「札つき」という。今はもっぱら悪い評判の
立っている人、物に対して使うが、かつては異なった。

よくも悪くも定評が立っている人や物をさすときに、この
言葉が使われた。

「札つき」は、もともと商品に正札(しようふだ)がついて
いることをいった。値段がはっきりしているところから、
定評のあることをいうようになった。「札がつく」といえば、
定評が生じることをいった。それが悪い意味に変わったのは、
江戸時代末期のことだ。

江戸時代には、人別帳(にんべっちょう)と呼ばれる戸籍の
ようなものがあったが、この人別帳、今の戸籍と違うのは、
素行不良の者を抹消することができた点だ。
いわば戸籍剥奪で、そうなった者は無宿人として扱われ、
まともな生活は送れなかった。

江戸末期には、その人別帳の中で抹消対象の候補者に「札」
をつけるようになった。
そこから、「札つき」はもっぱら悪評を表すようになった
のだ。

(語源の謎 日本語倶楽部編より)https://bit.ly/33MjNeg

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